レ・ミゼラブル みんなのレビュー
- ユゴー, 佐藤朔/訳
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レ・ミゼラブル 改版 1
2020/03/28 10:11
社会の闇と正義の欺瞞を問う第一部
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一部ファンチーヌ。博愛の精神を持つミリエル司教の第一章から始まる。元徒刑囚ジャン・ヴァルジャンとミリエル司教の出会い。恋人に捨てられ売春婦にまで身を落とすファンチーヌ。権威を盲信する冷酷無情な警部ジャヴェール。
物語のテーマが本卷第一章に凝縮されている。罪人とは罪を犯した者ではない。社会に闇をつくる者である。貧困からパンを盗んだために徒刑囚となったジャン・ヴァルジャン。荒みきった彼の魂を救ったのは、ミリエル司教の慈愛だった。苛酷な刑罰では人間を救えない。人間の魂を救うのは慈愛である。
一方、恋人に捨てられた女性ファンチーヌ。悪辣なテナルディエ夫婦の本性も知らず娘コゼットを預け、女工として懸命に生きる。だが、道徳家を気取る非情な人間により、未婚の母であることを告発され、解雇されてしまう。テナルディエ夫婦からは暴利的な金の要求が絶えない。進退極まったファンチーヌは、自分の髪を売り、歯を売り、遂には売春婦に堕ちてしまう。ファンチーヌの章では、正義を振りかざす人間の残忍性が浮き彫りにされている。
ミリエル司教の導きにより改心したジャン・ヴァルジャン。一大産業を興して財を成し、市長にまで昇りつめる。慈悲に務め穏やかな日々を送る彼に、ジャヴェールの影が忍び寄る。ジャヴェールの章では、正義と権威を盲信する人間が弱者を窮地に追い込む非情さを露にしている。
波乱の展開が続く物語の第一部。私達は時々この物語を読み返し、「正義」「道徳」「権威」の残忍性と社会悪について猛省するべきだろう。何故なら、人間はとかく独善的に他人を裁きたがる生き物だからである。
2024/09/23 20:33
政治的敗北と幸福な昇天
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
暴動は鎮圧され、マリユスの革命の同志たちは次々と倒れる。マリユスだけはジャン・ヴァルジャンによって救い出され、コゼットと結婚する。ジャン・ヴァルジャンはここに至っても正直であることをやめず、「どうしてそこまで」と思うが、その一貫した善意と誠実さに頭が下がる思い。ジャン・ヴァルジャンは結局マリユスとコゼットに見守られ息を引き取る。善悪がくっきり別れているという非難もありそうだが、その類型的なところも突き抜けていてスケールが大きく深い。非情な密偵であるジャヴェールとか、卑しい悪党のテナルディエでさえとてもよく描いていると思った。感動もの。
2024/09/23 13:24
暴動の発生と恋の行方は・・・
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
第4部では次第に佳境に入り、マリユスとコゼットはとうとう出会ってプラトニックな逢瀬を続けていく。一方でテナルディエの長女エポニーヌもマリユスの周りに姿を見せては、彼への思いを持ちながら助ける。しかしマリユスはコゼットとの結婚を認められず、ジャン・ヴァルジャンは、コゼットを奪いに来た男の存在に気づきコゼットを連れてイギリスへ逃亡しようと画策する。自暴自棄になったマリユスは折しも発生した暴動の中で、ABCの友や民衆たちととバリケードに籠城する。
いつもの蘊蓄パートも快調でもはやとどまることを知らない。狙ってここまでやられれば、まあ仕方ないかと思う。マブーフ氏が気の毒で読むのがつらい。それにエポニーヌはほんとうに哀れだった。
レ・ミゼラブル 改版 5
2020/04/21 15:53
死の床につくジャン・ヴァルジャン
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
六月暴動は軍隊に鎮圧され、指導者アンジョルラスらは銃殺。マリユスも重傷を負う。コゼットを奪うマリユスを憎みながらも、命懸けで彼を救うジャン・ヴァルジャン。マリユスを背負った彼は地下水道の迷路へ。テナルディエの画策で地上へ逃れ出たジャン・ヴァルジャンを、ジャヴェールが待ち受けていた。
暴動の悲劇的な終結。マリユスとコゼットの再会・結婚。コゼットの幸福を見届けたジャン・ヴァルジャンは、悲痛な決意を秘めて彼女から遠ざかる。死の床についた彼が最後に見たものは…。
コゼットの結婚から物語の終幕まで一気に読んでしまった。コゼットの巣立ちと同時に生きる気力を失ってしまうジャン・ヴァルジャンの姿があまりに悲痛。危険を冒して修道院を出たのも、嫉妬に苦しみながらマリユスを救ったのも、結婚したコゼットから遠ざかろうとしたのも、すべては彼女の幸福のため。
とても充実した読後感を得た。理解しきれなかったユゴーの哲学思想についても、改めてまた読み込んでみたい。
レ・ミゼラブル 改版 4
2020/04/13 19:54
コゼットの自我とジャン・ヴァルジャンの苦悩
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自我に目覚め行くコゼット。愛する者を失う予感に怯えるジャン・ヴァルジャン。蔑まれながらもマリユスを純粋に恋するエポニーヌ。
主要人物たちの心理的葛藤と、共和制革命を目指す学生たちの生きざまが描かれる。この卷では、革命・暴動に対するユゴーの深い考察が綴られているが、あいにく自分の理解力では読解に至らなかった。改めてまた読んでみたい。
コゼットが成長するにつれ、昔の無邪気さは失われてゆく。自立に目覚めれば当然だが、一度得た愛情を失う恐怖に苛まれるジャン・ヴァルジャンの懊悩が痛ましい。誰かが寄り添う喜びを知ってしまうと、以前の孤独にはもう耐えられないのだ。
コゼットに宛てたマリユスの手紙を読んだジャン・ヴァルジャン。彼は如何なる行動に出るか?
