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十字軍って・・・
2019/02/22 12:18
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投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「神がそう望まれる」から始まった十字軍だけど、ならば何故「聖地」を守る第一次十字軍への支援の手が届かなかったのかがよくわかる一冊です。
なんと言っても、第二次十字軍のていたらく。
パフォーマンスだけで、イスラム側へ「弱さ」を見せてしまったのは最悪。
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第二次十字軍と十字軍国家
2023/09/25 16:22
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投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一次十字軍で設立された十字軍国家。創設者世代から次の世代へと指導者が変遷しそれに伴い王公家も内部で権力争いが起きたりする。攻め込まれたイスラム側にも新たなる時代を背負う指導者が出てきて十字軍国家と対立する。中東をめぐる歴史。作者の推論も含めて徐々に紐解かれてくる。
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塩野七生氏による歴史物語
2023/09/11 09:26
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヨーロッパのキリスト教徒たちは破竹の勢いで聖地での土地を広げるが、黙っていないのが奪われたイスラム教徒たちだ。復讐に燃えるサラディンらが立ち上がる。
期待を込めたキリスト教徒のボードワン4世だが、彼に病魔が襲いかかった。
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十字軍物語 第二巻
2021/09/08 10:48
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投稿者:渡り鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
成功裏に終わった第一次十字軍に対し、第二次十字軍は失敗に。 第一次十字軍には、キリスト教側に多数の英雄が輩出し、小説を読んでいて楽しかったが、第二次十字軍や役者が小粒であり、小説が盛り上がりに欠く。少し退屈。ただ、後半にいよいよイスラムの英雄,サラディンの登場。アユーブ朝の開祖。第一次十字軍のイスラム側の主たる敗因がイスラム側がスンニ派とシーア派が一枚岩にならなった事であったが、いよいよ、サラディンがエジプトとアラビアのイスラム
教徒を一つにする。危うしキリスト教と言う所で第三巻に
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中世の十字軍の歴史を物語として語られる第2巻。前巻で聖地を獲得したヨーロッパ勢ですが、今回はそれを奪い返されるところまでです。第一回の英雄たちの後を継ぐ者たち。そこまでの輝きはないながらも、イスラムという敵の只中に居ることで苦労しながらの人生を避けることができません。平時ならば優秀だろう指導者ですが、今回はイスラム側に英雄が現れてしまい、それによって中東を追われてしまうことになります。
歴史とは、ダイナミックなものに見えますが、一人一人の物語の中で出来上がっていくものなのだということを感じながら、一気に読み上げることができました。
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時代は映画・キングダムオブヘブンのあたり。
ボードワン4世が素敵。あとイベリンとサラディン。
ヴェネツィア共和国もちょいちょいおいしい。
有名な聖堂騎士団、聖ヨハネ騎士団が出てくる!
あと山の老人も出てくる!ゲーム・アサシンクリードの部隊。
一神教ってどうにも融通が利かないねえ。絶対正しいものなど存在しない。
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イベリンとサラディンが印象的。やはりイデオロギー第一となると変な方向に向かい、本部にいるとどうしても判断がイデオロギー第一となるのはいつの時代も同じか。あと多様性って重要だとも感じた。能力を判定できないから出自や教義を「わかりやすい正解」として重視するのかも?とも。
またこの巻には女性がよく出てくるが傑出してるのがエレオノール。この人は結果的にヨーロッパ中をかき回すのですね。何とも凄い!この人もとても魅力的、多分勝ち気な上にとても美人だったんでしょうね。
もう一つはテンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団。騎士団って言葉としてはよく聞くけどこの辺りが起源なのかな?ここでもインテリの聖ヨハネ騎士団の方がバランス感がある。塩野さんもいう「教養はバランス感覚を養う」かとは思うけど、その教養の頂点にいそうな法王などは何だかバランス悪いのはこれいかに…
しかし第一次と比べ動きが少ないのでおそらく資料も少なそうなのにここまで話を繋げるのは流石ですね。
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表現の偏りは歳月を経て強まる一方だが、事実関係においてはさすがの調査力。塩野七生としか呼べないジャンルの確立は、彼女の並外れて巨視的な調査力がゆえんである。
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第二次十字軍とイスラム世界側の反撃が始まる話。
英雄とされるサラディンは、名前は知っていたが、相当の戦略かであるとかは全く知らなかった。
もっと残虐な人でイェルサレムの解放も相当な血が流れていると勝手に思っていたので読み進めるにつれて良い意味で裏切られた。
また、十字軍国家側は少しずつ能力の低い人が王になってしまう悲劇的な面があったというのも、物語として、面白かった。
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☆☆☆2019年8月レビュー☆☆☆
ゴドフロア、ボエモント、タンクレディ、ボードワンといった第一次十字軍の築き上げた十字軍国家の維持という難題を背負った人々の物語。
完全アウェイの中に築かれた帝国だけに維持が困難なのは想像に難くない。そのために大きな役割を果たしたのは聖堂騎士団、病院騎士団、城砦、経済交流、海軍。
なるほどなぁ、と納得がいった。
約900年前の中東に遠く思いをはせる。
癩王、ボードワン4世の活躍も印象深い。
死を覚悟した人間の美しさがあらわれたような人物。部下からも慕われ、常に最前線で戦った。日本でいえば、大谷吉嗣のような人物だったのではないか。
イスラム側では、ヌラディン、サラディンと英雄が続々とあらわれる。大地震以降のヌラディンの変化(優しくなった?)も興味深い。
十字軍という壮大な人間ドラマもいよいよ折り返し。
花の第三次十字軍へ!
