紙の本
出版社の企画を超えた?
2017/02/28 23:36
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版社の企画先行の形でスタートした感が強いシリーズだけれど、徐々に伊吹有喜らしい素直な物語になってきているのはさずが。もともとのファンであるにしても、数多ある“食堂モノ”とは一線を画するのが、この人と柏井寿。それぞれに自分の世界の一端として描いているところが魅力。まあ思えば有喜さんは「四十五日のレシピ」で食に関しては、思い切りうならせてくれた人であるわけだが……。
本巻では、さらに有喜さんの既作の「ミッドナイト・バス」や「今はちょっと、ついてないだけ」に通じる物語が綴られ、当初の企画を超えた展開が望める作品となっているのがファンとして堪らないところ。早すぎる考えと承知の上で、伊吹有喜の連作短編として代表作になりそうな予感がするシリーズ3作目だった。
紙の本
カバー変更反対!
2017/02/28 07:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろこしゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずカバーイラストの変更に驚愕
今回は通販だったけど書店でこれを見つけ出す自信がない
1巻め初回のカバーでは興味を惹かれず変更されたカバーで初めて手にとった
あまりにもイメージの違う改変はいかがなものかと思うし
ひとつのシリーズで何度も変えるのはマイナスでしかないと思う
続きを待ちわびていた作品は今回も期待を裏切らない
出て来る食べ物は美味しいし、猫は可愛いし
出て来る人たちの人間味あふれる言動のひとつひとつが優しくて愛おしい
「お好み焼き大戦」のラストでしんみり、親子丼の兄弟に癒され
「蜜柑」と「ナポリタン」では宇藤くんの成長を見守る気分
次回には桃ちゃんの過去が語られるかもという期待も膨らむ
前回のレビューに「会長成分が足りない」と書いたけど
今回は会長がたっぷり出演
やはり彼が出ると脳内で製作している映像のグレードが上がる
「蜜柑の子」のラストシーン、夜の新宿バスタに佇む会長と宇藤くんを実写で見たい
紙の本
ホットドッグではない
2021/12/21 16:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカンドッグです。
校正の段階でも気づかなかったのかなあ。
全然違うものだよ。
それはさておき、蜜柑の子は泣きそうになった。
紙の本
お薦めです
2017/07/25 06:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Atsushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
「BAR追分」3作目。登場人物は皆魅力的。今回は宇藤君中心に話が展開します。「遠州焼き」でビールを飲みたくなりました。ごちそうさまでした。
紙の本
腹減るわ。
2023/02/22 17:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
BAR追分シリーズの第3弾。都会と地方に別れて暮らす兄と弟の絆にはちょっと羨ましく感じました。また蜜柑の子でも子供の強さには感動しました。しかし、お好み焼き大戦にしろ、秋の親子丼、情熱のナポリタンと桃ちゃんがつくる料理はどれも美味しそうです。
個人的には秋の親子丼が好きですね。
投稿元:
レビューを見る
+++
かつて新宿追分と呼ばれた街の、“ねこみち横丁”という路地の奥に「BAR追分」はある。“ねこみち横丁”振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するためのシナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって…。両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、劇団仲間に才能の差を感じ始めた男―人生の分岐点に立った人々が集う「BAR追分」。客たちの心も胃袋もぐっと掴んで離さない癒しの酒場に、あなたも立ち寄ってみませんか?大人気シリーズ第三弾。
+++
今回もおいしそうなものがたくさん出てきて、バール追分に行ってみたくてたまらなくなる。登場人物もみんなそれぞれに魅力的で、誰もが何かを抱えているのだが、そのことで歪まずに、却って人柄に深みを増す役に立っている気がする。助け合い、というと軽い感じもするが、深いところで結びつき思いやり、支え合っているように見える。宇藤君も階段を一段上がった感があるし、桃ちゃんはまだよくわからないし、さらに楽しみなシリーズである。
投稿元:
レビューを見る
2019/7/18
やっぱ宇藤くんがいいんよな。
思い悩んでるし割といじいじしてるけどイライラしないのはなぜだろう。
優しい誠実な男なんですよ、宇藤くん。
宇藤くんのこれからを見ていたいのに、このシリーズまだここまでしか書かれてないんですよ。
悲劇やね。
投稿元:
レビューを見る
ダイエット中の身には辛すぎる。
料理の描写がバツグンな作家さんです。
ナポリタンを大盛りで食べたい!
