紙の本
とろけるような味わい
2022/07/01 17:57
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
思い出の欠片を結集させたかのようなウエハースの椅子。腰かけることも出来ないもどかしさと、終盤で主人公が取った行動が驚きでした。
紙の本
ウエハースの椅子完全私的感想
2017/06/19 22:55
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投稿者:右ソルデ - この投稿者のレビュー一覧を見る
愛、生と死、絶望と希望、孤独、恋人、家族、性、犬、猫、ガードレール、絵画、体育館。日常の中の断片的でパーツでしかなく、脈絡もないようなものが繋がったり、離れたり。この断片的で分かりようのなさがリアルに感じた。
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タイトル買い。
冷静と情熱のあいだを読んだ時も、きらきらひかるを読んだ時もそうだった、この人の書く恋はいつも苦しい。
好き、は、死んでしまいたい、と同じなのかなあ。
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江國さんの本はいつも、私の内側の部分とシンパサイズするから、なんだか私は安心して浸かることができる。
だけど、引き上げてくれる作品と、どっぷり浸からせたまま「そうだね」と言ってくれるだけの作品とがある。
この本は後者。
今の自分の精神状態があまりよくないからか、あまり内容が全体として頭に入ってこなかった。
どういうお話か把握できてない気がするから、また今度読み返そう。
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江國さんを読むと、自分まで詩人になったように思う。
雨の音とか、空気の匂いがいつもより身近になって、特別に感じられる。
絶望と会話する、子どもの自分がすぐそばに居る。
ひたひたと同調してしまうところもあれば、全く違うと客観的に思うところもある。江國フィルターはどんな色で世界を捉えているのだろうか。
綺麗で物哀しい空気感。心不安定なときには江國さんに限る。
切ない苦しさに落ち着く。
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私はまだ24歳で、主人公の歳とはかなり離れているけど、
全て満たされる→行き止まり→絶望
というのは一つの感性としてかなり共感できる。
私個人的には
全て満たされる→さらに欲がでる→希望
という感情の動きのほうが健康的だなあと思うし、
現実世界で生きていくならその方が生きやすいと思う。
まあただこの恋愛小説がいわゆる不倫だから、
それを考えると上記の感情の動きは100%納得。
また、「小説」、「文学」として考えれば、
それこそ上手く落とし所を見つけたなあという感じがする。
一番余韻が残ったのは、クライマックスの会話。
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表紙の絵にめを奪われて、買ってしまった。10年以上ぶりの、敬遠してきた江国さん。
指先からゆっくりと細胞が果てていくような、不幸ではないけど絶望的な恋愛。
やっぱりまだちょっと苦手だけれど、昔より確実に、理解できる視点があった。
「絶望は、子供のころの話が好きだ。」
最近そのことを実感します。
そして
主人公と同じような思いで、同じようなことをして、苦痛でしかない小学生時代をやりすごした人間としては、
「あのときあなたがいてくれれば、私はあんなに孤独ではなかったのに。」
そう思えた時の寂しい至福が、胸に刺ささった。
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主人公の女性に強く憧れる一方で、絶対にこの人みたいには生きたくないと思う。
孤独と仲良くしすぎで、生に執着がなさすぎる。恋人とはセックスばかりしているくせに。
どうして妻子ある人と不倫するんだろう?そういうところが、もう既に退廃的で、自ら閉じ込められたがってるように見える。
子どもの頃の記憶に縛られて、子どもの自分と大人の自分を行ったり来たりしている。
子どもの頃の不安な記憶は忘れてほしい。
そんなふうに孤独な生き方をしないでほしい。
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大好きな江國香織さん。
文庫本の装丁画にココロ引かれ購入。
しかし・・・
いつもは、ぐっとくる江國ワールドが、読み進めるつれイライラしてきた。
過去を背負い、未来が開けない姿は切ないが、個人的には主人公にも主人公の恋人にも共感できない。
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恋愛における絶望。世界が過不足無く感じる瞬間、ただ、それ自体は既に不足しているに等しいのだと。
主人公の恋人は子供が居るという、言わば不倫関係にあるのだろうが。恐らく、この設定により主人公と恋人とを限りなく薄く隔て、より親密に、表現出来ているのではないだろうか。さり気無くけれど大々的では無く記述したのは、作者の意図であり物語に於ける仕掛けであろう。
ただ、無意識の内で『幸せ』に手が届かないという空気が伝わっていたのだろうが、個人的にはそれをあまり重視せずに通読した。(更に付け加えれば、そのさり気無さを醸し出しているのが上手い)
恋人に安心感を与えられてしまえしまう程、自分が内側へと入ってしまい無防備になってゆく。そこには限りない『優しさ』があり、「閉じ込められてしまった私」は逃げ場も無く、絶望と孤独とを見る。
最後の最後で、恋人の位置が再認識された。主人公の中で。知った、と言っていいのかも知れないが。ある意味で、諦めた?確認出来た?どう表現すれば的確なのだろう。
相変わらず孤独であるし、絶望は付いて回る。幸せの椅子は目前にあるのに、座ろうとすれば崩れてしまう。
しかし、主人公は何かを掴んだのではないだろうか。
外側にではない、自分自身の内側に。
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うーん、久しぶりの江国香織。
タイミングが悪かったかな〜
気になるポイントはいくつかあったけど、満たされませんでした。
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とてつもなく静かで、激しくて、狂っている、
38歳の女性画家の
幸福な家庭を持つ恋人との恋愛。
幼い頃の生きにくかった記憶と
恋人がいないときに来る絶望。
その狭間で揺れる実態のないような生活。
現実では生きられない女性。
こっちが現実。
こっちが真実。
切なすぎるけど、
共感もした。
ちょっとだけ。
現実で生きてくのは、
たまにしんどいから。
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ハルキ文庫で読んでいたのに、気づかずにまた買ってしまった…。
初めてダブって買ってしまった記念の一冊ということで^^;
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久しぶりに江國さんの本を読んだけれど、やっぱり彼女の独特な書き方好きです♪*
不倫の話なのにドロドロしていなくて、主人公の感性にはとても共感できました
「恋人がすべてであると感じるのではなくて、恋人といるときの私がすべてだと感じる。」
うーん、深いなぁ…
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しばらく経つとこの本の内容をほんの少ししか覚えてない事に気がつきました...!!
あんまり「スッキリ」する話ではなかったかなぁと思います。多分不倫を経験すればこの本の言いたい事が大体分かるんだと思いますが、まだ自分にはまだ良く分かりませんでした...分かるようになっちゃ駄目なのかもしれないけど。大人になってからもう一回読んでみたいですね。