沈黙の勇者たち―ユダヤ人を救ったドイツ市民の戦い―(新潮選書)
著者 岡典子
ナチスが1943年6月に「ユダヤ人一掃」を宣言した時点で、ドイツ国内に取り残されたユダヤ人はおよそ1万人。収容所送りを逃れて潜伏した彼らのうち、約半数の5000人が生きて...
沈黙の勇者たち―ユダヤ人を救ったドイツ市民の戦い―(新潮選書)
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商品説明
ナチスが1943年6月に「ユダヤ人一掃」を宣言した時点で、ドイツ国内に取り残されたユダヤ人はおよそ1万人。収容所送りを逃れて潜伏した彼らのうち、約半数の5000人が生きて終戦を迎えられたのはなぜか。反ナチ抵抗組織だけでなく、娼婦や農場主といった無名のドイツ市民による救援活動の驚くべき実態を描き出す。
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名も無き人の正義
2023/05/25 19:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
今やシンドラーは、スピルバーグの映画により有名になった。しかし、ホロコーストの時代において、名も無き人々がユダヤ人を救ったのだ。本書は、その記録と言えるだろう。ナチスドイツの時代には、アイヒマンのような普通の人が悪に走ったが、まだ対局には普通の人が善を行ったこともある。
全ては「たとえ一時間だけでも」式なのか?
2023/05/29 21:51
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず副題は「ドイツ市民」とあるが、「ドイツ人」ではダメなのか?ニュルンベルク法施行後、ユダヤ人から公民権を喪失して「ドイツ国籍者」となり、それも剥奪されるようになった歴史があるにしろ、本の内容から見て気になる。
地下に潜行したユダヤ人が生き残る為には各地を転々としていて、特定の隠れ家に匿われていたような人は少ないとある。この本でも言及されている「たとえ一時間だけでも」の語り手であるコンラート・ラッテが典型例だろう。しかし、ドイツでの「Uボート」はコーネリアス・ライアンの「ヒトラー最後の戦闘」で言及されている3組4人やポール・ジョンソンの「ユダヤ人の歴史」で言及されているマリア・フォン・マルツァーン伯爵夫人に匿われていた人々はどうだろうか?この本を読むだけでは隠れ家に潜行していた例は見えてこない。
無名の「普通のドイツ人」がユダヤ人を助けたような紹介だが、マリア・フォン・マルツァーン伯爵夫人は「ライヒェナウ指令」で悪名高い「親ナチ」の元帥ヴァルター・フォン・ライヒェナウの義理の妹で、ラインハルト・ハイドリヒの弟のSS将校が実兄が関わっていた「ユダヤ人問題の最終的解決」について知った事で書類を偽造してユダヤ人の亡命の手助けをしていたので、そこはどうだろうか?金枠党員章の持ち主がデンマークでユダヤ人の脱出に関わった例もあるそうだし。
逆にユダヤ人を匿っていた人がゲスターポに摘発されてから「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」と「ヒトラーの国民国家」では書かれている「柏葉付騎士十字章に輝く英雄」陸軍中将ウルリヒ・クレーマンのロードス突撃師団のような執行猶予部隊に編入されて、「ユダヤ人狩り」に関わった例もあるかもしれない。
第三帝国時代に密告者になった人の中にはドイツ民主共和国時代にMfS(シュタージ)から「過去をバラすぞ」と脅されて再び密告者になった例もあるかもしれない。
地下に潜行したユダヤ人を摘発する為にゲスターポが起用したユダヤ人には所謂ドイツ人(と言うよりキリスト教徒)との「混合婚」や「混血者」がいたとはムーアヘッドの「戦時下のベルリン」には出ていなかった。
コーネリアス・ライアンの「ヒトラー最後の戦闘」の主人公格のゴットハルト・ハインリツィ将軍は妻が「混血者」だが「解放措置」を取られた結果、本人の「主張」とは違ってヴァイクセル軍集団司令官を解任されるまで順調に軍歴を重ねて「剣柏葉付騎士十字章に輝く陸軍上級大将」になったものだが、どうしてこうも差が出来てしまうのだろう?
白水社でヴィルム・ホーゼンフェルトの伝記が出ているが、意外とオスカー・シンドラーの伝記は出ていないようだ。新潮社は「シンドラーのリスト」の原作を映画が製作される前に「フィクション」として出していたが、とっくの昔に絶版になっている。グイド・クノップの「ホロコースト全証言」にはクルップの幹部が自分が出来る範囲で「経済的に有用なユダヤ人」として雇用していた例が紹介されている。シンドラーのそれと似ているようだが、どういう事なのだろうか?
ユダヤ人を救ったドイツ市民の戦い
2023/10/24 19:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容はとても興味深いのだが、一つの章に、数組のユダヤ人・助けたドイツ人が登場して、彼らの物語はその章内では完結せずに、その先の複数の章に、とびとびに描かれているので、少々読みづらい。