なれる!SE みんなのレビュー
- 著者:夏海 公司, イラスト:Ixy
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なれる!SE 16 2年目でわかる?SE入門
2020/02/18 23:27
それでも我々は戦っていく
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投稿者:樫井行人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
さて、当シリーズも堂々の完結です。
我らが工兵君はどこまで行ってしまったのでしょうか??
物語についてはちゃんと大風呂敷が広がって、いよいよ業界全体の再編にもつながるところまでやってきた。
政略的レイヤーからの話が続き、物語としてきちんと盛り上がりを見せ最後は大団円。
大団円?
最後の工兵の姿に対してほっとした一方で、なんともいえない後味の悪さが残った。
おそらくその後味の悪さは本編中とあとがきにてつきつけられる本邦IT業界への絶望感ゆえであろう。
「IT系のスキルが重要なんて誰も本気で思っちゃいないからだ」
アルマダ社長ローズの言葉はあまりにも苦くて重い。
現実として、そのようなIT会社・IT部門の姿というものを自分はよく知っている。
「結局みんな技術なんて好きじゃないんだよね? ITという名のつく会社でサラリーマンやってるだけなんだよね?」
著者夏海さんの問いかけが胸に突き刺さる。
それらを踏まえた上でこうも思う。
「だからどうした?」
と。
業界自体についてはそうかもしれない、ダメな会社はダメなままかもしれない。
だからといってそこにいる自分を否定したりだめ出ししたりする必要もない。
工兵の姿が魅力的なのは、業界に対する諦観は別として自分自身もそういった戦い方を続けたいからなのではないかと思う。
みんなできてないからもうダメだ、という前に自分くらいは戦ってみてもいいじゃないか。
そんな気持ちが中年のおっさんにも持ち上がってきた。
ホントこのシリーズはひねくれた応援歌だとつくづく思う。
本編を最後に締めるあるプロジェクトマネージャーの箴言も、あとがきを締める作者のエピソードも、心を揺さぶられずにはいられない。
軽い気持ちで手に取った本シリーズだが、結果として節目節目でエンジニアとしての自分というものを見つめ直すきっかけとして座右にあり続けそうだ。
完結お疲れ様でした。
なれる!SE 16 2年目でわかる?SE入門
2017/09/11 17:06
まさかの大団円
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投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメ化されるんじゃないかと期待していたのだけど、もう無理かな。残念。
サブタイは「萌えるSE(System Engineer)残酷物語」、平凡な大学生だった桜坂工兵くんが、いきなり中小IT会社のブラックな環境に放り込まれ、鬼軍曹・室見立華らの理不尽なOJT(On the Job Traning)で鍛え上げられ、意外にもハイスペックな活躍を見せるこのシリーズ。
IT業界の不条理を鋭く浮き彫りにし、SE志望の学生を激減させたと言われるこのシリーズですが、至る所にITに係わる正論、名言がありました。
ヘッドハンティングを受けるか、社内異動か、二つに一つという局面に追い込まれた工兵くんが最後に選択した意外な道。損得でいったらありえない。
著者の夏海公司さん、SE辞めてラノベ作家になったくせに、SEという職業は愛しているんですね。
2017/07/01 05:31
今回は気軽に読めた
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投稿者:ユリシーズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎回、リアルに自分に重なる苦難の連続で「どうやって切り抜けんねや!」と自分に重ねて悶々としながら読むパターンだったが、今回は傍観モードで安心して読める内容だった。
なれる!SE 12 アーリー?リタイアメント
2017/04/23 11:50
立華の伏線回収巻
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投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズのひとつのけじめとなる、謎のドS少女・室見立華さんの怒涛の伏線回収回。良家のお嬢様とは思っていたが、まさかこういうことだとは、、、段々ハーレム展開になってきました。ラノベでは珍しい本格お仕事小説。映像化、されないのかなー、楽しみにしてるんだけど。
2017/03/14 01:57
ラノベにあるまじきリアルさ、いい意味で
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投稿者:tetty - この投稿者のレビュー一覧を見る
エンジニアの真理と、日常的なあるあるが楽しめる本シリーズですが、本作は、エンジニアが次のステップを目指す苦悩を生々しく描いていて、ラノベ読者以外のSEだけでなくエンジニアも読んだら共感すること請け合いのお話になってました。このシリーズは教科書として配ってもいいんじゃないかな。
なれる!SE 15 疾風怒濤?社内競合
2017/02/04 16:31
進路に悩むのは社会人こそ
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投稿者:樫井行人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
梢分が足りねえ!
