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紙の本
ヘヴン (講談社文庫)
著者 川上 未映子 (著)
【芸術選奨文部科学大臣新人賞(第60回)】【紫式部文学賞(第20回)】「苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう」 少年の、痛みを抱えた目に映...
ヘヴン (講談社文庫)
ヘヴン
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商品説明
【芸術選奨文部科学大臣新人賞(第60回)】【紫式部文学賞(第20回)】「苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう」 少年の、痛みを抱えた目に映る「世界」に救いはあるのか。善悪の根源を問う長篇小説。【「TRC MARC」の商品解説】 “わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た著者の新境地。芸術選奨文部科学大臣新人賞・紫式部文学賞ダブル受賞。【「BOOK」データベースの商品解説】
著者紹介
川上 未映子
- 略歴
- 大阪府生まれ。2007年、『わたくし率 イン 歯ー、または世界』で早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞。2008年『乳と卵』で芥川賞、2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞、2010年『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞および紫式部文学賞、2013年、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞をそれぞれ受賞。また、短編「マリーの愛の証明」がGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞、本作は英米、独、伊などでベストセラーになり、世界40ヵ国以上で刊行予定。その他、『すべて真夜中の恋人たち』『春のこわいもの』、村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著作多数。
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書店員レビュー
心の底にしまいこみ、ほとんどの人が日常ではみないフリを
ジュンク堂書店三宮店さん
心の底にしまいこみ、ほとんどの人が日常ではみないフリをしているであろうそれを、あばき、揺さぶる。痛みにも似た感覚を与えながらも、強烈に読者を惹きつける物語。
日々エスカレートしていく残虐ないじめをうけていた〈僕〉は、同じようにいじめられていた女生徒、コジマと心を通わすようになる。
理不尽な暴力に抵抗する事が出来ず、しだいに暗闇の底へと沈んでいく〈僕〉。暗闇の中でも目を見開きつづけ、新しい強さを得ていくコジマ。
14歳の二人が、絶望の果てにみた風景とは?
強さとは、弱さとは、何か?
この世界における正しさとは何か?
この作品を読めば、そんな剥き出しの問いかけに、きっと向き合わずにはいられない。
文庫担当:I
電子書籍
枝葉と幹と…太陽
2019/11/21 18:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:漣 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公とコジマが苛められているのは、あくまで枝葉で、その時のその状況でしかありません。
この物語の幹は苛める側でいつも第三者の様に構えた百瀬が語っていることにあります。
私は百瀬の語りに、ガツンと脳天を殴られたような気がしました。
百瀬の語りは冷徹ではあるものの、全く持って世の中を良く知っている正論で、私には反論出来ません。
読んでいて悔しさすら、感じました。
この物語の苛め自体には救いがありませんが、主人公のお母さんの存在は、とても柔らかくて大きい存在です。
百瀬の語りを幹と評しましたが、お母さんは、太陽です。
良く出来た物語です。
ただ…一点だけ…
百瀬程の冷徹で俯瞰的なものの見方が出来る、そして言語化出来る中学二年生は居るでしょうか。
ここだけが引っ掛かりました。
もし、居たとしたら、将来はモンスターとなるでしょう。
決して自分の手は汚さない支配者。
でも、その百瀬の存在も実存するかもと思わせる筆力を感じました。
良い作品に出会えた事に感謝です。
紙の本
ヘヴン
2024/03/31 12:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「僕」と「コジマ」がクラスメイトからいじめを受けるが、コジマはいじめを受ける理由である「僕」の斜視、コジマの身体の汚れについて、いじめを受けるからこその正当性があると主張し、一方で「僕」はいじめを受けた際の傷で訪れた病院で、思いがけず斜視が簡単に治ることを教えられる。斜視を治すか、コジマの言う正しさを貫くか、この大きな問題に、斜視は単なるきっかけで、いじめの原因ではないといういじめ加害者の百瀬の主張も加わり、読者に大きな問いを投げかけていると思う。
紙の本
一度は読むべき作品
2022/04/16 21:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M.B.S.L - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の心情の移り変わりがとても丁寧にかかれていて、比較的読みやすく感じました。
特に、最後の表現が美しく、文学作品を味わう悦びを震えと共に感じられました。
本当に読んでよかった!
ですが、いじめが主題なので凄惨で陰鬱な描写は心地よいものではけしてありません。
電子書籍
やるせない
2021/12/30 23:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たにぐち - この投稿者のレビュー一覧を見る
百瀬の語りが印象的だった。一見正しく思えてしまう差別主義者の詭弁は世の中に溢れているし、特に最近はそういう人の発言が持ち上げられてしまっている印象がある。飲み込まれてしまわないために、目を開いて人生を歩んでいくしかない。
紙の本
彼女の作品なので爽やかな青春モノではありません
2019/12/14 22:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者の作品は、芥川賞受賞作品の「乳と卵」以来だ。あの作品が一筋縄ではいかないものだったたけにタイトルに「ヘヴン」と口当たりのいい言葉がつけられていても安心はできないと読み進んだ。案の定、学校で凄まじい苛めにあっている男の子と女の子が主人公で、とくに男の子の方は「苛めグループのうちで一番弱そうなやつと1対1で喧嘩してぼこぼこにしたったらええのに」とこちらが声を出したくなるぐらいさられるがままになっている。親や先生には自分が虐められているということなどかっこ悪くて言えない、心配かけるから言えないというのはわかるけど。虐められている二人の関係もいじらしくて、せつなくて。
紙の本
読み直しました
2015/11/14 09:20
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サリンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
発売直後に読んだ時には、そのいじめの壮絶さばかりに目がいき、読み
終えるのが精一杯でした。
年月が経ち、またそっと開けてみたら、ガラッと印象が変わりました。
文字面だけにとらわれていて、本質がわかっていなかったと反省しきり。
多くの人に読んでほしいです。
紙の本
読後感の悪さ
2022/08/17 19:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめの描写があまりに残虐で、しかしリアルに感じられ、読み続けるのがしんどかった。
にも関わらず、黙して抗わない「僕」。いじめられることに「意味」を得ようとする「コジマ」。
「意味なんてなく」いじめを続ける者たち。
どれをとっても納得のいかないことばかりで、読んでいてずーっともやもやとする。
色々考えて訳が分からなくなる。
しかしそれこそが著者の思うつぼなのだろう。
終盤もしんどい。そして「僕」の選んだ結末は・・・。最後は少しすがすがしいが、いじめを受けた側が変わることを、希望と考えていいのかどうか。
それも難しい問題である。
テーマが重いだけに、そして善悪がはっきりしている問題だけに、文学とはいえ、もやもやしたまま通り過ぎるのがつらい。
紙の本
紫式部文学賞受賞作
2017/10/25 11:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめにひたすら耐え続けている14歳の姿には胸が痛みました。暴力を見て見ぬふりする残酷性についても考えさせられました。
紙の本
重い話
2022/12/26 16:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:haru - この投稿者のレビュー一覧を見る
注目されていたので読んでみました。
重い話だったので、少ししんどくなりました。
紙の本
脆さ
2022/11/08 00:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かい - この投稿者のレビュー一覧を見る
思春期の人間関係の脆さや、そもそも人間の脆弱さを問う作品だと思います。読んでいくうちにしんどくなる描写が多いですが、最高峰の文学だと思います。