読割 50
電子書籍
ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた
著者 斎藤幸平(著者)
うちに閉じこもらずに、他者に出会うことが、「想像力欠乏症」を治すための方法である。だから、現場に行かなければならない。(「学び、変わる 未来のために あとがきに代えて」よ...
ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた
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ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた
商品説明
うちに閉じこもらずに、他者に出会うことが、「想像力欠乏症」を治すための方法である。だから、現場に行かなければならない。(「学び、変わる 未来のために あとがきに代えて」より)理不尽に立ち向かう人、困っている人、明日の世界のために奮闘する人――統計やデータからは見えない、現場の「声」から未来を考える。【目次】第一章 社会の変化や違和感に向き合う ウーバーイーツで配達してみた どうなのテレワーク 京大タテカン文化考 メガヒット、あつ森をやってみた 5人で林業 ワーカーズコープに学ぶ 五輪の陰 男性メイクを考える 何をどう伝える? 子どもの性教育第二章 気候変動の地球で 電力を考える 世界を救う? 昆虫食 未来の「切り札」? 培養肉 若者が起業 ジビエ業の現場 エコファッションを考える レッツ! 脱プラ生活 「気候不正義」に異議 若者のスト第三章 偏見を見直し公正な社会へ 差別にあえぐ外国人労働者たち ミャンマーのためにできること 釡ケ崎で考える野宿者への差別 今も進行形、水俣病問題 水平社創立100年 石巻で考える持続可能な復興 福島・いわきで自分を見つめる 特別回 アイヌの今 感情に言葉を学び、変わる 未来のために あとがきに代えて
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紙の本
安住せず「学び捨てる」 現場に出たマルキスト
2022/11/20 23:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サンバ - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日新聞の月一連載を増補しまとめ、さらにアイヌ資料館訪問の記録を追加した本。ウーバーイーツ、男性メイク、水俣…。マルクスの研究者である斎藤幸平氏は、日本にあるさまざまな課題に現場へ赴き、時には自ら試みる。
テーマはテレワークからアイヌ差別まであり、目次だけ見ると歴史も地域もテーマ性も広範に見える。しかし、斎藤氏は「資本主義の暴力性」や「近代化による分断」といった本質で横串を刺していく。読みながらつながっていく感覚、一気読みはもったいない。
「あとがきに代えて」も白眉。書かれている、マジョリティに「安住しない」、「学び捨てる(unlearn)」(別の視点を一から学び直す)姿勢は少なくとも本書で貫かれている。
本書で読者が辛いのはここまで説得されると行動への気運が高まることだろう。
紙の本
行動する哲学者
2023/03/07 08:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
哲学者、思想家が外へ出る。社会の現場で実体験をする。そしてまた思考する。研究者の暴力性を自覚したうえで、謙虚に身の程をわきまえて、真摯に現場へ向かう。尊敬に値する。ひるがえってこの私は、一体何をやっているのかと思わざるを得ない。
電子書籍
無力感に陥る前に、今できることをやっていこう。 心の深いところで、静かに、そして強く決めた。
2023/08/15 09:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
『人新世の「資本論」』で新書大賞2021を受賞した著者の、毎日新聞での連載をまとめた一書。
1万部売れればベストセラーと言われるなか、50万部以上を売り上げている。
多くの人が、彼の論考に注目している。
なぜか。
みんな、このままでいいなんて思っていないからだ。
戦争。
紛争。
パンデミック。
気候変動。
格差拡大。
なんとかしたいと思っているからだ。
著者はコロナ禍の真っ最中に、現場に足を運んでいく。
外出すら出来ないときは、家庭でできることに取り組んでいった。
知恵は現場にあり
自身をアップデートし続け、
学び続ける人は謙虚だ。
批判するだけでなく、懸命に、今、これからできることを探していく。
涙を流しながら、泥まみれになって。
温かさ。
ぬくもり。
知ろうとする努力。
学び続け、それを捨て続ける勇気。
「事を共にする」共事者として
「ないものねだり」ではなく「あるものさがし」をしよう。
「シンクグローバリー アクトローカリー」(アメリカの最近学者ルネ・デュポス)との言葉を思い出す。
無力感に陥る前に、今できることをやっていこう。
