君たちに明日はない みんなのレビュー
- 垣根涼介, 垣根涼介 (著)
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君たちに明日はない
2006/12/02 22:07
読む者に左右される意欲作と取りたい
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
リストラを行うことが自分の仕事、「リストラ請負人村上真介」。そんな彼が請け負って出会うのは怒る女、オモチャ屋の男、旧友、元コンパニオン、音楽プロデューサー。シビアな現代を描きつつ、決して暗くない5つの短編。
と書いてきましたが、そういうリストラ世代になった今、この短編集は自分にとっても、決して笑って読むことができませんでした。こういう人物の設定や、リストラの対象にされる人たちを見るまなざしも優しい視点で書いて欲しいのですが、決してそうではありません。主人公はその筋のプロだけあって、淡々と自分の仕事をこなしていきます。一人ひとりを査定で評価してリストラに追い込めれば良いのですが、簡単にそうはいかないのがまた現実的。何ともいえない複雑な気持ちに。
ただ、この作者はこうしたテーマを決して暗いものではなく、展望を持った書き方をしているところがすごいなーと感心してしまいます。読ませる力量はさすがです。名作「ワイルド・ソウル」のノリはこの作品にも出ていています。ある意味この作者の特徴なのかなと思ってしまいます。
人物の設定も面白い。主人公の恋人芹沢陽子との出会いとその後。彼といつもコンビを組んでいる川田陽子は美人なのだけれども今風のボケの持ち主。そんな彼女とは一定の距離を置いて付き合っています。そしてリストラの対象になる人たちの悲哀。
この主人公、マザコンなのか、かなりの年上の女性を好みます。その辺をもう少し書いて欲しかったのと同時に、現実的な生活の臭いが感じられない主人公なのです。全て完璧。
しかし、このテーマでここまで読ませるのは作者の力量。おそらく今後も読む作家でしょう。ACT.3「旧友」の夫婦の会話には泣きました。この作品の中でも絶品です。
良くもあり、悪くもあり。しかし、力量は認め、期待する。そんな作家さんは、誰にもありますよね。わたしにとってはきっとそういう作家さんでしょう。
結論は全体的にはいいが、個人の思い(読む側の)に左右される本でしょう。そこに挑戦した作家の意欲作と取りたい。

借金取りの王子
2022/01/20 14:40
リストラする側される側
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作は、される側がメインですね。
する側だけだと、行き詰っちゃうもんね。
これといって、ここが良い!っていうところは無かったかなあ。

君たちに明日はない
2021/11/28 11:38
いいんだけど
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
結局、主人公の周りの人間には、悪いことは起こらない。
リストラ対象予備軍の立場は同じはずだったのに。
その辺りのご都合主義がなんとも。

永遠のディーバ
2016/03/11 22:38
歌姫の話
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おさる - この投稿者のレビュー一覧を見る
垣根さんの君たちに明日はなしシリーズの作品です。
表題作は歌姫と同じ夢を追っかけてサラリーマンの話です。
スポットライトを浴び続けることに憧れるが、
それだけが夢ではない。
お金を稼ぐことだけが仕事ではない。
身につきささる話です。
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