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商品説明
パソコンの技術革新によって、出版のための原稿作成から刊行にいたる作業の効率化と、制作コストの削減が、ここまで可能になった。 今後の専門書出版の鍵を握る革命的なテキスト処理の技法を、出版業界ではじめて提言する。著者が原稿執筆にあたって心がけてほしいポイントを分かりやすく解説し、続編(編集篇)とあわせて、著者と編集者をまきこんだ本作りのための実践マニュアル。【本の内容】
目次
- はじめに──出版のためのテキスト実践技法
- 第1章 なんのためのテキスト実践か
- 1-1 出版をとりまく一般的状況
- 1-2 書物はすぐれたハードウェアである
- 1-3 出版は著者と編集者のコラボレーション
- 1-4 テキスト処理の技法は著者と編集者にとって意識革命である
- 1-5 デジタル化が企画を生み出す
- 1-6 著者に要求されているものはなにか
- 1-7 編集者はテキストエディタを駆使すべし
著者紹介
西谷 能英
- 略歴
- 〈西谷能英〉1949年東京都生まれ。東京大学大学院フランス語フランス文学科修士課程修了。現在、未来社代表取締役。日本現代詩人会、日本文芸家協会所属。野沢啓の名で著書に「移動論」ほか。
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紙の本
「ワープロソフト」を捨てて、「テキストエディタ」を使おう
2001/07/13 12:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:remi - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章を打つために、「Microsoft Word」や「一太郎」といったワープロソフトを使う、ということはもはや当たり前のことです。しかし、たくさん文章を打つ機会のある(特に長い文章)ひとにとっては、ワープロソフトのファイルは重たく、また余計な機能が付きすぎている(自動的に番号を割り振る、といった)と感じているひとも多いことでしょう。
本書は、出版社の経営者自らが、「パソコンを使って(紙の)本をつくる」ための新しい方法について述べたものです。とりわけ、本書の「はじめに」に書かれている著者の新しい出版への考え方は、熱意にあふれています。
この本は、「出版のための」と銘打ってはいますが、出版などそもそもあり得ない私は、テキストファイルで文章を打つことの効用を説く本として読みました。「秀丸」のようなテキストファイルをインストールしていても、有効に使いこなせているひとはさほど多くないのではないでしょうか。本書を読むと、テキストエディタに関する考え方が変わります。テキストエディタというと補助的な道具としてしか認識されていないことが多いですが、文章を書くという行為のためには、ワープロソフトよりもテキストエディタのほうがはるかに有効であることを学びました。
また、付録のCD-ROMには、本書で紹介されているシェアウェアなども収録されているので、テキストエディタの良さをすぐに体験できるようになっているところもよいです。
紙の本
電子テキスト時代の必読書
2001/05/14 07:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけのこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は執筆者のためのマニュアルである。印刷所に入稿するテキストファイルをどのように作成すればよいか、基本的な考え方と原則を示し、平易に説明している。そんなもの読まなくてもわかっている、という人こそ読むべし。チェック・ポイントを以下にあげる。
▼Microsoft Word が段落のはじめを自動的に1字下げてくれるのは便利だと思っている。
▼あるいは、うっとうしいと思っているが解除する方法を知らない。
▼引用文などの字下げは、スペースと改行でなんとかでっちあげている。
▼段落の終わりに改行を入れず、画面の端までスペースを入れて改行したつもりになっている。
▼第一、一種、一つなど漢数字であるべきものまで、第1、1種、1つと書いている。
▼英数字を全角文字で書いている。
▼マイナス(−)と音引き(ー)とダッシュ(—)は区別しろといわれても、なんのことだかわからない。
▼省略記号のつもりで、・・・(中黒三つ)などと入れている。
ほかにもあるが、すくなくともこれらのうち一つでも当てはまるものがあれば、この本を読んで出直しなさい。わたし自身、あらためて目を見開かされた箇所もあった(その点については、自分のサイトの全ファイルに検索・置換をかけて修正をほどこした)。
西谷の主張そのものは、きわめてシンプルだ。重装備のワープロ・ソフトを使うのはやめて、テキストエディタにする。よけいな装飾に凝らず、執筆者は内容の入力だけに専念すればよい。さらに、できればもっと日本語の表記に気をつかおう。煎じつめれば、この三つにつきる。これらは執筆現場にワープロ、パソコンが普及しはじめた当初から、ずっと言われつづけてきたことである。にもかかわらず、このシンプルな考え方がなかなか理解されず、いまだに原稿整理に余分な手間がかかっている。著者サイドでテキスト処理の技法を身につければ、編集コストが下がり、いままで陽の目をみなかった企画も世に出せるのではないかという。
またテキストファイルでは表現できないルビや圏点、欧文特殊記号や上付き・下付き文字などの指定方法の標準化にも意欲を示す。それから付録の名刺サイズ・カード型CD-ROMにも驚かされた。この中には本書全文のHTMLファイルや、Webサイトと連携した未來社出版図書目録、それに Windows、Macintosh 双方のプログラムツールなどが入っている。かつて『現代政治の思想と行動』や『経済学の生誕』といった名著を生んだ版元の二代目は、またの名を持つ現代詩人・評論家であるが、そうとうのコンピュータ・マニアでもあるらしく、ファイル管理法からエディタのカスタマイズまでをとくとくと語る。後半のそのノリもなかなか楽しい。
【たけのこ雑記帖】
紙の本
出版人だけでなく全てのビジネスマンへ!