心の深いところで、静かに、そして強く決めた。
紙の本
無力感に陥る前に、今できることをやっていこう。 心の深いところで、静かに、そして強く決めた。
2023/07/02 14:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
『人新世の「資本論」』で新書大賞2021を受賞した著者の、毎日新聞での連載をまとめた一書。
1万部売れればベストセラーと言われるなか、50万部以上を売り上げている。
多くの人が、彼の論考に注目している。
なぜか。
みんな、このままでいいなんて思っていないからだ。
戦争。
紛争。
パンデミック。
気候変動。
格差拡大。
なんとかしたいと思っているからだ。
著者はコロナ禍の真っ最中に、現場に足を運んでいく。
外出すら出来ないときは、家庭でできることに取り組んでいった。
知恵は現場にあり
自身をアップデートし続け、
学び続ける人は謙虚だ。
批判するだけでなく、懸命に、今、これからできることを探していく。
涙を流しながら、泥まみれになって。
温かさ。
ぬくもり。
知ろうとする努力。
学び続け、それを捨て続ける勇気。
「事を共にする」共事者として
「ないものねだり」ではなく「あるものさがし」をしよう。
「シンクグローバリー アクトローカリー」(アメリカの最近学者ルネ・デュポス)との言葉を思い出す。
無力感に陥る前に、今できることをやっていこう。
心の深いところで、静かに、そして強く決めた。
<本書から>
原発事故から10年たっても、近代化の呪いの前に停滞を続ける日本にあって必要なのは、思考の枠組みを変えることであり、それが思想の役割だと信じている。
無論、それは机上だけでは生まれない。現場に行き、埋もれた伝統や文化を掘り起こし、新しい価値として提示する作業の重要性は増している。
(P186 福島・いわきで自分を見つめる 「共事者」として)
もちろん、私やあなたの苦しみは、アイヌの人たちと同程度の苦しみや葛藤ではないかもしれない。
けれども「自分の苦しみは大したことない」、「もっと辛い人がいる」とみんなが我慢したせいで、日本は「沈黙する社会」になってしまったと石原さんは言う。
だとすれば、自分を大切にするために、自らの感情に言葉を与えることは、この誰もが「わきまえている」社会において、他者と連帯するための一歩なのである。
(P194 特別回 アイヌの今 感情に言葉を)
この「想像力欠乏症」を、佐藤千矢子は「オッサン」の病理として批判している。
「男性優位がデフォルト(あらかじめ設定された標準の状態)の社会で、そうした社会に対する現状維持を意識的にも無意識のうちにも望むあまりに、想像力欠乏症に陥っている。そんな状態や人たちを私は『オッサン』と呼びたい」。
耳が痛い。今のシステムが行き詰まっているとすれば、その解決策は特権集団以外の場所に見出す必要があるということだ。
(P209 学び、変わる 未来のために あとがきに代えて)
だから、一つの問題に固執し、他の問題や自分の加害性に目を瞑るなら、それは共事者という視点からは不十分なものである。
共事者は、むしろさまざまな問題とのインターセクショナリティ(交差性)を見出し、さまざまな違いや矛盾を超えて、社会変革への大きな力として結集するための実践的態度なのだ。
(P217 学び、変わる 未来のために あとがきに代えて)
紙の本
現場に出て感じた事
2023/03/15 05:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日新聞の文化面で2020年4月から2022年3月にわたって連載された「斎藤幸平の分岐点ニッポン」を補足、表現も書籍化にあわせて大きく変更したもの
ウーバーで配達し、アマゾンの労働を考え、山林整備に立ち会う
現場で感じた事の重みは大きい
斎藤さんの言う「コモン」が実現されるかはわからないが、資本主義に行き詰まりを感じている人は多い。
資本主義の先がどうなるか考えるひとつになると思う
紙の本
新聞連載をまとめた本で読みやすい
2023/01/22 08:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日新聞の連載をまとめた本だということで、カジュアルで読みやすい。この本単独だけでは、著者の問題意識とかはあまり説明されていないので、書かれている意図とかは伝わりにくいのでは。あとがきで、そのへんが簡単に述べられているので、そちらを先に読んでもよいかもしれない。
紙の本
片手間の仕事なのか、食い足りない。
2022/11/11 01:00
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゼロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
短いエッセイなので読み応えがない。コロナ初期の話もあって古い。ウーバーがひどい仕事なのは、とっくにみんな知っているわけだし。
とはいえ取材したエピソードのほうはまし。それより、長いあとがきの、著者の贖罪意識の垂れ流しからの急な自己肯定がよくわからなかった。