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紙の本
マレー鉄道の謎 (講談社ノベルス 国名シリーズ 火村シリーズ)
著者 有栖川 有栖 (著)
【日本推理作家協会賞(第56回)】マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件。「完璧な密室」の謎を火村の推理は見事切...
マレー鉄道の謎 (講談社ノベルス 国名シリーズ 火村シリーズ)
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商品説明
【日本推理作家協会賞(第56回)】マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件。「完璧な密室」の謎を火村の推理は見事切り伏せられるのか? 今だからこそ問う真正面の「本格」密室ミステリ!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
有栖川 有栖
- 略歴
- 〈有栖川有栖〉1959年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業。書店勤務を経て、作家に。著書に「幻想運河」「ブラジル蝶の謎」「双頭の悪魔」「ジュリエットの悲鳴」など。
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紙の本
内側から目張りされた密室
2007/04/11 23:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社ノベルスシリーズを代表する、新本格派で第56回日本推理作家協会賞、受賞作です。
友人のお誘いを受けてマレー半島へ物見遊山でのほほんとやってきた、臨床犯罪学者の火村と作家の有栖川。
最初は、二人の東南アジア旅行記みたいな感じなのですが、密室殺人が起こった途端、やがて、連続殺人事件に、、、、。
もうネタは出尽くしたといわれる、密室トリックですが、今回は、窓や扉をテープで内側から目張りされた、トレーラーハウスという密室。
さてさて、火村の推理は、、、。
いやぁ、やられましたね、、。
全く、思いも尽きませんでしたが、きちっとヒントとなる伏線も読み終わると、はられていました。
推理小説のトリックとなると、ミスディレクションなんかだとやられたと、いうより、ずるいよ、と言いたくなるネタもありますが、これは、正に、やられちゃったと、いう感じです。
しかも、実行可能っぽいです。
(実行不可能っぽいトリックは、興醒めです)
火村と有栖川が滞在するのは、キャメロン・ハイランドというところなのですが、ここは、アメリカのミステリ作家、ジム・トンプソンも滞在しその後、失踪した場所なのだとか。
これは、意図的に取材旅行も兼ねて、ここにしていますね、有栖川さん。
新本格派と呼ばれることに誇りを感じるとさえ語っている有栖川さん。
どんどん密室トリックや、読者をあっと言わせるトリックを書いてください。
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☆火村英生の推理☆
2024/04/28 00:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
国名シリーズ第6弾
今回は長編だ。
大学時代に親しかった留学生の大龍の誘いを受けて、マレーシアに旅行にいった火村と有栖川。旧友とのんびりバカンスを楽しもうと思っていたが・・・ ひょんなことから殺人事件に出くわしてしまう。
事件現場は、トレーラーハウス。そこのキャビネットに押し込まれていたのは、男の死体。その男は、死ぬ前には塞ぎ込んでおり、溺愛する妹に言い寄る男と揉めていたこともある。
話を事件現場に戻すと、トレーラーハウスの窓やドアにはテープで目張りがしてあることからも、警察の意見は自殺に傾く・・・ が、火村は違うという。
真相を究明していくうちに、続いて起こる第2、第3の殺人事件。一連の事件は、火村が日本に帰らなければならない日までに解決できるのか?
本筋の事件より前に起きた別の事件も、実は本筋の事件と結びついていく。これら事件の多重構造を解き明かせるか!?
紙の本
久々の長編
2002/07/15 13:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「絶叫城」「暗い宿」と短編集が続いていたので、「マレー鉄道の謎」は本当に待ちに待ったアリスと火村シリーズの長編。短編集も面白いし読みやすいんだけど やはり読みごたえが違います。今回は“目張りの密室”を扱っていて 本当に謎ときにはビックリしました。なにせ犯人の予想さえ出来ていなかったものですから。そしてやはり有栖川有栖さん 本格ミステリー作家クラブの会長を務めるだけあって、推理にスキがないです。
今回は日本を飛び出し 舞台はマレーシア 異国の地でも、警察に一目置かれ 情報を教えてもらえるなんて 流石デス。そしてアリスの相変わらずの迷推理も良かったデス。
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本格ミステリマンセー!
2002/06/14 00:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:梶原那穂子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の足元は私の目から落ちた鱗でいっぱいです。
推理作家・有栖川有栖と犯罪社会学者・火村英生がマレーシアを訪れたのは、学生時代に同じ大学で留学生だった友人・衛大龍に会うためだった。キャメロン・ハイランドにある彼の経営する宿を根城にのんびりと観光する二人は、街で日本人の若者とマレーシアの青年とが言い争いをしているところに出くわす。争いの原因は、マレーシア人青年の妹に日本人の若者がちょっかいを出したことだったらしい。ともかく二人はその場を抑える。その翌日、観光して宿に戻ろうとする途中、路上で立ち往生している車を助ける。乗っていたのは、このあたりでは有名な日本人実業家の妻と、そのメイド。彼女らのはからいで、実業家の家のお茶に招かれるが、その庭で事件は発覚する。用途もなく放置されていたトレーラーハウスの中で、昨日喧嘩をしていたマレーシア青年が死んでいた。メイドが泣き崩れる。死んだのは彼女の兄だったのだ。状況は自殺とも他殺とも断定できない。最も不可思議なのは、トレーラーハウスの窓やドアが、粘着テープで内側から目張りされていたこと。つまり、現場は密室だった。
タイトルだけ決まっていてなかなか世に出なかった、火村シリーズの長編。約4年間の待ちぼうけは無駄ではありませんでした。文句無しで面白い本格ミステリです。真っ向勝負、純度100%の本格です。美しいロジックというのはこういうのを言うんですね。しかもお膳立てされた密室はご丁寧に目張り密室。全編を通してみても、帰国のタイムリミットに追い詰められながらどんどんと深まる謎に足を取られっぱなしという緊迫感、登場人物に与えられた属性という布石、あるいはその駒の動かし方とそれに伴う不在証明、そしてロジックの展開とその先のカタルシス。どれをとっても緻密に検証されていて、溜め息が出ます。いやほんと、最後の駄目押しで参りました。『双頭の悪魔』以来ですよ、ぐうの音も出ないほどの有栖川作品は。
ま、4年という月日の対価としてはこのくらいやってもらわないと。
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久々の長編です
2003/05/05 07:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る
国名シリーズ6作目。今回はアリスと火村先生は海外旅行します。マレー鉄道に揺られ、そして、大学時代の友人、大龍の経営するホテルに泊り、キャメロンハイランドを満喫する…はずだった。
この2人は海外に行っても殺人事件を呼んでしまうのか? こちらに来てから知り合った日本人のトレーラーハウスから死体が発見されたのである。それもテープで中から目張りされていたのである。自殺なのか他殺なのか? 日本のように警察に顔がきくわけでもなし、帰国の時間はどんどんせまってくる。乗りかかった舟、結末を知らずに帰るのも惜しい。そうこうしているうちに、第2、第3の事件が…日本に帰るまでに事件は解決するのでしょうか?
