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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ みんなのレビュー

  • 本谷有希子
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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.3

評価内訳

  • 星 5 (1件)
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4 件中 1 件~ 4 件を表示
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2007/06/07 10:23

強靱な個性

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』と題されたモチーフは、本谷有希子のキャリアにおいて幸福な来歴をもつ。1番初めは2000年の「劇団、本谷有希子」第1回公演台本として書かれ、2度目には2004年、やはり「劇団、本谷有希子」第8回公演台本として大幅にリライトされて舞台化された。この舞台は、実に素晴らしいもので、それまで秘やかに噂されていた本谷有希子を、一挙に小劇場界注目株NO.1へと押し上げた。ただし、今から振り返ってみるならば、絶妙のキャスティングや、作品自体の素晴らしさもあって、逆にこのモチーフの核心(の一部)が、みえにくくなってしまっていたのかも知れない。いずれにせよ、舞台の好評をうけて、そしてもちろん本谷有希子の(劇)作家としての才能もあって、「戯曲の小説化」という行程を経て小説版『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』が上梓されたのが2005年。初出の文芸誌で読んだ記憶があるが、その時は舞台の印象が鮮明に過ぎて、読書によるイメージが舞台のそれに固着しがちで、今にして思えば独立した「小説」としてはよく読めていなかったのだと反省される。今回の文庫化は、このモチーフが世に問われる4度目になるわけだが(ちなみに5度目は映画!)、この間に本谷有希子をめぐる状況は大きな転回を遂げた。それは一言でいえば、本谷有希子が「小劇場の注目株」から「現代文学の注目株」、それも芥川賞や三島賞の候補となるレベルのそれへとステップ・アップしたということである。もちろん、演劇活動においても活躍が続いているし、鶴屋南北戯曲賞も受賞した。ただ、この間の本谷有希子の小説へのまなざしは、「劇作家が書いた小説」から「小説家の書いた小説」へと確実に変貌を遂げたのであり、それは『生きてるだけで、愛。』などに示された確かな実力に、世間の承認が追いついたということだろう。そこで、舞台化から2年の時を隔てて文庫本として届けられた『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』である。活字で組まれた「小説」として対象化しうる時間的距離をおいて読んだ本作には、確かにストーリーもあるし、設定やプロットに関していえば、(読後感からすれば驚くべきことという他ないのだが、)吉本ばななの『哀しい予感』と実によく似てさえいるのだが、本作の真の「面白さ」はそんなところにあるのではなかった。そのポイントこそ、絶妙のキャスティングによって舞台作品では見えにくくなっていたキャラクターの魅力──〈キャラ立ち〉に他ならない。もちろん、本作は家族小説であるし、トラウマをストーリーの要に使ってもいる。文体や描かれる風俗は現代的であるし、暴力やダイナミックとさえいっていいようなプロット展開もみられる。それらは、それぞれにこの小説の成功に貢献しているのだろうけれど、逆にいえばそれは「技術」に還元しうるファクターにもみえる。つまりは、本谷有希子の独自性を形づくる、本作に不可欠のファクターには思えないのだ。そうではなく、暴力をふるう/受ける、トラウマを与える/抱え込む、といった表層的な過剰さを支えているのは、その実、状況やさまざまなタイプの攻撃/被害によっていささかも変容することのない、キャラクターそれぞれの、明確といえばあまりにも明確な、それでいて個々に独自の歪みを抱え込み、そのことでさらに強固にされていく〈強靱な個性〉であり、〈キャラ立ち〉こそが本作の核心に違いない。こうした〈強靱な個性〉こそが、様々な条件を経てとある1つの場所に集う、それ自体がストーリーを起動させ、プロットを展開させ、過去の陰影をも彩っていくのだ。つまりは、〈キャラ立ち〉したキャラクターを揃えたことで本作の成功は半ば約束されていたはずで、そこに、「期待の若手現代小説家」本谷有希子の、本作に関する本領はあったように思われる。

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吉田大八監督映画化原作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

膨れ上がった自意識が周りの人たちを巻き込んでいく様子が、グロテスクなタッチで描かれています。演劇を志す人に読んで欲しい本です。

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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2023/02/26 23:53

なぜか心にくるものがある

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る

笑いと恐怖が、まさに紙一重で同居する田舎の三兄弟の話で、清々しいまでに痛々しい。三兄弟を中心とした話ではあるが、兄嫁の存在がまた絶妙なスパイスとなっていて面白い。元々は舞台の脚本だったものを改訂しての小説にしたとのことですが、これは舞台も観てみたいと思いました。

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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2020/08/02 13:44

怖い

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る

兄嫁もっとしっかりしないとダメだろう。まぁ一番罪はないんだけど、イライラしてしまった。しかし、怖い話だった。

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