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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.7

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

古典の言葉が科学の法則を示唆している。科学の法則が古典の言葉の意味を裏付ける。教養ってこういうことを理解することかもしれない。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者のブルーバックス系は面白い。よいたとえを上手く駆使し、科学を説明をしてくれる。この本では、エントロピーやエンタルピー、自由エネルギーや活性化エネルギー、反応速度・方向など、化学がいやになった人なら「負の記憶」であろう言葉を、一冊かけて丁寧に説明してくれる。最後の方では酵素の触媒反応の意味や、なぜ酵素はタンパク質という大きな分子であるのか、までエネルギーの法則からすっきりと説明されていて見事である。

 数値計算も出てくるが、この本一冊を読むぐらいの時間をかければ、理解できる気がしてくる。勿論この本を理解するための「加減乗除」がわかっていれば、の事ではある。(その「加減乗除」がわからない人はどうすればいいんだ、と思われる方もあるだろう。特に割り算で立ちどまる人も多い。おそらくそういう場合でも、丁寧に時間をかければ理解できる人は多いと思う。 

 この本のすごさは、どんなことも覚えるだけよりは意味を理解するほうが時間がかかるとつくづく感じさせてくれたところである。数式で「わかった」と機械的に計算をして済ませていた「化学はそんなに嫌いでない」人も、読むとその「式の意味」の深さを今一度考えさせられることが多いだろう。
 先行する書評には、古典にも興味を持たされた、という評価があった。著者は化学式の意味を説明すると同時に、それを古典を引用したり、現実の社会の例を挙げたりしていろいろな社会現象にあてはめてみている。昔から言われていること、古典に既に書かれていることと共通する意味を数式で表現された科学に見出し「なんだ、昔から言っていたことじゃないか」と終わることもできる。しかし「昔から言われていたのはこういうことだったのか」と科学の言葉、現代の言葉で理解し取り込んでいくことが大事なのだと思う。それをつなぐのが「教養」なのかもしれない。
 私的にはボルツマン分布と偏差値に使用される正規分布の違いのところがおもしろかった。「粒子がすべて自由にぶつかり合うならば、エネルギーは正規分布ではなくボルツマン分布になる(わからない方は本書を読んでください)」。学生同士情報交換が盛んな状態では成績は正規分布はしないのだろうか?試験の偏差値に正規分布が使用できると考えるのはなぜか?著者は「不思議な気がする」とだけ書いておられるが、さまざまな人間の関係を考えさせられ、独自の解釈を様々に楽しんでしまった。
 
 科学の法則を、それ自体の深さだけではなく、我々の世界を理解する深さまでみせてくれる、大変深みのある新書の一冊である。

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化学反応の本質的な意味を理解することができる

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本の内容に関する問題が、大学の化学の定期試験にあった記憶がある。化学反応の前後のエネルギーとエントロピーを計算し、反応がどちらの向きに進むかを答える問題である。そのての試験を受ける理系の大学生には、この本の内容はもの足りないであろう。しかし、自分がそうだったからというのではないが、計算ができて答えが出せても、その本質的な物理化学的な意味を理解している学生は、どのくらいいるであろうか。
 その意味合いがおおまかではあるが、門外漢にも概念的に把握できる内容になっている。エネルギーとエントロピーとギップスの自由エネルギーという観点から化学反応のしくみを解説するという立場は、化学現象はどのように進むのか、その根底にある原理は何か、を統一的かつ総合的に説明しており、非常によい。「自然科学の法則の意味することを理解する」ことができる。

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エントロピーについて書かれています。この本の題名がどうあれ、専門外の方も、すべてのかたに、この本を読んで戴きたく思っています。著者はエントロピーについては高校でも教えるべきだと言っています。それほど重要なものです。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みどりのひかり - この投稿者のレビュー一覧を見る


 先に書評を書かれている萬寿生さんのおっしゃている通り、化学反応の前後のエネルギーとエントロピーを計算するときに、「計算ができて答えが出せても、その本質的な物理化学的な意味を理解している学生は、どのくらいいるであろうか。」という思いは、かつて物理化学的な意味を知りたかった私も大いに同感するところです。

 今から思いますと、そもそも、教えている大学の先生が理解していなかったのではないかという気がします。もう、40年も前のことですけど。

 化学が専門ではなくても、理科系の学生は化学の基礎をみんな学んでいたわけですが、そのとき、ある学生がエントロピーという言葉が何を意味するのか解らなくて、「そんな、エントロピーなんて外国語でなくて、日本語で言ってください。」と先生に言ったところ、「エントロピーはエントロピーです」という答えが返ってきました。その時の大学の化学の先生は、古くからの化学の発達の中で、何だか正体がよくわからないまま教えられてきたことをなぞっただけの教科書を元に教えてました。教科書を書いた人も、教える大学の先生も、どういう風に教えるべきなのか、全く自分で考えることもなかったように思います。あるいは考えたのかも知れませんが、たぶんよく判らなかったのでしょう。100人以上の学生が聴講していたのですが、たぶん誰もエントロピーとは何か解らなかったと思います。