蜜柑の子のラストでは不覚にも涙が…
全体的に丁寧なゆっくり目の展開だけど、周りの人達との関係がゆっくりでも確実に出来上がっていく様子が素敵。
デビィ達にはもっと登場して欲しい。
続きが楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ第三弾。
「ねこみち横丁」振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤君。コンクール応募の為の原稿を書き上げて、昔の同級生に読んでもらったりしている最中、BAR追分に居合わせた売れっ子劇作家にその原稿を読んでもらう事に・・・。
今回も美味しい料理が盛り沢山の連作四話でお送りする本書。全体を通して、宇藤君の進路といいますか、人生の岐路に立たされた彼の葛藤を軸にしつつ、BAR追分を訪れる人々の物語が絡んでくる展開です。
個人的に第三話「蜜柑の子」が好きでした。特にラストで柊君が長距離バスの窓からメロンパンの入った袋を宇藤君に投げるシーンが印象的で、この場面を芥川龍之介の『蜜柑』とリンクさせてくるところが心憎いですね。
第四話の終盤で、今後の“決断”をする宇藤君ですが、“物書き”としてやっていくつもりなら、もうちょい本を読んでおこうね・・・と、老婆心ながら思った次第です。
投稿元:
レビューを見る
新宿の「ねこみち横丁」振興会の管理人をしながら、脚本家を目指す宇藤。
コンクール作品を書き上げた直後、「BAR追分」にやって来たのは劇団を主宰する桜井義秀と出会う。
この桜井は夜の「BAR追分」で働く純とも因縁があったが、桜井と二人三脚で劇団を支えて来た空開の後任として、宇藤を劇団付の脚本家として、誘う。
念願の脚本家の道が開けてきた宇藤だったが、人生の大きな岐路に戸惑ってしまう。
宇藤の心の迷いを丁寧に描きながらも、BAR追分に訪れる人々との出会いを描き、相変わらずモモちゃんの料理も美味しそう。
特別な食材を使う訳でなく、作り方を変えることで、様々なメニューを生み出すモモちゃんの才能がとても羨ましい。
今作ではこれまで登場しなかった人物がたくさん登場するが、やはり「蜜柑の子」のラストで、なかなか心を開かない柊くんが、自分が大好きだったメロンパンを別れ際に宇藤に渡すシーンには涙・・・
ただ、コンビニのレジの横に売っている、ソーセージをホットケーキミックスをつけて揚げた食べ物は、「ホットドック」ではなく、「アメリカンドック」ではないの?
それとも、地域によって呼び方が違うのかしら?
ラストに出て来る空開の「情熱ナポリタン」も食べたくなった!
この後の作品が出ていないようだけど、シリーズはこれで終わりなのだろうか?
投稿元:
レビューを見る
や、ばーい!w 「蜜柑の子」に朝っぱらから、カフェで涙・・・うるるるるっ!
