〈造物主〉二部作 みんなのレビュー
- ジェイムズ・P・ホーガン, 小隅黎
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紙の本造物主の掟
2017/12/03 09:06
造物主の掟
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yasu - この投稿者のレビュー一覧を見る
異星人の惑星開拓ロボットが宇宙線の被害を受け、タイタンで自我を持った不完全なロボット(タロイド)となり、中世時代のような世界を築いていた。そこへ偽物の霊媒師を筆頭に地球からの調査団が来訪し、コンタクトしたザンベンドルフ(霊媒師)の活躍を描く。
オットー・アバカーン(パートナー)
クラリッサ(広報)
ジョー(ボディーガード)
セルマ(秘書)
マッシー(心理学者)
ガリレオ(サーグ)禁断の設問者
モーセ(グルーアク)お告げの聴聞者
アーサー(クライバー)カソージアの支配者
ヘンリー(エスケンデロム)クロアキシアの王
リシュリー(フレネレク)クロアキシアの大僧正
紙の本造物主の選択
2012/09/27 18:18
SFのFはファンタジーのF
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiti - この投稿者のレビュー一覧を見る
創造主の掟に続き、地球の中世のように発展した機械の星のその後のお話。
生命とは何かを感じさせる。
中世の人が信じていた魔法も、科学的に分解したらこんな風に描けるんだろうか?
紙の本造物主の選択
2001/06/17 16:23
「造物主の掟」の待望の続編
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こじましゅういち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「造物主の掟」でタロイドの世界を救った、我らがインチキ心霊術師のザンベンドルフとそのチーム。またも不穏な空気が立ち込めはじめたタイタンの元で、彼らが今回相手をするのは…タロイドたちの造物主!?
って、いわゆる「造物主」たる異星人は、「造物主の掟」の冒頭で、さっさとノヴァに巻き込まれて絶滅しちゃってたような気が…一体どうやって今回そいつらを再登場させるのか、と思いきや…そうきたかホーガン!うまく話の整合性をとりやがったな!やってくれるわい。 というわけで、ホーガン好きならば誰もが待ちわびていた、「造物主の掟」の続編。
さて、ホーガンの大事な特色の一つに、読んでいるうちに自然と顔がニヤニヤしてきてしまうような、爽快かつユーモラスな展開というのがあります。「語り部」としてのホーガンも好きなんすよ、わたしゃ。今作の解説で牧眞司氏が「プロローグもそれはそれで面白かったけど、むしろザンベンドルフが人々を手玉に取るあたりに抱腹絶倒した」といったことを書いてますが、その気持ちはよくわかる。その方向で心当たりのある作品といったら、あとは「サターン・デッドヒート」くらいのもんだ。だけど、最近のホーガンは、その味がなんだか薄れてきていて…それはそれでいいんだけど、かつてのホーガン作品を愛好する者としては、ちょっと寂しかったりもして…。
しかし、杞憂。今回「造物主の選択」の前半を読んでるときは、懐かしい面々が再登場してくるのに喜びながらも、最近のホーガンにありがちな展開の鈍さが感じられて、ちょっち不安になったけど、中盤の、異星人ボリジャンの造形でまず大笑い。そして後半といえば、ついに「あの」ホーガンが戻ってきた!と快哉を叫びたくなるような愉快さ。うっかり教授のワイナーバウムの顛末から始まって、留守電ネタ(これ爆笑!)、相変わらずデコボコぶりを披露してくれるエスケンデロムとフレネレク、「造物主、襲来!」したはいいけど、そっちはそっちでえらいことになっちゃってるし、終いにはザンベンドルフ一世一代の大演技という爆笑の極みシーンが待っている。ザンベンドルフ、あんたは結局また舌先三寸で事を解決しちゃうのね。ザンベンドルフの面目躍如とはいえ、まさかこういう話になるとは…。いやー、さすがはホーガン。あとはラストがしっかりくくってあれば最高なんだけどねぇ…なんだか、途中打ち切りになった連載もののラストみたいな唐突な終わりかた…。どうせなら、もっとたっぷり余韻をもたせてほしかったなぁ。もしかして、また「もっとすごい何か」がやってきて、ザンベンドルフとその一党にまみえる機会があるってことか?
久しぶりにホーガンらしさを堪能できて満足、満足。昔の事を思えば、前半の展開が鈍いとか、思うところもないではないが、調子は上向いてきたっぽいぞ!やっぱり、ホーガンにはこういう話をもっと書いてもらいたいなぁ。
紙の本造物主の掟
2000/10/11 03:09
この本に着目された貴兄に。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カイル - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは拍手を。貴兄の優れた直感のとおり、この作品は素晴らしい。その慧眼は、眩暈のするほど長く退屈な前半、まったく華に欠ける主人公ザンペンドルフ(とチーム)の、ありきたりなトリックなのに職人芸の所以か超能力といわせてしまう力技になんだかなーとぼやいた果てに辿り着く痛快無比な後半をすら見通しているに違いない。
史上人間が人間以外の生命を対等と認めたことはない。しかるに異星にすむ見栄えの悪い凸凹ロボットを況や!である。ところが、ザンペンドルフとご一行のイカサマ師達はちがう。のみならず反対勢力優勢の中、地球にさえ認めさせてしまう。どうやって?それは……イカサマ師だからして……。ともあれ、愛とペーソス溢れたSFの傑作である。ザンペンドルフはおっさん、だけどね。
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