 「エントロピー」の日本語の訳語がないとしても、「とり得る場合の数に関わるものなんだよ」ということぐらい言えたはずで、そういう説明すら出来なかった当時の先生に文句を言いたくなります。そして、とり得る場合の数の大きい状態から、とり得る場合の数の小さい状態に持っていくには、それなりのエネルギーがいるんだよ、ということを例を挙げて説明すれば良かったのにと思います。

 そういう私の長年の思いを実現して下さったのが、この本の著者、平山令明先生です。

 今、ここに、平山令明先生の「熱力学で理解する化学反応のしくみ」という、本当に解りやすいエントロピーの本がでて、素晴らしいことだと思います。これが四十年前に出ていたら我々はどんなに助かったかわかりません。

 今の大学での化学の教え方がどのようになっているかわかりませんが、たぶん我々が教わった頃よりはマシになってはいるでしょう。でも、もし、エントロピーがよく分からないという学生さんがいらっしゃいましたら、ぜひ、この「熱力学で理解する化学反応のしくみ」をお読みください。絶対に解ります。

 さらに、専門外の方、理科系でない方も、この本をお読みください。著者はエントロピーについては高校でも教えるべきだと言っています。私もそう思います。

 エントロピーを知ることは、あらゆる社会現象、自然現象を考える上で、絶対に必要なのです。ジャーナリストがこれを知らないために、世論を誤った方向へ導いていることがいっぱいあります。
 思想とか宗教とかイデオロギーとか、そういう問題ではないのです。社会の現象の中の、純粋に数学的、物理的な問題なのです。また、自然現象の中の純粋に数学的、物理的な問題なのです。

 エントロピーは、平山令明先生の、この説明の仕方であれば、高校生にも充分理解できます。我々が大学で習ったころの教え方では、よほどの天才でない限り理解できなかったでしょうが、この本ならば、順列、組合せ、を少し理解できる程度の教養があれば、エントロピーは理解できます。そして、その重要性にも気付くでしょう。

以下、引用です。
***
その法則とは、「整理された状態から乱雑な状態になるのは容易い(たやすい)が、乱雑な状態から整理された状態にするのは大変であり、多くの場合絶望的なことである」というものです。この法則は人生のあらゆる局面で出てきますので、私たちが生きる上でも非常に重要な法則です。しかし、多くの場合これを物理の法則と知らないために、妙にその事件に関わった人の人格や性質に絡めてしまうことがあります。
***

 ここに書かれた事柄、すなわち、「物理の法則と知らないために、妙にその事件に関わった人の人格や性質に絡めてしまうこと」が、実際私の勤めていたところでもありました。
 そういう身近な問題や環境問題、経済、社会現象、社会の組織、病気や生や死、諸行無常、コンピュータ、に至るまで、エントロピーはすべてに関わりを持ちます。

 そしてさらに、平山先生のすごいところは、エントロピー増大の法則だけでなく、般若心経についても言及しています。

以下、引用です。
***
 般若心経は、262文字の中で人間を取り囲む真理を簡潔に言い表したものです。それは仏教の経典の1つでもありますが、1つの宗教を超えた普遍性を持っています。そこに集約されているのは、人間の期待や思惑から出てくるユートピア像を記述したものではなく、厳しい自然の観察から得られた普遍的な原理です。しばらく自然を観察してきた人、即ちまじめでもまじめでなくても人生を生きてきた人は、これら自然の法則の存在を好むと好まざるとにかかわらず、体感しています。だから、その法則性を簡潔に表現した般若心経は、力強く、説得力があるのだと思います。
***

 この通りであると思います。
 般若心経は物理というものがどういうものであるかということを示したものであり、あなたが捉えている自然現象・宇宙というものがどういうものであるかを示したものであり、それは宗教に関係なく、純粋に物理学です。これについては私“みどりのひかり”は自分で本を書くつもりです。

 さらに、平山先生はローマ帝国皇帝マルクス・アウレリウスの「自省録」についても触れられています。私は読んだことがなかったので、これから読もうと思っています。

 この素晴らしい本は、全てのかたに読んでほしいです。
ジャーナリスト、政治家、労働組合、与党、野党を問わず、政治や宗教に関心のない人もある人も、文学の好きな人も嫌いな人も、理系文系を問わず、読んでほしいと思っています。



:::

 熱力学の第二法則についてチラッと言及している物語があります。頭の休憩用にお読みください。「戯曲まがい」の混じった小説です。

不落樽号の旅



さらに、まじめなエントロピーの本としては下記のものがあります。

あなたはコンピュータを理解していますか?技術評論社

マックスウェルの悪魔_新装版_ブルーバックス_講談社

資源物理学入門_NHKブックス

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