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紙の本
近代秀歌 (岩波新書 新赤版)
著者 永田 和宏 (著)
「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は、私たち日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。〈日本人な...
近代秀歌 (岩波新書 新赤版)
近代秀歌
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商品説明
「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は、私たち日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。〈日本人ならこれだけは知っておいて欲しい〉近代100首を当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに、未来へ贈る名歌集。
晶子、啄木、牧水、茂吉…。明治・大正期を中心に、日本人ならこれだけは知っておいてほしい近代100首を、当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- はじめに
- 第一章 恋・愛──人恋ふはかなしきものと
- 第二章 青 春櫛にながるる黒髪の
- 第三章 命と病い──あかあかと一本の道とほりたり
- 第四章 家族・友人──友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
著者紹介
永田 和宏
- 略歴
- 〈永田和宏〉1947年滋賀県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大学名誉教授。歌人。細胞生物学者。京都産業大学総合生命科学部教授・学部長。京大短歌会「塔」主宰。2009年紫綬褒章受章。
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電子書籍
わかりやすくておもしろい
2020/09/21 21:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治、大正、昭和前期の人にとって和歌は流行歌。いろんな作家の特徴がわかりやすく説明してもらえる、うれしい本。
紙の本
よく知られた名前が並びます
2019/07/02 22:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
永田和宏の『近代秀歌』を読みました。
『現代秀歌』を先に読んだので、順番は後先ですが。
「あなたが日本人なら、せめてこれくらいの歌は知っておいて欲しいというぎりぎりの100首」 と書いてるだけあって、与謝野晶子、石川啄木といったよく知られた名前が並びます。
後世に残る名作は、いつまでも古びないのだな、と思いました。
自分は万葉調のうたが好きなのだなあと自覚したので、斎藤茂吉の『万葉秀歌』を読もうと思ったら、いまは入手できないとのこと。とほほ。
紙の本
短歌を詠む人の必読書
2019/03/01 02:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりたま - この投稿者のレビュー一覧を見る
短歌を詠む人はここにある百首は暗記するほど読むべきだ。近代短歌史になっている百首のセレクトが絶妙だと思う。百首だけでなく、解説でも多数の短歌が引用されている。巻末に索引もあり便利。
紙の本
言葉を大切にしたくなる
2018/12/22 20:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
和歌に素養のないものでも、充分に楽しめる一冊。歌の解釈は本来、人それぞれなのでしょうが、一人の人間(著者)の感性と教養を通して、三十一文字の世界の味わい方を、これでもかというくらいに教えてもらった気分です。歌を知ることで世界の見方が少し変わるかもしれない、という著者の考えには共感できますし、歌を知ることで言葉を大切にできる・大切にしたくなると気持ちになれたことが一番の収穫です。
紙の本
必読の短歌本
2018/07/31 19:46
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投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
永田和宏先生が,「おわりに」に書いておられるとおり,最低限の共通の教養としての短歌が集められています。
「われ泣きぬれて・・・蟹を食べる!」
といっても,元の歌を知らない人には通じません。
岩波新書の歴史の中で,文系・理系の本を一人の著者が書いた例はなかったということで,記念すべき本でもあります。
紙の本
近代短歌の花束。
2015/02/04 14:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:転々 - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治から昭和にかけて、さまざまな場面で詠まれてきた秀歌の数々。日本語を愛する人なら必ず知っておくべき短歌が集められています。この本を足がかりに、いろいろな歌人の歌集を手に取る人もいるでしょうし、自分でも歌を詠もうと思う人もいるかもしれません。中高生から大人まで、幅広い人におすすめできる、読みやすい本です。
紙の本
岩波新書の好企画
2013/06/05 11:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治・大正・昭和を中心に日本人の心のふるさととして永久に口ずさみ伝えるべき100首を選び、適切な解説をほどこした岩波新書の好企画です。
「恋・愛」「青春」「旅」「四季・自然」などの項目ごとに、いつかどこかで目にした短歌の名作が続々登場するので、楽しみながらすいすい読めてしまう、それこそ面白くて為になる詩歌集なのですが、なかにはここで初めておめにかかる作品も多く、わたくしの日頃の、いな、これまでの不勉強に赤面せざるを得ない選集でもありました。
我が母よ死にたまひゆく我が母よ我を生まし乳足らひし母よ 茂吉
この斎藤茂吉の「赤光」の「死にたまふ母」が全篇のハイライトをなしているのは間違いないと思うのですが、土屋文明の「君がもてる貧しきものの卑しさを是の友に見て耐へがたかりき」や「さまざまの七十年すごし今は見る最もうつくしき汝を棺に」、そして土岐善麿の「遺棄死体数百といひ数千といふいのちをふたつもちしものなし」や「あなたは勝つものとおもってゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ」などの作品に接して私は大きな衝撃を受けました。
子規と茂吉が“近代短歌の父”ならば、その母の名にふさわしいのはやはり与謝野晶子ではないでしょうか。
金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に 晶子
これは短歌ではありませんが、若き日の彼女の「君死にたまふことなかれ」の5連40行は、いまこそ再読三読すべき内容を含んでいるとわたしには思われてなりません。
君死にたまふことなかれ、すめらみことは、戦いに おほみづからは出でまさね、
かたみに人の血を流し、獣の道に死ねよとは、死ぬるを人のほまれとは、
大みこころの深ければ もとよりいかで思されむ。
井の中の蛙は夜郎自大にて世界を相手に戦うと嘯く 蝶人