模倣の殺意
著者 中町信 (著)
七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤め...
模倣の殺意
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版!
目次
- プロローグ
- 第一部 事件
- 第二部 追及
- 第一章 中田秋子
- 第二章 津久見伸助
- 第三章 中田秋子
- 第四章 津久見伸助
- 第五章 中田秋子
- 第六章 津久見伸助
- 第三部 展開
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
書店員レビュー
派手な書影のキャッチ文句…
honto事務局さん
派手な書影のキャッチ文句「40年前の傑作が再びブレイク」。
これを見れば、手に取りたくなります。ミステリーファンであればなおさら…!
現在、書店の店頭でブレイク中のこの作品は、「叙述トリック」と呼ばれる手法で書かれたミステリー作品。
少しだけネタバレ…。
主人公は「坂井正夫」。実は同姓同名でもう一人の「坂井正夫」が存在しています。
「坂井正夫」は青酸カリによる中毒死で死んだ。という書き出しから物語は始まります。
雑誌編集者の中田秋子とルポライターの津久見伸助が、この「坂井正夫」の死について真相を追及しながら物語は進んでいきますが―。結末には「ああ。そういうことだったのか!」と、トリックに満足できる1冊。
様々なトリックが散りばめられたミステリー作品は数々ありますが、40年前にこんなトリックを散りばめた作品があったのか!と、単純に関心してしまった1冊。
ミステリーファンの皆さま、電子書籍も配信中ですので気軽に手に取って頂ければと思います!!
(評者:ハイブリッド総合書店honto マーチャンダイザー HT)
再燃!
2013/06/19 18:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:darkness horse - この投稿者のレビュー一覧を見る
数十年の時を越えて、また叙述トリック再燃です。中町さんは、その立役者!うっかりうっかり普通に読んでいると、いつの間にやら罠に掛かっている、その快感って何事にも変え難いです。
昔ムカシ、家の本棚で親が読んだ風の本書を見つけ、表紙を眺めてしまってしまいましたが、先週本屋の平積みで発見して、ダッシュ購入。面白かったです!
帯に惹かれて
2016/01/04 15:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:rukutoma - この投稿者のレビュー一覧を見る
購入。そう考えると帯の効果も捨てられないものですね。40年前程の話で、自身はその時期に流行っていたイニシエーションラブとトリックが似ていると感じました。
奇抜なミステリートリック
2013/05/19 14:58
4人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:masa - この投稿者のレビュー一覧を見る
結末での同性同名の登場人物が存在するなんてびっくり
他の中町作品は何故「現在購入できません」ばかりなのだろう。
2005/09/19 05:29
12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真琴 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々に驚きの結末。ミステリーの中でも「種や仕掛けが驚き」パターンや、「構成が驚き」パターンなどいろいろあるとは思うが、久々にびっくり。「ん?んっ?え?えぇっ!」といった感じ。(余計に不明ですね)
「7月7日午後7時の死」作家の坂井正夫は、自分の作品のタイトル通りに死を遂げた。新人賞には選ばれるが続く作品が書けずに悩み続け、青酸カリを飲み自宅の窓から飛び降りた、という設定から自殺として処理される。が、編集者の中田秋子、ルポライターの津久見伸助の2人は、他殺という設定で独自に調査を始める。2人が怪しいと睨む人物は全く別の人物で、2つのルートから調査を進めて行くが、徐々に近づきニアミスも起こる。最後は1人の人物に辿り着き一件落着・・・と思っていたが・・・。
「あなたは、このあと待ち受ける意外な結末の予想がつきますか。ここで1度、本を閉じて、結末を予想してみてください。」と、作者から読者に対しての挑戦状が用意されている。最初に睨んだ人間が犯人であることなど、一部の作品を除いては殆ど無いだろうが、確かに意外な結末だった。展開が いがぃ・・・あぁ!言い過ぎ言い過ぎ。
長年のミステリーファンにとってどれほど衝撃的かはわかりませんが、私にとっては「そぅきたかい!」という展開です。
叙述トリック
2017/06/17 21:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある推理小説家が自宅で青酸カリを飲んで亡くなったところから、物語は始まります。
警察は自殺と断定。しかし、元恋人と同業の小説家の二人はそれぞれが自殺を疑い、それぞれ違う経路から真実に迫っていきます。私は、この二人がどこで交錯するのかと読み進めましたが、終盤の驚く展開に唖然。本文中に蒔かれていたトリックの種に、全く気づくことなく、私はすっかり騙されました。逆に、気が付いた方は凄いです。
叙述トリックと呼ぶらしいですが、昭和46年に書かれた本作が日本初の叙述トリック作品とのことで、二度びっくりです。
真相に迫っていく二人が「あれっ」と訝っている描写もあって、何か引っ掛かる違和感というか、ぎこちなさを私も途中から感じてはいました。真相(叙述トリック)を知ってあらためて読むと、スッキリと流れていきます。
偶然の賜物である初期設定には、やや無理筋も否定できませんが、これもありかなという許容範囲内です。中町氏の着想には、ただただ感心しました。
おもしろい
2016/06/26 22:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yaiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
予想外の結末でした。この本がきっかけでますます叙述ミステリーにはまりそうです。二人の視点から描かれているのがまた面白かったです。
斬新
2016/05/25 14:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
トリック・結末は今までにない感じだったが、なんとなくもやもやするところが残ったことも事実。作品自体はおもしろかったが、書店のポップが買うきっかけだったが、そのポップが少し過大評価だったきらいもあったかも
古典です
2015/03/24 14:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
あるミステリの分野のさきがけらしいですね。
歴史書を読むつもりで、おおらかな気分でどうぞ。
模倣の殺意
2013/06/25 17:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よっしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店に平積み、衝撃的な帯や書評に惹かれ購読しました。読後感は、ふ~んと云った感じです。最近「このミスすごい1位」を信用して・・・が外れるケースが多いのは、私だけだろうか?
面白い構成
2015/10/07 12:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PPM - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いトリックを使っていたので、なかなかによい推理小説だと思います。
にもかかわらず、なぜか「そうだったのか!すごい!」感が持てませんでした。
なぜだろう?
文体が自分の好みに合わなかったのかも。
ちょっと残念です。
なぜ話題になる?
2013/06/23 23:33
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章トリックがあったが、貫井の「慟哭」ほどのものではなく、痺れはこない。
物語もつまらなかった。
トリック優先で中身は...。