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みんなのレビュー7件

みんなの評価3.9

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

若者の貧困を、個人ではなく社会の問題として捉えた一冊

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者自身も本書でいう貧困世代に該当しており、当事者としての目線でも書かれています。私も30代で非正規の仕事についており、読んでいて共感できることが多かったです。

特に、第4章で指摘されている住宅に関する社会福祉制度は、是非とも政府に改善していただきたいと思いました。平成以降の日本は、長期デフレ下により企業に賃金維持や家賃補助の役割を担わせるのは難しく、働いても住まいに関する安心感を得づらいです。
私自身、派遣でマージンを取られたり、正社員でも減給される先輩を見てきたため、賃金をあげることよりも家賃が安い住まいを探すことを重視するようになり、地方へ転居せざるをえない状況になりました。このような状況を改善する政策がなされない限り、日本は衰退の一途を辿ると考えざるを得ません。

多くの人が本書で書かれている現状と指摘について認識し、政策が改善されることを切に願います。

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若者に対する無知

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る

若者は社会的弱者になっているが、社会一般は高度成長期と同じ目で見ており、このままでは貧困世代が日本の大きなボリュームゾーンになる。その無知を改めることが大切。

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結婚・出産なんて「ぜいたく」だ。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

題名は私が言ったんじゃなくて、本書の帯にそう書いてあったんです。社会福祉士である筆者による貧困世代の定義とは「一生涯貧困に至るリスクを宿命づけられた状況に置かれた若者たち」とのことです。筆者の想定では今の10代後半から40歳までを貧困世代と考えています。ちなみに筆者の前著『下流老人』は20万部突破のベストセラーになっています。

本書「貧困世代」とか「下流老人」というワードを用いながらその相互関係をわかりやすく示そうという姿勢は反貧困運動の失敗の総括から来ているというのは知りませんでした。

私たちは努力至上主義や精神論を若者に求めます。しかし今は、働いても貧困が温存される時代です。労働万能説を唱えるおじさんはもともと自らの雇用を安定させるために若者を非正規にすることで自分のポジションを安定させる事になっています。

そんな若者は下流老人予備軍でその層は「相当に分厚い」と筆者は考えます。若いうちから資産形成のための賃金が貯まらないのに出産や子育てどころじゃありません。親もゆとりがないのである程度の年代まで育てたら「あとは自分でなんとかしなさい」となります。

筆者は「若者たちに対する社会一般的な眼差しが、高度成長期のまま、まるで変わっていないのではないだろうか?」と問います。

少子化対策として保育の義務化とかがありますが、そうした支援の効果は限定的と考えており、若者への社会福祉は就労支援のワンパターンであり、社会保障が高齢者、身障者、児童という対象を重視していたので、給付やメニューの不足があります。

「そんな事言ったって俺たちだって苦しいんだ!」という「貧困世代」じゃない私たちおじさんの叫びが聞こえてきそうですが、筆者は単に問題点の指摘でなく、貧困世代問題解決のための一定の解を示し、なおかつアクションを実際に行っているという点が語られています。

若者は公営住宅からはじかれやすく、公的な低家賃住宅によって世帯形成率は高まり、少子化の原因は住宅にあるのかもしれないという仮説を立てます。

そして新しい労働組合の取り組みなど、言葉だけでない、極めて実地に足のついたアクティブな印象を読み手に与えてくれます。社会福祉士という仕事柄か、社会のセーフティネットの網から零れ落ちる人たちの問題を解決したいというパッションが伝わってきます。

今の国債は民間貯蓄で補っているから大丈夫という言説がありますが、国債発行額以上に民間貯蓄がないといけないのですが、内閣府の国民純貯蓄データからも将来世代に富を残せておらず、富が集っているのは企業貯蓄で、家計の貯蓄はマイナスだけど企業貯蓄があるから民間貯蓄がプラスに見えるという日本の現状があります。

じゃ、企業からお金とればいいじゃん、ってなるのですが、そもそもそんな企業が少数で、会社務めの人の7割が中小企業務めという状態です。今の団塊ジュニアの2050年問題は「2人で1人のお年寄りを支える肩車時代なわけです。

しかし、公教育費の専門書とかの書評も書きましたが出産や教育は、個人や家族の問題と考える人は圧倒的多数派です。世代間倫理の話題がそうなんですが、私たちはまだ生まれてこない若い人よりも今の問題の方に意識が集中するというのは太古から持っている感情です。

私たちはこうした問題を頭で納得しても、つまるところ「他の人と同じようにふるまっていけば安心安全」という生存選択をセレクトしてきたのであり、「アクションにする」というフェーズにおいては「いばらの道」があることを知るのです。

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