あと、「情熱のナポリタン」が好き。
こっちもじーんわりw
投稿元:
レビューを見る
かつて新宿追分と呼ばれた街の、〈ねこみち横丁〉という路地の奥地に「BAR追分」はある。〈ねこみち横丁〉振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するためのシナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって……両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、劇団仲間に才能の差を感じ始めた男……
うどうくんが段々しっかりしてきた。別れや旅立ち、登場人物がそれぞれ人生の岐路に立っている話が多く、しんみり。『蜜柑の子』は特にすごくよかった。次くらいには桃子ちゃんの話も出てくるかな?あと純くんがこんなに重要人物になるとは思ってなかった。焼きそばクレープもドライカレーチーズオムレツ乗せもパンケーキもめちゃめちゃ美味しそうだけどやっぱりナポリタンかな、ナポリタン食べたい。しかしそう考えると今回は1話目の通り粉物祭りだったな。炭水化物祭りというか。
投稿元:
レビューを見る
BAR(バール)追分シリーズ、第3弾。
「情熱の」という枕詞に昭和を感じる(笑)
カバーイラストがまた変わったのですね。
「ねこみち横丁振興会」の専従職員としてよろず管理人をつとめる宇藤輝良は、シナリオライター志望。
モノカキとしての仕事もだんだんと増えてきている。
その、宇藤と、謎(だった)見習いバーテンダー・伊藤純の、過去と未来を微妙に撚り合わせるような役目を担う人間たちが現れて、シリーズとしてのストーリーは、着実に進む。
それと並行して、ゲストキャラ達の心に染みる物語が語られる。
「追分」というのは、分岐点なのだな…ということを、今回またしみじみと悟った。
第1話『お好み焼き大戦』
関西風と広島風から始まったお好み焼き論争が、こなもん大戦にまで紛争拡大!
にぎやかに語られる中、読者のお腹が盛大に鳴るはず。
佐田辰也が、子供の頃お祖父ちゃんに作ってもらった懐かしい浜松風お好み焼きの味で、穏やかに締める。
第2話『秋の親子丼』
私も、あつかましいドジっ子がちやほやされる話はあまり見たくないですね~
自分は芸術家に向いていないのかと悩む宇藤だが…
両親の離婚で、父母それぞれについて別に育った、清水啓太と奏太の兄弟。
四十に手が届く大人になり、父母を亡くしたことで、法事などで再会し、再び会うようになる。
父の好きだったウイスキーを傾ける、兄弟の結びつきが温まる話。
田舎暮らしの描写も素敵。
第3話『蜜柑の子』
母子家庭の柊(しゅう)くんは母親が盲腸で入院した5日目から、物を食べなくなってしまった。
振興会会長の遠藤が連れてきた6歳の柊くんを、宇藤が預かることになる。
子育てする宇藤くんもよい。
汽車の窓からミカンを放るシーンがある、芥川龍之介の『蜜柑』
母と新潟へ向かうバスの窓から、柊くんが放った物は?
第4話『情熱のナポリタン』
宇藤に心を開いてきたのかそうでないのか、ますます気になる伊藤純。
しかし、宇藤も伊藤も、自分のこの先をしっかり見つめて歩きだしているようだ。
二人に蹴られた例の人…というか集団はどういう動きを見せるのか、この先も目が離せない。
輝良(てるよし)を「キラ」って読んじゃうところがまた、計算したようなキザ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
黄金色の親子丼、鮭といくらの親子丼。
いくらを乗せたとろろごはん。
焼きそばのパンケーキ巻き、アジフライと千切りキャベツのパンケーキ巻きはソースの香りが決め手。
カリーパンとクリームパン。
ドライカレーにチーズ入りオムレツのせ、ボルシチ風・肉団子の煮込み。
チョリソーとかんずりが味の決め手、情熱の辛いナポリタン。
投稿元:
レビューを見る
すっかり、この界隈に憧憬を感じるようになりました。
人生の分かれ道、追分というのです。
あと、食べ物描写の腕が上がっているような
投稿元:
レビューを見る
図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
かつて新宿追分と呼ばれた街の、“ねこみち横丁”という路地の奥に「BAR追分」はある。“ねこみち横丁”振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するためのシナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって…。両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、劇団仲間に才能の差を感じ始めた男―人生の分岐点に立った人々が集う「BAR追分」。客たちの心も胃袋もぐっと掴んで離さない癒しの酒場に、あなたも立ち寄ってみませんか?大人気シリーズ第三弾。
デビィがあんまり出てこなかった。
宇藤くんの結果が出てないからシリーズは続くんだろうか?
柊くん、いいなぁ。
もしシリーズになるならば柊くんまた登場させてほしいと思うくらいかわいかった。