レ・ミゼラブル 改版 3
2020/04/03 16:13
青年マリユスの生い立ちと恋
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この第三部では青年マリユスが主人公。王党派である祖父の逆鱗に触れた為、父子は断絶させられていた。だが、父の死をきっかけに、マリユスは自分の人生を見つめ直す。祖父に勘当されたマリユスは不遇をかこつが、ある日、彼に運命的な出逢いが訪れる。
マリユスがコゼットに惹かれていく様は、明るい輝きに満ちている。リュクサンブール公園の章を読むと、誰しも初恋の記憶を呼び覚まされるのではないだろうか。この章と、ジャン・ヴァルジャンがテナルディエ一味と対峙する章が、この卷で一番面白い。
また、この卷には、共和主義に傾倒する様々な青年が登場する。当時の若者たちの様相を窺い知るのも興味深い。そして、虐げられた貧困層に寄せる作者の深い眼差しも感じることができる。
レ・ミゼラブル 改版 2
2020/03/29 18:58
愛情に目覚めるジャン・ヴァルジャン
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャン・ヴァルジャンの渇いた心が人への愛情に目覚める第二部。命懸けの脱獄を果たしたジャン・ヴァルジャンは、虐待するテナルディエ夫婦からコゼットを救いだす。彼女に深い愛情を注ぎ生きる喜びを得たジャン・ヴァルジャン。だが、慎ましく暮らす二人にジャヴェールの執拗な手が伸びる…。
第二部冒頭で延々とワーテルローの記述が続き、??となるが、これは強欲なテナルディエの経歴詐称に繋がっている。ジャン・ヴァルジャンがコゼットを連れ出した後も、この無頼漢は執念深く金を要求する。漸くテナルディエを振り切ったジャン・ヴァルジャンとコゼットはパリに隠れ住む。が、ふとした行動からジャンの生存がジャヴェールに看破されてしまう。ジャヴェールの追跡から逃れパリの町をさ迷う場面は緊迫感に溢れている。
ジャン・ヴァルジャンとコゼットはたどり着いた修道院に安息を見出だす。第二部後半で、ユゴーは、拘束自体を目的とする非自発的な修道生活を批判している。修道院をジャンとコゼットの安息の地としたのは、修道院はすべからく純粋な祈りと人間救済の家であるべきだとするユゴーのメッセージだろうか。
レ・ミゼラブル 改版 4
2019/05/17 05:50
久しぶりにレ、ミゼラブルを読みたくなった。
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを読みたくなったので、購入しました。
ビクトル、ユーゴーは、神父とジャンバルジャンを通して残した物は何か、をもう一度読んで思い返したかった。
レ・ミゼラブル 改版 3
2019/05/17 05:45
久しぶりにレ、ミゼラブルを読みたくなった。
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを読みたくなったので、購入しました。
神父がジャンバルジャンに与えた物は、金や銀の燭台や食器だけなのかを、もう一度、読んで思い返したかった。
レ・ミゼラブル 改版 1
2019/05/17 05:40
久しぶりにレ、ミゼラブルを読みたくなった。
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを読みたくなったので、購入しました。
ジャンバルジャンが、教会から盗んだ金、銀の燭台や食器を、神父がジャンバルジャンに与えた後、ジャンバルジャンがどの様に改心し、最後に何を残したかをもう一度読んで見たかった。
レ・ミゼラブル 改版 2
2019/05/17 05:32
久しぶりに、レ、ミゼラブルを読みたくなった。
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを又、読みたくなったので、購入しました。
神父が、ジャンバルジャンをどの様に変えたかをもう一度読んで思い返したかった。
レ・ミゼラブル 改版 5
2018/10/27 04:44
やっぱり良いものだった。
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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミュージカル映画から入って原作に辿り着きましたが、ようやく読破出来ました。
最初のうちはユゴーの主義主張ターンの多さに辟易しましたが慣れればそれもまた良し。
翻訳ものであり、時代背景も違うので理解するのが難解なのは仕方無いですが・・・
とはいえ本編の方は今読んでも(当然のことながら)分かりやすく面白いストーリー。
5巻はさすがに盛り上がります。ジルノルマンさんの早とちりからの歓喜、にはもらい泣き。
(原作寄りの旧作映画の方のこのシーンも良かった・・・)
ミュージカル映画と違い最後にマリユスが真実を知るまでが結構長いので
そわそわしながら読み進めてしまいます。早く・・・!早くマリユス・・!ってなります(笑)
今回は時間に追われながら読んだので、いつかもっとゆっくり読み直してみたいですね。
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