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紙の本
噓と絶望の生命科学 (文春新書)
著者 榎木 英介 (著)
難病の治療、食糧危機解決など、あらゆる夢を託された生命科学。だが予算獲得競争は激化、若手研究者の奴隷化が進むなかで、研究不正が続発…。今や虚構と化した生命科学研究の実態を...
噓と絶望の生命科学 (文春新書)
嘘と絶望の生命科学
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商品説明
難病の治療、食糧危機解決など、あらゆる夢を託された生命科学。だが予算獲得競争は激化、若手研究者の奴隷化が進むなかで、研究不正が続発…。今や虚構と化した生命科学研究の実態を、医師・元研究者の著者がレポートする。【「TRC MARC」の商品解説】
「小保方さんなんてかわいいほうですよ」
世紀の大発見のはずが一転、論文不正やねつ造の報道にとってかわられ、世間を驚かせたSTAP細胞をめぐる騒動。しかし、バイオの研究者たちの実感はというと、「もっと真っ黒な人たちがいる」というものだった。
iPS細胞の発見にはじまり、再生医療や難病の治療、食糧危機や絶滅した生物の復活まで様々な応用可能性が期待され、成長産業の柱として多くの予算を投入されるバイオ。しかし、生命現象の未知の可能性と崇高な目的が謳われるその裏で、バイオ研究を取り巻く環境は過酷さを増している。若手研究者たちの奴隷のような労働実態、未熟で自己流の研究者が多数生み出される大学院の実態、絶対の存在である大学教授、続発する研究不正……。
STAP細胞騒動の背景には何があったのか。一連の騒動によってあぶりだされた知られざるバイオ研究の虚構の実態を、かつて生命研究の一端に身を置いた科学ジャーナリスト賞受賞の病理医が、あらゆる角度から徹底検証。バイオの未来を取り戻すための提言を多数盛り込んだ決定版の1冊です。【商品解説】
著者紹介
榎木 英介
- 略歴
- 〈榎木英介〉1971年横浜生まれ。近畿大学医学部病理学教室講師。博士(医学)。病理専門医、細胞診専門医。「博士漂流時代」で科学ジャーナリスト賞2011受賞。
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生命科学研究の最前線とは
2015/03/22 01:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
IPS細胞、STAP細胞と話題に事欠かない生命科学。その裏側で過剰な予算獲得競争や、研究不正なども問題となっています。生命科学研究の現状の一面、それが研究不正を煽ってしまう構造を、かつて同分野の研究者であった著者の経験に基づいて書かれています。
予算獲得・ポスト獲得への過剰な競争が研究不正の動機となり得ること、そして研究不正について「責任ある研究活動と捏造・改ざんとの間は連続的で、その中間的な状況があり明確に線引きできない」ためにデータを分かりやすく加工するだけの作業が次第にエスカレートして遂にデータの捏造を産んでしまう事を著者は指摘しています。
任期が数年という研究職の雇用形態が主流となり、よりポストへの執着を生む現状など、研究不正への誘惑を駆り立ててしまう構造的な問題点も挙げています。
著者が指摘している点を「全くそのとおりだ」と思うか、「でも不正をせずに研究している人もいる以上、甘えではないか」と思うかは読者によって判断が分かれるのではないかと思います。ただSTAP細胞の件が決してレアケースではなく、同じような問題が他にも多々あることは間違いなく、小保方氏だけをスケープゴートにするような論調は慎むべきだと思います。