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ひきこもりの彼女は神なのです。 みんなのレビュー

  • すえばしけん, みえはる
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みんなのレビュー7件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (7件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本

力の有無が道を決めるのではない

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 アニメなどを見てヒーローに憧れるのは子どもの頃にはよくあること。でも大概は、大きくなって世の中のことを知るようになり、自分の力の及ばないことを実感するようになると、そんな無謀なことは考えないようになっていく。平穏に、とりあえず身の回りが平穏であれば、他人がどうあろうと関係ない、と。
 でももし、人よりも格段に力が強ければどうだろう?アニメの変身ヒーローのように、圧倒的な力で悪者を倒すことが出来る力があれば、それをふるって正義の味方になろうと考えてもおかしくはない。半天使である名塚天人は、そうしてヒーローになろうとし、守る対象の範囲を間違えて失敗してしまった。

 高校入学のタイミングに合わせて、彼は父親の知り合いが寮長を務める学校へ転校することになる。そこは、人外のものが人間の世界にとけ込むモデルケースとなっている、実尋市の曙光山学園だ。そして彼が住むことになったニュートラルハウスは、その中でも格上の神々が住む寮だ。
 自分が弱い存在として扱われる世界に叩き込まれた名塚天人だったが、そこで彼は人間を嫌い引きこもる北方の冥界神・氷室亜夜花に出会い、また、幼なじみの人間・羽村梨玖に再会する。そしてここで彼は、弱くても怖くても立ち向かい、誰かを助けようとする、本当のヒーローへの道を歩むことになるのである。

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紙の本

蘇る記憶が生む不信

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 実尋市・天秤の会の神さまが住む寮・ニュートラルハウスただひとりの純粋人間の住人、和泉コウタのもとを、魔術師レーナとアンジェリカが訪ねて来る。目的は天秤の会に仕事を依頼することなのだが、彼女たちはコウタの兄で悪魔のリョウタや、コウタの親たちを知っていたらしい。
 流出した魔術本の回収ということで、動きやすい半天使の名塚天人と、吸血鬼の羽村梨玖に唆されて、天人を見はるために北方の冥界神・氷室亜夜花が、アンジェやレーナと共にお出かけすることになる。

 しかし事態は意外な展開へ。魔術本探しは名目に過ぎず、彼女の本当の目的は、コウタにあったのだ。そしてアンジェはコウタの記憶が封じられていることを指摘し、ニュートラルハウスの神々を信じ過ぎない方が良い、と不信の種をまく。そして、コウタが思い出した父親が殺される瞬間には、リョウタの姿があった。

 これまであまり物語に関わって来なかったコウタが今回の主役だ。幼いころの記憶がないコウタには、自分の中核となる思いが欠けている。それを、残された書物に書かれていた魔術に没頭するということで代替していたのだ。
 その構造を突いてコウタを籠絡しようとする相手なのだが、リョウタはなぜかコウタに積極的に関わろうとせず、むしろ敵対しているくらいのものであり、それに憤った天人は、コウタの信頼を取り戻すため、命を張って駆けずり回ることになる。

 悠久の時を生きる神々には、人間などちっぽけな存在。でも同じ場所で暮らしていれば、それとは違う感情が生まれて来るかも知れない。それは天人が示しつつあることだし、今回は小詩が実感したことだろう。

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紙の本

人間と神さまの兄妹関係

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人間との共存を望む神々の試験場である実尋市の、人ならざるものの互助組織・曙光山学園天秤の会が置かれた学生寮、ニュートラルハウスに住むことになり、半天使の名塚天人はほとんど寮母さんの様に、家事に追われていた。
 しかし、吸血鬼化した幼なじみの羽村梨玖も済むようになり、家事の負担は半減!ひきこもりの冥界神・氷室亜夜花と梨玖が微妙に牽制し合っている気もするが、まあまあ良い方向に進んでいる様な気がしていた。

 そして今日は、亜夜花を連れてひきこもりのリハビリに外に出かける日。その準備をしようとしたところで、寮長の御子神てとらに呼び出される。天秤の会の仕事として、最近、魔法を使って勢力を拡大している不良グループがあるので、その調査をして欲しいとのこと。
 心配してついて来た亜夜花や、戦神の柚原千那・万那姉妹や、魔術師小学生の和泉コウタの協力を得つつ、情報収集を開始する名塚天人であった。