最初の導入部はとっつきにくく、読みにくかったのですが、最後のタイムリミットまでの捜査、トリックを明かす場面はひきこまれるようにして読んでしまいました。マレー鉄道にまつわる悲哀。読み終わった後、様々な思いが心をよぎり消えて行きました。
紙の本
やっと出た!
2002/06/16 00:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る
何年も前からいつ出るかいつ出るかと待ち続けていた1冊。ようやくご対面で嬉しい限りです。古い友人を訪ねてマレー半島にやってきた助教授の火村と推理作家であり語り手でもある有栖川有栖ことアリス。彼らが遭遇したのは、ガムテープで目張りされたトレーラーに閉じ込められた死体だった…、という始まり。
正直、個人的には初期作品の方がとっつきやすい印象。最初の方のアリスの語りが説明くさい気がしないでもないけれど、話が進むに従って引き込まれて行きます。ハードカバーで出てもおかしくないくらいの容量で、読み応えもアリ。値段や読みやすさを考えると、ノベルスで出てくれてありがたかったです。
紙の本
マレーシアに行ったことがある人なら実感!
2002/05/30 11:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:malaya - この投稿者のレビュー一覧を見る
火村、アリスのコンビが、学生時代の友人を訪ねて、マレーシアに飛びます。優雅なホリデーになるはずが、殺人事件が起き、ふたりはなんとなく巻き込まれます。
内側から目貼りされた密室の中にある死体は、自殺か、他殺か?
他殺だとすれば、密室を作った方法は?
最初は、プロ意識から事件に首をつっこんだふたりですが、その後、ある事情からタイムリミット内に事件をとかなければならなくなります。
ラストに向けてのわくわく度が最高です。
マレーシアの自然や風物がいきいきと描かれているので、このあたりに旅行したことがある人なら、「そうそう!」と思わず、ひざをうつことでしょう。アジア好きなかたにも!
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ミステリってこうだよなあ
2002/05/28 00:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:品川夏見 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これだけ待たせてくれたんだから(失礼)
そりゃあスゴイものが来るのだろうね!? エエ?
などと、購入時に大変失礼なことを考えながら一気読み。
そうでした、ミステリって
こうでした、と再確認させられるとてもいい一冊でした。
内側からガムテープで封印されたトレーラーハウスでの
殺人事件。
自殺か、他殺か?
こういう地味だけどとても不思議で、
解けそうで解けない、そんな密室がスルリ、と
とかれる快感を久々に思い出させてくれた。
最近の、
「どうせものすごいトリックなんだろう」
とハナから探偵任せにしているあなた、
リハビリしませんか。
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ファンとしては思わずニンマリ
2002/07/04 23:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理作家・有栖川有栖は、臨床犯罪学者の火村英生とともに、大学時代の友人・大龍(タイロン)の経営するゲストハウスで休暇を過ごすために、マレー半島のキャメロンハイランドに向かう。
豊かな自然の中でゆったりと過ごすはずの2人を待っていたのは、多数の死傷者を出した急行列車の踏み切り事故に端を発すると思われる殺人事件だった。
トレーラーハウスを舞台にした目張り密室殺人事件の謎に火村がいどむ。
ガムテープの目張り密室…って、それは「安楽椅子探偵とUFOの夜」(関西で深夜に放送された有栖川有栖&綾辻行人原作のドラマ)の使いまわしか? と一瞬思ってしまいましたが、もちろんトリックはまったくの別物でした。
とは言え、トレーラーハウスというのは密室としては不完全な気が(なにしろ動かせるわけだし)してしまって、読んでる途中から密室への感心はほとんど無くなってしまった私。
相対的に、火村のシリーズは長編より、短編のほうが謎解き要素が濃いような気がします。
でも、だからといって、この作品がつまらなかったのか、というと、そういうことはなく、旅先での有栖と火村の様子や、大学時代のエピソードなど、短編では描ききれない部分が書き込まれていて、ファンとしては思わずニンマリな1冊です。
個人的には、有栖が大龍を励ますために口にした「人から嫌われるのがこわくて生きていけるか。人間っていうのは、周りの全員から愛されるなんてことは絶対にない。誰にも嫌われてない奴がおるとしたら、そいつを好きな奴はきっとゼロや」というセリフが、妙に心に残っています。
ちょうど、ある人から「私は今まで人に嫌われてことがない」という言葉を耳にして「アホか」と思っていたところだったからでしょうか(^^;)。