マルス伯、斃れる
2016/02/08 16:50
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投稿者:雪風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
辺境編第4巻は引き続きセム族とモンゴールとのノスフェラスの戦いが繰り広げられます。セム族も善戦しますが、状況を打破するには至らず、グインはもう一つのノスフェラスの主、ラゴン族に応援を求める旅に出ます。でも、ラゴン族の住んでいるところさえもわからりません。しかし、狼王の導きによりたどりつきます。
もう一つの大きな柱はモンゴールのマルス伯です。このモンゴールの老候にして精神的支柱は、グインの謀略により、凄まじい最期を迎えます。
テレビとは違って、グインの心の葛藤や、セム族内部の一筋ならぬ関係とか、細かい描写が光りますね。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このような世界観、長編小説を発表できるのか。才能があるというにはこういうことかと尾も知られる。批判もあるけどケチなどつけずに単純に楽しめばよい。
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パロ王国の遺児リンダとレムスを守りつつ、豹頭の戦士グインは小人族セムを率いてモンゴール軍に立ち向かう。グインの巧妙な作戦によって一時は優位になるも、圧倒的な軍事力の差はいかんともしがたく次第に形成は不利に……。そして、グインは起死回生の手段として、北方に住む伝説の巨人族ラゴンに応援を求めにいくが、セム族に約束した日限はわずか四日だった! 全百巻におよぶ未曾有の大河ロマン、辺境篇第四弾登場
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前巻での盛り上がりを受けて,物語は,主人公サイドから見ると再び暗転する展開をみせる。グインは,最後の望みを懸けて,辺境のある部族を探しに出る。グインの身の上について,そのナゾに迫るヒントか伏線のようなエピソードも,描かれている。
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セム達だけでの戦いに限界を感じるグイン。新たな味方を求めラゴンの棲む山へ向かう。狼たちの襲撃。グインを救った老狼王。狼王の案内で無事にラゴンの棲む塩の世界に到着したグイン。悪霊としてラゴンに捕まってしまった。残されたイシュト、リンダ、レムス。モンゴール軍に侵入したイシュト。「アルゴンのエル」と名乗りマルス伯に近づく。モンゴール軍の襲撃。セムの村に仕掛けられた罠。マルス伯の最期。
1997年4月22日再読
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2~5巻まとめて、アニメと比較しつつの感想。
ノスフェラスの戦いは、アニメではひたすらグインが強く、バーッと戦ってバーッと勝ったみたいになっていたけれど、原作は全然違った(当たり前か。
知略と武力が衝突するリアルな戦争だった。
血なまぐささが文面から漂ってくるような。
上手いと思ったのは、作者がセム族とモンゴール軍、どちらかに過度に肩入れしていないところ。
マルス伯が死んだシーンでは、「グイン、エグいこと考えたな……」と思ったけれど、5巻終盤でモンゴール兵がセムを虐殺しているシーンは読んでいて気持ち悪くなった。
どっちが正義でどっちが悪という話ではなく、侵略する者とされる者、殺す側と殺される側を客観的な視点で描いている。
しかし、私としては最終的にグイン側に心を傾けずにはいられない。
彼がラゴンを引き連れてやって来た時、私はすっかりリンダやレムスと同じ気持ちになっていたし、彼らが勝敗を決した時には感動で泣きそうになった。
そしてセム族が好きになった。
スニは健気だし、シバもなかなか頼りになる。部族間の問題も入り組んでいて、全体的にセムのキャラが立っていた。
イドの谷を竹馬で渡るシーンはアニメで見たかったな。サライ、いい奴だったのに……。
リンダと傭兵の言い合いとか、レムスはただのヘタレじゃないよ描写とか、おいしいシーンがアニメでは全部カットされててもったいない。
イシュトヴァーンは原作の方が好きかもしれない、やんちゃ坊主って感じがして。
アストリアスは思いのほかまともでびっくりした。
アム様大好きっぷりは変わらないのに、変態と言うよりは情熱的な坊ちゃんと言った方がしっくりきた。
リンダを捕らえた時、やさしくウマに乗せてあげたのはポイント高い(笑)
「自分は誰なのか」という苦悩を背負ったグインは、アニメより陰影に富む人物になっていたと思う。
グインと狼王が行動を共にしている場面がお気に入り。
