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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の新宿鮫です。もう貫禄ですね。なぜくびにできないのか、不思議ですが。前作から時間がたっていますが、読んでいて思い出しました。新上司の阿坂景子と新人の矢崎隆男は今後も絡んでくか楽しみです。味方が欲しいです。
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2023/1/29 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2023/2/6〜2/17
6年ぶりに読む新宿鮫シリーズ。
相変わらずの面白さ。900ページの長さを感じさせないのは流石。ただ引っ張った割には最後が少しあっさりしていたか。正反対の気質の新しい上司の阿坂景子との関係がどうなるのか。後半あまり出て来なかったのでそこも次回作に期待か。
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新しい上司と、新人と組んでの捜査。
鮫島のとる道は今までと変わるのか?そして思わぬ伏兵はどんな立場をとっていくのか。
それにしても900を超えるページは重かった。
出演者が多くてこんがらかったまま読んでしまったら、結局訳が分からないで終わってしまった。読み直すには思い切りがいるようで、しばらく積んでおこうかな
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大沢在昌『暗約領域 新宿鮫 11』光文社文庫。
第1作が1990年の刊行で、スローペースながら30年以上続く傑作ハードボイルド警察小説。
第11弾はシリーズ最長の900ページ超え。これだけのボリュームでストーリーも面白いとなると、非常に読み応えがあるものだ。ボリュームがあり過ぎて、読み終えるのに足掛け4日間を要した。
公安、北朝鮮や中国の工作員、犯罪者、殺し屋、暴力団と役者は揃い、その中で主役を努める鮫島という図式。元暴力団の男の違法民泊経営、謎の男性の射殺事件、公安の暗躍、かつて鮫島を殺害しようと殺し屋を差し向けた中国人犯罪者とミステリーとサスペンス、ハードボイルドの要素は満載であるが、仕掛けはこれだけではない。
前作で上司の桃井課長が殉職し、恋人の晶とも別れて独りきりになった鮫島は不眠に悩みながらも、単独で捜査を続けていた。
協力者からの情報で薬物取引の現場である違法な闇民泊を張り込んでいた鮫島は鑑識の藪と監視カメラを調整しているうちに監視対象の民泊で謎の男性の射殺体を発見する。射殺された男性は何者なのか。犯人の正体は、目的は何なのか。
そんな時、新宿署にノンキャリアの星と呼ばれる阿坂景子が鮫島の上司として赴任して来る。彼女は警察の規則とルールを重んじる考えを前面に出し、鮫島に新人の矢崎隆男とコンビを組んでの捜査を命じる。
一方で、鮫島と因縁のある国際的犯罪者の陸永昌と元公安刑事の香田に不審な動きが確認される。
相棒の矢崎の立場を気遣いながら捜査にあたる鮫島は少しずつ事件の真相に近付いていく。やがて、射殺された男性が中国人で、民泊に滞在していた目的、事件の背後に公安と北朝鮮の高官、元暴力団、金石という非合法グループの関与が明かになる。
久し振りに『新宿鮫』シリーズの作品を読んだが、設定が人気テレビドラマの『相棒』に酷似していることに気付いた。『新宿鮫』の刊行が1990年で、『相棒』の放送開始が2000年であることを考えると『相棒』が『新宿鮫』をパクったのだろう。ある秘密を握ったことから警察組織から疎まれ、それでも抜群の推理力と行動力で事件を解決する警察キャリア・鮫島の姿は杉下右京と重なる。今回、鮫島がコンビを組んだ矢崎隆男は杉下の相棒の亀山薫だろう。また、鮫島が鑑識の藪と懇意にしているところなどは『相棒』でもお馴染みの光景だ。
本体価格1,260円
★★★★★
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北の闇は深すぎていつも絶望感に苛まれる。しかも時間が解決しそうにない。今後もこの繋がりで進むのだろうか。
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フー。やっと読み終えた。
相変わらず登場人物多いし、名前覚えられんし、セリフ短いんで誰の言葉かわからんし、、、。文句言ったらあかんな。久しぶりの大沢君の新作やし。
でも、やっぱオモロいわ。もっと頑張って書いてや。
最近、本屋で大沢君の本が新刊の所に置いてるんで、サッと手に取って後ろのト書きをよく読むと「新装版」の文字が。アー、またかいなとガッカリする事多いねん。他の作家でもそうや。何とかしてーな。ほんまにもう。
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いやー面白い、ブラボーブラボー。
一気に引き込まれて読み切ってしまった。
曲げない男。
カッコ良すぎる。
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いつも中国人の名前を覚えるのに苦労するが、今回も同様であった。
殺人や北朝鮮など暗い物語ではあるが、いつも思うのは少しの品の良さである。鮫島という主人公が醸し出す品の良さがわたしは大好きなのだと思う。
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桃井課長と晶を失い、新たな環境で捜査を展開する最初の刊。文庫本で読むのは辛いくらい分厚く、力作になっている。
昔から変わらないのは鑑識の藪、それが唯一の支えにも見える。その藪とタレコミのあった管区内の民泊を監視中、殺人事件にいきあうところから物語が始まっていく。
いつのまにか対峙する敵が国際的になり、その代わり過去に追い詰めてきた暴力団の人間と捜査をする上で協力する事にもなる。
新たな環境の始まりであるのは間違いないが、ヤクザのトルエン、シャブのシノギを追っかけていた主人公が、時折桃井の存在を思い出す描写で、過去の刊を読み返してみたくもなる。
解決した後、最後に協力しあった暴力団幹部が礼を言いにわざわざくる。そんな小さい描写も、昨今無くなりつつある漢臭い関係を何処か懐かしく、少しだけ羨ましく感じる自分を再認識させられた。
大沢在昌万歳!