 神様や吸血鬼や、人外の存在の少女たちとのラブコメを加えつつ、人間の兄妹のすれ違いから始まる事件を解き明かしつつ、その対比となる様に、神さまの兄妹の関係を描いていく。どちらも同じような過程を辿るわけだが、後者は力が大きいので、もたらす影響も非常に大きかったりしてハタ迷惑だ。
 そんな戦いの中に、人間よりは頑丈だけれど、弱っちいお人よしの名塚天人が関わっていく。彼は正解を持っているわけでも、こんがらがった関係を解き明かすことが出来るわけでもないけれど、人間に寄り添おうとしている神さまたちに、人間的な視点を提供する役割を担っているのだと思う。

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紙の本

神の本質がカギ

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氷室亜夜花の父である氷室結が、名塚天人に三本勝負を持ちかけてきた。勝負を受ければ、その間はニュートラルハウスの住人に手を出すことはないという。再び引きこもってしまった氷室亜夜花のことも考え、結局、勝負を受けることにした天人だったが、彼はまだ分かっていなかった。結はかつて柚原千那や柚原万那の兄である柚原一二三を存在消滅間際まで追い込んだ、大層いたずら好きの神であるという事実を。
 単純に力比べをするならば、古き神である結と、半天使に過ぎない天人では勝負にならない。二人の勝負は、予言成就を競うものとなった。つまり、一方が予言をし、予言通りに現実が運べば予言者の勝ち、それを阻止することができればもう一方の勝ちという勝負だ。

 氷室結の最初の予言は、一週間以内に羽村梨玖が自発的にニュートラルハウスを出ていくというもの。密かに梨玖に探りを入れ、出ていく気配が全くないことに安心する天人だったが、その直後、氷室亜夜花や御子神てとらと話した梨玖は、本当に自発的にニュートラルハウスを出て行ってしまった。そしてその行方は、魔術師である和泉小詩や、狼であるウルリカにも探れない。
 意気消沈する天人の心の隙に付け込むように、氷室結が天人に繰り出した相手は、彼の息子である《沼に棲まう大狼》大神太陽だったのだ。

 とにかく人の心の闇に付け込んで、人と人との関係に不信感を埋め込んでいくことに生きがいを感じるような氷室結の相手を、猪突猛進だけが取り柄のような天人がしなければならないわけで、まともに戦えば勝負にならない。そして、これまでじわじわと信頼関係を気付いてきたはずの人々が、天人の前から去ってしまうという現実は、いかにポジティブな天人とは言え、なかなかに耐えられない現実だ。
 しかし、本作の特徴であるように、最後にはどんでん返しが待っている。今回のそれは《在りて在るもの》であるてとらの性質の対極にあるものであって、なかなかに面白い…のだけれど、それだけのリスクを負ってもてとらがそうした理由は分からないな。意外に自分が決めたルールには厳しいのかな?

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紙の本

理想と現実の隙間

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妹の名塚奏を実家に送り届けるために、名塚天人は実尋市を一時離れた。ひきこもりの氷室亜夜花も一緒だ。そのたびの途中、からまれていた少女の果乃に出会う。
 一度は見失ってしまったものの、今度は怪我をした状態の果乃を発見した天人は、彼女が人ならざるものであることを知り、浦坂という同族に追われていることを聞いて、実尋市で天秤の会に保護してもらうことを提案する。しかし彼女は、人と人ならざるものの共存というお題目を掲げる理想家を嫌悪しており、頑なにそれを拒むのだった。

 一方、天人のいないニュートラルハウスの台所を預る羽村梨玖は、ニュートラルハウスを訪ねて来た氷室結と出会う。寮長の御子神てとらと話し合いに北という彼は、戦神の柚原千那や柚原万那から敵意を向けられる存在だった。
 その会談も不調に終わり、見送りに出た羽村梨玖に、氷室結は囁く。名塚天人から氷室亜夜花を引き離すために手を組もう、と。

