編集者の仕事―本の魂は細部に宿る―(新潮新書) みんなのレビュー
- 柴田光滋 (著)
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2010/12/11 06:55
一冊の本を作り上げるまでの雑学が満載
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は40年に渡って新潮社で書籍の編集に携わった人物。自らの経験をもとに、一冊の本を作り上げるまでの、読者が気づかない細分に至る工夫について綴った新書です。
新潮文庫だけが他者の文庫と異なり天(上部)がきれいにカットされていないのはなぜかと子どもの頃から疑問に思っていました。本書によればそれは他社が短冊状の紙栞を本の間に差し挟んでいるのに対して新潮文庫はスピン(ひもの栞)をつけているためだとか。
天まで機械で裁断してしまうとこのスピンが切れてしまうからです。なるほど。
ですが、同じ新潮社の本でも単行本はスピンがついていながら天がきれいにカットされているのはなぜなのでしょう。それについては言及がありません。
新書は地(頁の下部)に親指がかかる余白を生むために、1行の文字数を少し減らす工夫を施しているのだそうです。これは通勤電車内で吊革につかまったサラリーマンが片手で持ちながら読書することを想定した心憎い配慮です。
文学全集を出すときに編集者は配本順に頭を悩ますという話も興味深く読みました。
配本順が後の巻ほど部数が減っていくので作家の印税収入を大きく左右します。作家によっては自作品が文学全集に納められる条件に早めの配本を指定してくるそうです。
こうした本の編集にまつわる雑学ネタが満載です。
ただし一般読者にはそこまで専門的な話をするならばもう少し分かりやすくする工夫がほしかったと思われる点もあります。
例えば、本のジャケットカバーの配色に触れた箇所などは、色見本などカラー写真が提示されるわけでもなくお話が進むので、理解が進みませんでした。
2011/01/15 18:27
物理的な部分が中心で,すこし期待はずれ…
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の判型から装丁,校正,活字とフォントなど,はばひろく,「なつかしい」 話題にふれている. だが,電子化されるであろう本の未来をかんがえればもちろん,現在をかんがえても,もう本づくりの中心からはずれてしまった話題がおおい. 編集者の仕事としては著者との共同作業など,もっと内容にかかわる部分がまずあたまにうかぶが,そういう部分についての記述はすくない. 本の物理的な部分にも興味はあるが,すこし期待はずれだった.
2018/07/09 14:41
本はモノ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本はモノ。それはそうなんだが。
書き手だけでなく、編集者を意識した。
読みやすさとか価格とか注目してなかったんだが、勉強になった。
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