リチャード獅子心王!
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第2次十字軍の大失敗とその後の十字軍国家の防衛とイェルサレム陥落の物語。今回は聖堂騎士団と病院騎士団に癩王ボードワン4世、バリアーノ・イベリン、そしてイスラム側はアサシンとスルタンのサラディンという、1巻に勝るとも劣らないキャラの立った漢達が大活躍する。やっぱり塩野七生は熱い。
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200年間にわたる十字軍国家時代の第二幕の幕開け。
「神がそれを望んでおられる」という号令のもとイェルサレム奪還を成し遂げたヨーロッパ諸国のキリスト教団達。
その名を連ねるのはタンクレディなどの卓越した人材達。
だが、イェルサレム奪還後、
第一次十字軍に名を連らねるような人材がキリスト教側にはいなくなってしまった。
「人材とは、なぜかある時期に、一方にだけ集中して輩出してくるものであるらしい。だがこの現象もしばらくすると止まり、今度は別のほうに集中して輩出してくる。なぜ双方とも同時期に人材は輩出しないのか、という疑問に明快に答えてくれた、哲学者も歴史家もいない。」
たしかに、
古代ローマ時代には、
ハンニバルによって内部からズタズタにされたローマ側には、正面きってハンニバルに太刀打ちできる人材はいなかった。
そのあと、スキピオアフリカヌスが台頭してきたことで、初めて退けることができたが。
イェルサレム奪還後は、
イスラム国家側に人材が輩出していく番であった。
イスラム国家の統一が、サラディンによって初めてなされることになる。
統一を欠いたイスラム国家が統一されたこと、そしてまたサラディンが稀代の戦略家であったことが、イェルサレムがまたもイスラム側に奪還されることへ歴史を動かす。
なぜサラディンは、
イェルサレムを奪還できたのか? その卓越性の大元は何にあるのだろうか?
そのサラディンは、
30歳まで人の眼を引かずに学問と教養を深めていたのだ。
そんなサラディンのことを、当時スンニ派のトップであったヌラディンはサラディンのことを舐めきっていた。
そして、強運だった。
都合の良い時に、都合の悪い人が死んでいった。
そして、教養から身につけたのであろう。今までのイスラム人達が考えなかった戦略でイェルサレム奪還を果たした。
無血開城で。
その際の、イベリンとサラディンの会談は騎士道精神にあふれた素晴らしいエピソードだ。
十字軍とはなんなのか。
その核心に迫ることができる。
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『歴史的にも分立傾向の強いイスラム世界を統合するには宗教しかない
と、サラディンは考えたのだろう』
と言うわけだ
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エデッサの陥落の報によりヨーロッパ社会は震撼した。
エデッサ陥落の報を受け、神聖ローマ帝国皇帝とフランス王直々に攻めた第二次十字軍は完全な失敗に終わる。
第一次十字軍のち、イェルサレム王国を中心とする十字軍国家は停滞していた。
慢性的な兵力不足が原因だった。
それでも王国が保たれていたのは、対するイスラム側にまとまりがなかったからだ。
シーア派とスンニ派に分かれ、部族、領主は領土拡大で敵対しあい、まとまってキリスト側に反撃することがなかったのである。
しかし、ついにイスラム側にも英雄が現れる。
ゼンギ、ヌラディンに続き、イスラム社会をまとめ上げたのは少数部族クルド出身のサラディンだった。
アレッポを拠点に、ダマスカス、さらにカイロまでを手に入れたサラディンは十字軍国家へと反旗を翻した。
対するキリスト側は病を抱える癩王ボードワン四世が善戦するも病に斃れ、以降まともに戦える指導者がいなかったのである。
第一次十字軍から百年後、イェルサレムは再びイスラムのものとなり、元通りになる。
次巻、花の第三次十字軍へ続く。
神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒ一世、フランス王フィリップ二世、そしてイギリス王獅子心王リチャード一世と、再びキリスト側に英雄が登場する。
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サラディンという名前だけは知っていた程度。
クルド人だったのか。
もうこの頃から、イスラム原理主義との対立とかあったんだね。