 実尋市の外の世界に目を向けることで、天秤の会の思想とは全く異なる生き方をしている人ならざるものがいることを、改めて名塚天人は実感する。そしてその経験は、ニュートラルハウスを取り巻く環境に対する考察に反映されるのだ。
 圧倒的な力はあるものの、実尋市から出て力を行使することができない天秤の会の手の届く範囲は狭い。ゆえにその恩恵を得られるものも少ない。何より、人ならざるものたちは本質的に人を考慮の外においているため、天秤の会が助ける対象となりえる存在は、実は人ならざるものの世界では異端とも呼べるのだ。

 そんな隙間にいたために傷つくことしか出来なかった少女の果乃は、名塚天人と出会うことで人付き合いの真理に到達する。

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紙の本

身近だからこそ考えなかったこと

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

神々が人間に溶け込む実験地である実尋市の曙光山学園には、天秤の会という互助組織がある。そのメンバーが住む寮であるニュートラルハウスに住むことになった半天使(ネフィリム)の名塚天人は、北方の冥界神にしてひきこもりの氷室亜夜花と巡り会い、寮長にして最高神である御子神てとらの代行者としての能力を開花させた。
 そして戦神の柚原千那と柚原万那、獣神のウルリカらに鍛えてもらいながら、かつて彼自身が失った理想を取り戻し、吸血鬼となった幼なじみの羽村梨玖や、魔術師の和泉小詩を闇の中から救い出して来た。そんな彼女たちは天人に大きな感謝をしているのだが、本人はそれに気づかない。

 そして訪れた夏休み。ニュートラルハウスに天人の妹である名塚奏が訪ねてくることになる。彼女ももちろん半天使だ。久しぶりに会う奏は相変わらず良い子で、我がままのひとつも言わない。ちょうど、ヤマネミツカズと名乗るロリコンオタクの幽霊に憑依されていた天人にとってみれば、そちらの解決を優先するのにちょうど良いともいえた。
 他の神々には気づかれたくないというミツカズではあったが、柚原千那には気づかれてしまい、彼女の携帯のマスコットに宿った兄の柚原一二三の示唆もあって、彼女はこの問題の解決に協力してくれることになる。

 久しぶりに会った夏休みに妹と出かける天人。図書館、衣料品店、プールと遊びに連れて行くのだが、梨玖に揶揄されて意地になった亜夜花はもちろん、コウタや戦神姉妹、そしててとらさんまでついてくる盛りだくさん状態。
 たっぷり遊べて楽しめただろうと自己満足している天人だったが、奏に問題があるということを、亜夜花たちから気づかされるのだった。

 他人のために自分を削ってでも働く天人だが、意外に足元は脆いのだということを示している。身内であるがゆえに踏み込まず、気づけない部分もあるのだ。
 だが、自分だけでは気づけないことも、他人の目を通せば気づけることもある。そして兄弟姉妹の仲が良い千那の目からと、逆の境遇であり、孤独を友としていた亜夜花の目からとでは、気づけることもまた違うのだ。

 一旦気づいてしまえば、空気を読まずに無理矢理解決にもっていくことは主人公の常套手段。そうしてつなぎ直された絆は、容易に切れることはないだろう。もっとも、他者からの介入があれば別なのだが…。

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紙の本

留守番できない一泊二日

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担任の鷲住蓮太郎の依頼で、初等部の野外教室の手伝いをすることになった名塚天人とクラスメイトの細谷暁。初等部のイベントなので、当然、和泉コウタも参加する。そして、同じく手伝いを頼まれ羽村梨玖も参加するその野外教室は、一泊二日だ。体力がないためにお出かけできない氷室亜夜花は、嫉妬でもやもやする。
 コウタのクラスメイトの鷲住透夏の頑張りもあり、担任の美人教諭・瀬名悠の頼りなさを上手くカバー出来ていると思ったのも束の間、危うく梨玖の友人である国府田珠子が溺れ死にそうな事故が、人ならざるものの手によって引き起こされる。

 梨玖の名推理に基づき、コウタや天人たちが何とか被害の拡大を防いでいくのだが、その真相は意外にも身近なところにあった!

 倒叙形式のプロローグから始まり、何度も結末が覆されるエピローグまで、構成がとても技巧的に作られている。そして、初めてのメールにのたうち回る亜夜花が、ほとんど登場しないのに可愛い。もっと出番を作ってあげても良かったのに…。
 最後に次巻への不安を抱かせる、梨玖のちょっと壊れた発言もあり、紅南寮の今後はどんなものかと期待が高まっていく。

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