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前作からどう続くかという心配は無用だった。面白さ変わらぬ「新宿鮫」第11作。頁をめくる手がどんどん加速し、止まらない。
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上司の桃井を亡くした鮫島に、新しい上司と相棒がやって来た。鮫島は、これまでの捜査方法の変更を要求される。
今後、新しい新宿鮫が見られるのだろうか?
文字の細かさと分厚さに、読み終えるのに時間がかかると思ったが、一気に読み終えてしまった。
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文庫本にして918頁の、シリーズ最長篇。
これだけの長編を一気に読ませる著者の凄技に敬意を。
前作で、桃井課長を喪い、晶とも別れた鮫島には新しい局面が。
桃井の後釜にノンキャリアの女性課長阿坂景子が赴任し、同時に配属になった矢崎隆雄と組んでの捜査を、鮫島は命じられ、今までの一匹狼から中間管理職的立場となる。
薬物捜査に殺人事件も絡まり、暴力団の元幹部が行方不明になり監禁の疑いが。
事件の裏には、密輸が絡み、公安部の関与も。
中国残留孤児や在留邦人の二世三世で構成される「金石」のメンバーや、北朝鮮の工作員の影もちらつき、さらに殺し屋に正体不明の女性も。
公安刑事の香田や因縁のある国際的犯罪者・陸永晶も登場し、人間関係や事件の真相は、より一層混迷を深める。
「基本を守る、ルールを曲げない」という信念を持ち、警視庁を立派な組織だと公言する女性課長が、今後どういう役割を果たすのか。
すでに発売されている次回作も期待される。
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ザ・大混戦!って感じの話。桃井や昌がいなくなって新宿鮫新シーズンな印象を受ける。新課長阿坂、初の相棒矢崎、対立する正義香田、因縁の相手陸。内調と北朝鮮とのタミフル密輸出。その売人がタミフルの在りかを知らせぬままに殺された。真相を探る鮫島、タミフルが見つかるとまずい内調、密買の相手が知りたい北朝鮮工作員、タミフルを見つけ内調に貸しを作りたい陸、北朝鮮に復讐する田中と様々な思惑が入り乱れる。田中は死に、陸は逃げ、タミフルは結局公安が押収した。公安から内調に届けられたということなのだろうか?