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イシュトヴァーン大活躍…とはいえ伯爵がいい人だっただけに心苦しい…。グインは無謀すぎる旅へ;;一巻ごとに死ににいってる感じですね;;
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面白かった。
今まではグイン側の視点からのエピソードが多かったので、言ってしまえば物語上の勝者の立場に読者は立っていた。
それが今回はマルス伯という好人物にスポットライトが当たっており、読者は敗者の立場に、しかもそれと知りながら立つことになる。しかも、そこに待っているのはあまりにも鮮やかな裏切りである。
イシュトヴァーンに拍手をしながら、マルス伯に黙祷する。
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その大半は、進行上変化が乏しく退屈なところが多かったのですが、後半のイシュトバーン側の話は、予想していた事とはいえ息を詰めて読み進める事になりました。
もちろん面白くはあったのですが、辛かったです。
さすがのイシュトバーンも蒼白になるだろう、という展開……。結果は分かっていた事ですが、だからこそ、読むのをやめようかなどと一瞬思うほどの苦しさがありました。そしてこれが出来たイシュトバーンも、素直に凄いと思いました。
そろそろノスフェラスの戦いも佳境に入るように思えます。楽しみです。
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謀略を駆使して数に勝るモンゴール軍を翻弄し、セム族の優位のうちに戦いを進めてきたグインでしたが、いつまでも奇手に頼ることはできず、しだいに焦慮し始めます。そこで彼は、北方に住む伝説の巨人族ラゴンのもとに赴き、応援を取り付けようとします。
一方イシュトヴァーンは、エルという偽名でモンゴール軍の中に入り込み、モンゴール軍のマルス伯の首級をあげることに成功します。
ストーリー展開が少し遅く感じましたが、なにしろ100巻以上あるシリーズなので、焦らずぼちぼち読んでいきたいと思います。
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辺境編第4巻「ラゴンの虜囚」では、引き続きセム族とモンゴールとのノスフェラスの戦いが繰り広げられます。セム族も善戦しますが、状況を打破するには至らず、グインはもう一つのノスフェラスの主、ラゴン族に応援を求める旅に出ます。でも、ラゴン族の住んでいるところさえもわからりません。しかし、狼王の導きによりたどりつきます。
もう一つの大きな柱はモンゴールのマルス伯です。このモンゴールの老候にして精神的支柱は、グインの謀略により、凄まじい最期を迎えます。
テレビとは違って、グインの心の葛藤や、セム族内部の一筋ならぬ関係とか、細かい描写が光りますね。
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再読。
グイン率いるセム軍はノスフェラスという地の利を活かし、数で勝るモンゴール軍と互角以上の戦いをしていたが、このままではいずれ敗けてしまうとみたグインは、幻の民、巨人族のラゴンに応援を求めに行く…。
その途中で出会う狼王との短い交流(?)が好きです。それもまた運命、決まっていたことなのでしょうね。
文中にあったグインが出会う3人の女、1人は運命を、1人は王冠をもたらし、そしてもう1人に会うことによりグイン自身を見出すことすになるという、その女とは誰なのだろうとすご~く気になりました。運命と王冠はきっと彼女と彼女なのだろうなと思っていますが・・^^
そして、この巻でグインがイシュトに課した役割が明らかになります。
マルス伯いい人なのだけどなぁ。
でも、だからこそグインは狙ったのだろうなぁ。
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グインがセムを助けてモンゴールを撃退するため、巨人族の元へ向かう。途中で現れた狼王が可愛いし格好いい!グインが何者なのかも気になる。3人の女って誰だ?!
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屈指の名シーンがあります。この後のイシュトヴァーンの運命に大きく関わるエピソードです。この頃の栗本女史は神。
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【再読】この巻は、何と言っても最後のシーンが強烈。グインの計略にかかり、セムの集落に引き込まれたモンゴール軍。そこに待ち受けていたのは原始的ながらもえげつない罠。アルゴンのエルになりすましていたイシュトヴァーンに騙されたマルス伯と、老ガランスが不憫でならない。