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紙の本
大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済 (講談社現代新書)
著者 高槻泰郎 (著)
市場vs幕府。江戸時代にも「資本主義」をめぐる熾烈な攻防があった! 江戸時代の中央市場、大坂堂島米市場を舞台として、市場が生まれ、発展していく過程、そしてそれに対峙した江...
大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済 (講談社現代新書)
大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済
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商品説明
市場vs幕府。江戸時代にも「資本主義」をめぐる熾烈な攻防があった! 江戸時代の中央市場、大坂堂島米市場を舞台として、市場が生まれ、発展していく過程、そしてそれに対峙した江戸幕府・大名・商人たちの姿を描写する。【「TRC MARC」の商品解説】
海外の研究者が「世界初の先物取引市場」と評価する江戸時代、大坂堂島の米市場。米を証券化した「米切手」が、現在の証券市場と同じように、「米切手」の先物取引という、まったくヴァーチャルな売り買いとして、まさに生き馬の目を抜くかのごとき大坂商人たちの手で行われていた。このしばしば暴走を繰り返すマーケットに江戸幕府はいかに対処したのか? 大坂堂島を舞台にした江戸時代の「資本主義」の実体を始めて本格的に活写【商品解説】
目次
- はじめに
- 第1章 中央市場・大坂の誕生
- 第2章 大坂米市の誕生
- 第3章 堂島米市場の成立
- 第4章 米切手の発行
- 第5章 堂島米市場における取引
- 第6章 大名の米穀検査
- 第7章 宝暦11年の空切手停止令
- 第8章 空米切手問題に挑んだ江戸幕府
- 第9章 米価低落問題に挑んだ江戸幕府
著者紹介
高槻泰郎
- 略歴
- 〈高槻泰郎〉1979年生まれ。東京大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。神戸大学経済経営研究所准教授。専門はミクロ政策分析。著書に「近世米市場の形成と展開」がある。
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近代随一の証券市場
2018/09/04 14:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:masaya - この投稿者のレビュー一覧を見る
本著は、江戸時代の証券市場がどのように成り立ってきたのかがわかる。
大坂から民間の力で洗練された金融市場が形成された。そして、当時の政府である江戸幕府は、これをうまく利用しようと大坂商人との駆け引きを始める。
大坂の堂島米市場で行われていた帳合米取引というのは、現代の指数先物取引とほとんど同じものである。米を原資産とする証券デリバティブ取引である。
政府による規制の圧力と民間の現場からくる自由な発想。これが、日本全国の大名を巻き込んだ近代証券市場を作り上げる元になったと思う。
自由闊達な証券市場を自力で作り上げた大坂は、明治以降の文明開化とともに持ち前の力を衰退させてしまった気がする。
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大坂先物市場
2022/12/17 16:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の大坂にこれほど先進的な取引市場めいたものがあったということに強く感銘を受けた。特に中盤第五章の記述によればほぼ「先物市場」と言って差し支えないほどの現代的な取引を200年以上前に行っていたことになるので、大いに驚いた。寄り付き 大引けや手仕舞いなどの現代の株式市場で使われている用語も、起源はこの堂島にあるのだな と知った。しかし、近代的現代的な取引市場と比べて、この堂島米市場の欠陥は文字通り「米」にある。徳川将軍から庶民まで「国の富」=「米」と信じ切っていた時代なのでやむを得ないこととは思うが。
この様な時代において、大坂町奉行の経済問題処理能力には驚嘆した。テレビの時代劇でお役人は商売の何たるかを知らずに無理難題ばかり言うもの、という先入観があったが、大坂商人に負けない能力を持って「金融政策」と言ってもよいほどの施策をしていたこともあるようだ。それに引き換え江戸の方は、国の富は米 と思いこんでいることによる、米将軍徳川吉宗に代表される経済感覚の遅れが目につく。
本書の後書きの言葉「市場経済の原理なるものは、目的に適合する限りにおいて容認・保護されるべきものであり、それ自体として尊重されるべきものではない、というのが江戸幕府の立場であった。」に大変感銘を受けた。現在の日本国政府はアメリカ政府は江戸幕府よりどれほど進歩しているのであろうか?
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先物取引のガラパゴス、いや恐竜的進化
2021/07/02 22:20
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:WAST - この投稿者のレビュー一覧を見る
西日本の米取引の中心地だった大坂堂島米市場。そこでは米切手を利用した先物取引が行われ、江戸も終わりになると実物の存在しない取引まで生まれていた。
この歪な状態を実体経済と合わそうとする幕府と、あの手この手で法の抜け穴を潜ろうとする米商人たち。
確かに堂島米市場は当時、最も進化した金融市場だったかもしれないが、恐竜のように明治維新という巨大隕石で滅んでしまったのであった。
電子書籍
高度な市場経済が江戸時代にあった
2020/05/15 20:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
大坂の堂島米市場を舞台に先物取引市場があった。江戸時代にここまで高度な取引をしていたことに驚きです。
紙の本
江戸時代にこんな高度な取引が行われ、バブルも発生していたなんて。
2018/07/26 13:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代にはお米が「証券化」されていたことをご存知ですか。驚きの「世界初の先物取引市場」の実態。江戸時代の米相場が世界に先駆けて成立させていた抽象的な金融取引のディテールが楽しい。江戸幕府の米価コントロール政策は実際どんな風に行われていたのか、などなど。大正時代まで生き残っていた手旗通信の話も詳しく書いてある。
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一回ではわからない
2018/10/16 08:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
中途半端に一回読んだだけではわからない、繰り返し読まないとわからないと思う。ただ、各藩が米市場で高く売る為に米の出荷にとても苦心していたことや、徳川吉宗の米増産計画が必ずしも歓迎されていなかったことや現代と同じく当時もコメ余り状態に苦慮していたことは興味深かった。