その分、私の大好きな某敏腕セールスエンジニアが出てきたので、その点は大満足ではあったけども。
最新作15巻はおそらく30代くらいのキャリア形成に悩む人たちに刺さる内容だったのではないだろうか? 自分のこれまでの道程、やりたいと感じていること、やりがいと感じていたこと、そういったものを振り返りながら読むとちょっと重たいかもしれない。
本作で著者の夏海さんは作家10周年ということだが、工兵の抱える悩みは明らかに二年生のもつものではなく、まっとうに働いてきた10年選手が必ず通過しなくてはならない種別の悩みだ。実際の時間と工兵の成長がリンクしているとはメタな展開だ。
スペシャリストとして生き抜く覚悟を決めるのも、ゼネラリストとして立っていくことを決めるのも容易な決断ではない。
他業種についてはなんともいえないがエンジニアリングという世界はそういう要素は大きいだろうと思う。
己の方向性に揺れる工兵の気持ちはさておき、個人的に刺さったのは次の2つの問いだ。
「技術力が高いってどういうことだと思いますか?」
「エンジニアリングを極めるってどういうことですか?」
この二つの問いはどちらも次郎丸縁から出されたものだが噛みしめると深い。
なれる!SE 15 疾風怒濤?社内競合
2017/01/23 13:21
らしくない結末
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投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズも早や15巻、スルガシステムのブラックぶりとドMのスーパー新人、工兵くんの活躍を、可笑しみ8割、共感2割で読んできましたが、今回のは素直に笑えない。藤崎・室見チームは正攻法で勝負してきているのに、勝つためというよりも負けないために搦め手から相手の足を引っ張る、手段を選ばないやり方は工兵くんらしくない。いつも少し元気をもらえてたのですが、今回ばかりはちょっと違ったかな。
2016/09/18 18:36
なれるSE14
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投稿者:haru - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎回楽しみです。コーヘイが主任になるまでは頑張って続編をお願いします。はじめて読む人はSEとはが必要ですので、一巻から読むことをお勧めします。
2016/09/18 18:33
なれるSE13
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投稿者:haru - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかく面白い。同業者でもあり、部下の若い子たちにもっと愛情を注ごうとおもってしまいました。続きが楽しみです。
2016/05/02 18:25
ビジネス上の参考にしてみては?
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投稿者:しばた - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズは新人男性社員が周りの超優秀な女性に助けられながら、仕事で発生したトラブルを解決していくというただそれだけの内容です。
ただ、あくまでエンターテイメントなので「こんな解決方法は現実には無理!」というのは仕方ありませんが、解決に至るまでのプロセス(優先順位のつけ方、どこを巻き込めばいいのかor巻き込んだらいけないのか)はビジネス上のトラブルシューティングを考える上で十分参考になると思います。
なれる!SE 1 2週間でわかる?SE入門
2016/02/22 00:58
すらっと読める
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投稿者:泉野麻二 - この投稿者のレビュー一覧を見る
さくっとすらっと読めます。
夏海さんの前作である葉桜が来た夏に比べると軽い文体で一人称中心ですからライトノベルらしい作品です。
社会人1年目ってこういうもんよっていう描写、電話であたふたとかコピー機に翻弄されるなどなど…。
専門的な用語をぶッ込んできているにもかかわらず、なぜか読み進められるという。
SEなら基礎中の基礎なことなのでしょうね。
きっとこれよりも数倍ひどくて救えない話がごろごろしているのがSE業界と聞きますから、せめてフィクションの世界だけでもドタバタコメディにしなければ読めたものではないでしょう。
なれる!SE 14 世にも奇妙な?ビジネスアライアンス
2016/01/25 08:14
全巻読んでます
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投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は短編集。でも今回のメインストーリーは何といってもエピソード1で、あとはおまけみたいなもの。主人公が次郎丸縁と梅林とは!でも、アズマ電機の話、実際にこんなことあるかもって思えて、ちょっとブラックで怖かったです。
なれる!SE 14 世にも奇妙な?ビジネスアライアンス
2016/01/10 09:25
短編集。中年男の悲哀が伝わってくる好エピソードあり。
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投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻の流れから本巻は総務のエピソードになるかと思いきや、短編集が入ってきました。
4編から構成されていたのですが、一番面白かったのはやはりJT&Wの梅林氏のエピソード。実に中年男の悲哀が伝わってくる好エピソード。この苦味は若い工兵では出せないですね。そして、最後に次郎丸~!!!って叫びたくなること間違いなし。
それにしても、社長はなんでこの業界で生き残れていたのか不思議。
桜坂、完全セクハラですよね。扱いにくい人だけで室見さんが相手で良かったじゃない。梢だったら責任取らされて詰んでたな。
2016/01/09 06:24
SE残酷物語。ようこそシステムエンジニアの世界へ!