大混戦とはまた別の話として、新キャラについて。香田とはまた違った正義の対立を描く阿坂。さらに綺麗にした内村刑事部長とも言える正義感の阿坂だが、信念が相容れないとわかりながらも桃井への敬意から鮫島を黙認してくれた。今後も同じように黙認しつつも鮫島を非難することでブレーキとなるのか、一回きりでバチバチに対立するのか。楽しみなところ。初の相棒矢崎は公安のスパイ。やっぱりなぁとは思いながらも香田とはまた違った公安キャラなことで今後の展開が楽しみ。「黒石」にも出てくるみたいやし。
これでしばらくは新宿鮫ともお別れ。悲しいけれどのんびり待とう。「黒石」を読むころには僕も警察官になっているだろう。今とはまた違った気持ちで読める気がする。
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よく見掛ける文庫本を2冊かそれ以上重ねているような、非常に分厚い感じの本で酷く目立つ。そんな本だが、なかなかに夢中になってしまい、頁を繰る手が停められず、存外に素早く読了に至る1冊だ…
よく知られている<新宿鮫>シリーズの第11作である。第1作の登場が1990年頃と聞くが、長く綴られ、読み続けられているシリーズということになる。かなり「訳アリ」な、新宿署の生活安全課(最初期には防犯課であったが、警察署の一般的な機構が変わったことから、生活安全課になった。)に在る鮫島刑事が、「訳アリ」な故に単独で遊軍的に動き回って、事件解決を目指すというような基本的な筋で、シリーズ各作品の色々な展開が在る。
本作はその<新宿鮫>シリーズだが、シリーズ他作品を然程知らずとも愉しめるようになっていると思う。本作の中には、シリーズ前作での出来事を示唆する内容、前作迄に登場した人物の再登場、シリーズ各作品に登場するライバル的人物が現れるという展開は在る。が、それらは「作中人物の来し方」や「一寸思い出した事柄」というような感じの描写で綴られている。大半の部分で、視点人物は鮫島刑事である。が、適宜他の人物が視点人物に切り替わる部分も在る。<新宿鮫>シリーズの作品を原案にした映像作品(映画やテレビドラマ)も在るのだが、本作を読んでいても、何となく「映像作品に触れるような感覚」も在った。テンポが好く、映像作品のように巧みに素早く場面が切り替わるような感じがした。こういう感じも好きだ。
冒頭の方で、鮫島刑事の長年の理解者であった前の課長が事件関係の出来事で他界してしまっていて、“代理”として庶務をこなしながら捜査活動に邁進しようとしている様子が描かれる。正規の手続きを経ないで民泊を営む“ヤミ民泊”ということになっているマンションの1室で、違法薬物の取引に纏わる動きが在るらしいという密告を受け、鮫島刑事は張り込んで現場を押さえることを画していたのだった。
問題の“ヤミ民宿”のマンションを張り込んで程無く、鮫島刑事は一室で遺体を発見した。発見時点の少し前に、消音機を着けた拳銃により発せられたと見受けられる、たった1発の銃弾で射殺されていた。遺体は男性だが、身元を明らかにする手掛かりになるようなモノは何ら無かった。“ヤミ民宿”のマンションの一室という場所柄、アジア系の外国人という可能性も高いと考えられた。探るべき事項は多々在った。
新宿署には新たな生活安全課長として阿坂警視が着任した。女性の阿坂課長は鮫島刑事に対して、捜査活動に際しての行動原則、2人以上で動くことの遵守を強く求めた。新たに着任した若い矢崎刑事が登場し、鮫島刑事は彼と共に捜査活動に取組むこととなる。
身元不明の男性の射殺体が発見されれば、殺人事件として捜査体制が組まれるのが通常なのだが、事件は公安部の担当事件という形で捜査が進められることになった。新宿署や刑事部の手を離れてしまった事件ではあるが、鮫島刑事は「管轄内での“ヤミ民宿”に関連する事案」として、矢崎刑事と組んで独自な捜査活動を続けることになる。マンションの物件に関して、“ヤミ民宿”を営む者に関して、その他少しずつ解って行く。
そういうことで話しが二転三転しながら、射殺された謎の男が何をしようとしていたのか、何が蠢いたのか、何故殺害されたのかと、様々な事柄が順次明かされる。そう言う事柄が集まって「非常に分厚い感じの酷く目立つ1冊」が出来上がったという次第だ。如何いう相手であろうと切り込んで情報を引き出す鮫島刑事だが、得た情報は手探りで組み立てて事の真相に少しずつ近付くという感じだ。「誰が相手でも遠慮なく噛む(=逮捕してしまう)」ということで、名前に引っ掛けて<新宿鮫>という通り名が出来てしまった鮫島刑事が、「正義の追求」だけを慮って悪漢たちが蠢く巷で事件の真相を探るというこのシリーズは魅力的だ。
かなり「訳アリ」な鮫島刑事が迫る事件関係者というのも、各々にかなり「訳アリ」な男女である場合が多い。本作の、事件の背後で動いている人達も各々にかなり「訳アリ」な男女だ。結局、各々の「訳」との向き合い方というようなモノが、人の「生き様」のようなモノを創るのかもしれない。そんなことを想いながら本作の頁を繰っていた。強く引き込まれ、ボリュームが気にならない感じでドンドン読み進めた作品だった…御薦め!
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新宿鮫にもっと早く会っていたら…
まさに、ハードボイルドとはなんたるかを教示してくれる作品
自分が、こういうジャンルがお気に入りであり、求めていたものなのかと、読了後に改めて身体の中からジワジワと高揚感とも幸福感とも言える感情が芽生える
文庫本でこんなにページ数が多い本を読んだのは初めてで、1冊読み終えるのに時間は掛かったが、充実した日々を過ごせた
新宿鮫は閑散とする日常に、刺激というスパイスで変わり味を与えてくれる
大好きな作品がまた一つ増えて喜びを感じる
華恵新、新本ほのかの御冥福をお祈りします