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普賢 佳人 みんなのレビュー

  • 著:石川淳
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (3件)
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3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本普賢・佳人

2023/02/05 19:53

普賢・佳人

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

石川淳の芥川賞受賞作である「普賢」が収録されている。初期の作品のほうが自由に書かれているというか、古典の知識を盛り込みつつ語りが生かされた作品は、読んでいて心地いい。

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電子書籍普賢 佳人

2021/10/23 22:40

半年ぐらいなら、いや、ひと月ぐらいなら一緒に暮らしてみてもいいかもしれない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

普賢というタイトルは主人公の男が普賢菩薩を崇めていることから来ている。ダメな人間のところには、ダメな人間が吸いつけられるように集まってくるのか諺でゆうところの類は友を呼ぶのか、それとも、朱に交われば赤くなるのか、とにかく碌な人間が登場しない、親の遺産を食いつぶしてのほほんとしている男、調子よく立ち回るだけで生きていこうとする男、己には才能があると自惚れているが全く仕事が手につかない男といかそもそも書く気があるのかさえも疑問な文筆家(これが主人公)。でも、何か本人たちは楽しそうにみえる、一生、彼らと付き合うのは御免こうむりたいが、半年ぐらいなら、いや、ひと月ぐらいなら一緒に暮らしてみてもいいかもしれない

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紙の本普賢・佳人

2014/02/09 12:02

惨めさの中で育んだ思想

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

文士の端くれらしく原稿料の前借り前借りに家賃は溜めに溜め、どうして生きているのか人の情けが髪の先まで染みているだろうが、生活力も交渉力も無いはいかんともしがたく、インテリらしく周りからはいい人として頼りにされているようだが、もちろんそれは表面だけであって体よく利用されているのに過ぎないのだ。本人もそういう事情は分かってはいるが、抜け出す術も無くその身に甘んじて暮らしている。だいたいそういう話なのだが、それを虚勢を張るのでも、卑下するのでもなく、淡々と書いていくのは、なるほどただ者じゃない感がいっぱいである。
フランス文学の翻訳などぼちぼちとしているが、生活のあれやこれやで頭が一杯で、とても手を付けられないと告白するが、その焦りまくっている心情と同時に、そんな現状に満足しているようでもあり、背反する様々な内面にも率直だ。
「佳人」では同居している女に翻弄され、いいように使われているように見えながら、意外にも泥臭いところを出してきて、どんな破局になるかという予感するところで終わる。はらはらするが、当人にとっては破局でもなんでもないと言っているようで、それもまた微笑ましかったりする。
「貧窮問答」「葦手」と、強がることもできないくらいに打ちのめされる。
「普賢」では本来いるべき文学界に深く関わろうとしながら、やはり生活のくびきから逃れられない怠惰に沈んでいる。ところが彼がかつて憧れていた友人の妹が、運動家となって警察に追われているという事情がわかると、とたんにいてもたってもいられない。遂に彼女が同士の男と逃亡するところを、自らを危険にさらして手助けするにいたる。
そしてこれらの小説を発表して作者は突如文壇に躍り出ることになる。
それから敗戦の後になって、浮浪児に神を見るという衝撃作「焼け跡のイエス」で再度文学の徒なる者の弱さをより強く意識する。これには明らかに作者を動かした精神の軌跡を感じることができるのだが、それが明らかにされているわけではない。
ただ幾重にも張り巡らされた虚構と、それらの境界を曖昧にする饒舌な告白文の多用により、時局の中で敢えて描かない部分というものを沈殿させて見せているという気がする。
彼の周囲にいる市井の人々は、人情深く、狡猾で、おそらくそのような時勢にも適応して生き抜くのだろう。少なくともそのように見える。だが背後に迫ってくる巨大な力も彼には感じられたのではないか。彼が当時描こうとしていたのがジャンヌ・ダルクを讃えた同時代の女性詩人であったというのは、文学において詩的なもの、美しきものに耽溺するだけでない志向が潜在していたことを示しており、そこに確固とした形を見いだすようになる過程がここには描かれているのではないかと思う。

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