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投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
工兵の社会人二年目がスタート!当然の如く無茶ぶりで新人の教育担当にな13巻。
昔の師弟の如く現場で鍛えられた工兵からすると、ゆとりに見える新人たちと意識ギャップに悩む工兵と彼を支える女性達の描写が良かった。
逞しい女性が揃っているせいか、リシーさんの破壊力高いな。ポツリと呟くドイツ語が卑怯。
橋本課長も攻めてくる攻めてくる。イレギュラー対応要員の語りは結構胸に刺さった。
ストーリー展開もいつもの逆境からの逆転、そこに上げて落とすが加わり盛り上がった。
それにしても、タフになったなぁ、工兵。
2015/10/20 22:24
狎れは禁物、を思い出させてくれた
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投稿者:樫井行人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
我らが桜坂工兵くんがスルガシステムに入社してからずいぶんとたった気もするが、早一年w
新人ばなれしてた新人君にも後輩ができました! ……それも一度に十人も。
そんなわけで今回は新人教育を行う方の立場からの工兵君でした。
ストーリーとして動くのは(いつも通り)エピローグに埋め込まれてますが、本編は非常に素直なストーリーで、いまどきの教えて君な若者たちの生態と、ほぼ同世代のはずなのに私ら中年のおっさんと同じような発送をする工兵の対比をおもしろく感じていればOKかな、と。
本巻を読んで思うのは、「新人研修にまつわる普遍的なアレ」と「仕事に狎れてしまう(半端な)ベテラン」の2点かな。
最近の"新人教育が難しい”というのは正直ビジネス系ではあまりによく扱われるテーマなので、正直なれる!シリーズでクローズアップされてもソーデスネーくらいの感じにしかならないのだが、「ゆとり世代」というレッテル張りをしているご同輩に忠告だが、彼らがストレス経験が少ないのは彼らの責任ではないのだし、一見指示待ちに見える子たちでも一度自信と方向性を与えてあげれば、ちゃんと働くよ? ということは言っておきたいところである。
どうにもなりそうになかった箱崎ちゃんが、自分から勉強を始めたりと必要と思えばちゃんと勉強するんだよ。
だからF村、K木のことを邪険に扱うんじゃない、ちゃんと指導せい。
そして仕事への狎れについては実は猛省中だったりする(^^;
「システム運用に安定稼働以外の優先事項はない」
梢の言葉が胸に刺さった。
最近は開発側で部下を守ることに汲々としていて、運用にとってのそんな当たり前をないがしろにしていたことがあるのではないか、と。
もちろん部下を守らなければいけないが、それと顧客への対応は別次元の話である。そこをはきちがえちゃいかんし、実は部下を守る体で自分の自我を守ってるだけなんだろうな、と思ってしまう(^^;
今回立華はほとんど出番なしで、橋本課長が悪目立ち。せっかくいいこと言ってるのにどこか行ってしまうよ(^^;
ヒロインの中では、梢が社会人として先輩としてエンジニアとして一番きちんとしていたかな。
システムのメンテナンスが怖いことは正常である、という狎れてくると忘れがちになることをきっちりと出してくるのは重要なことである。