2002/01/31 21:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よしたか - この投稿者のレビュー一覧を見る
たとえば、アンケートや何かの照会をするときに、ワードかエクセルで様式をつくっておいて、各担当者に配り、パソコンから直接入力してもらったものを、ネットワークかフロッピーで回収して、とりまとめて印刷製本する。こんなことをやる機会は、ずいぶん増えたんじゃないだろうか。
また、今やネットワークの時代になったといっても、まだまだ会議にだす資料は、印刷して配るところが多いはず。ネットワークやフロッピーで文書を提出できるようになったのは便利になったけれど、いざプリント・アウトしてみると、なぜか妙なところで改行していたり、行がズレていたりして、恥をかいた人も多いと思う。
そんな人は本書を読めば理由がわかる。原稿用紙の書き方作法があるように、デジタルならではの作法があるのだ。そして、その作法は、ワープロ・ソフトのマニュアルやガイド本には載っていないか、あるいは詳しく書かれていないのだ。
出版人だけでなく、ビジネスマンにもオススメだ! 「編集篇」も読んでみたい。
紙の本
5月31日今日のおすすめ
2001/06/14 20:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
■やはり原稿書きにはエディタでしょう!!
社会学・メディア担当エディター 野村一夫
さて、最近のメディア論系では出版論がらみの本がにぎやかです。本というメディアが終焉を迎えつつあるのか否か、議論は大きく分かれています。
もちろん「ネットワーク時代になって本という形式が廃れてしまう」という説はそれなりの説得力があります。でも、私は「ネットワークが出版にとっての起死回生の武器になる」という路線にむしろ興味を覚えます。本を廃らしたのはテレビなどのマス・プロダクトなメディアであって、インターネットなどはむしろ言語的なコミュニケーションを復権させたと考えるからです。たとえば、これだけ多くの人たちがパソコンやケータイで文字ベースの手紙を書いているのですからね。
とくに起死回生の策となりうる可能性のあるジャンルは専門書出版です。専門書の部数はどんどん減って、今日ではよほどの著者でないかぎり採算ベースに乗らないということですが、未来社代表取締役である本書の著者は、この時代だからこそ少部数の専門書出版の可能性が開けてきたと主張しているのです。
その具体的な技法をまとめたのが本書と、本書に続いて刊行される「編集篇」です。キーワードは「テキスト」と「エディタ」です。
要するに、本の著者自身がエディタを使って適切にテキストデータを入力するようになれば、そして編集者自身が編集作業にエディタを本格的に組み込むことで、コストが大幅に下げられる。そのためには実践技法をきちっと整理して、マニュアル化しておく必要があるというわけです。
印刷のためのテキスト作成とは何であるかを標準的に示した好著と思います。世の中には、機種依存しヴァージョン依存もするワープロソフトで執筆している人がまだまだ多いようですが、原稿書きにはやはりエディタでしょう。図表が必要なときは別ファイルにすべきです。
ちなみに、付録のカード型CD-ROMは画期的です。(2001.5.2.nom)