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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/04/27
- 出版社: 書肆侃侃房
- サイズ:19cm/189p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86385-398-0
紙の本
うたうおばけ
著者 くどう れいん (著)
失恋してラーメン屋に喪服でやってきたミオ、「ビニニでもバナナ」と大発見したのんちゃんとゆーきちゃん…。個性的な「ともだち」が登場する、東北の小さな歌人のエッセイ集。『we...
うたうおばけ
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商品説明
失恋してラーメン屋に喪服でやってきたミオ、「ビニニでもバナナ」と大発見したのんちゃんとゆーきちゃん…。個性的な「ともだち」が登場する、東北の小さな歌人のエッセイ集。『web侃づめ』連載他を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
人生はドラマではないが、シーンは急に来る
『わたしを空腹にしないほうがいい』のくどうれいん、最新エッセイ集
「東北の小さな歌人。鋭いと思いきや、その先は丸く、言葉たちは強く光っている」(植本一子)
・失恋してラーメン屋に喪服でやってきたミオ
・「ビニニでもバナナ」と大発見したのんちゃんとゆーきちゃん
・暗号でしか告白できないスズキくん
など個性的な「ともだち」がぞくぞく登場!
「web侃づめ」の大人気連載に大幅増補の全39編。おだやかにかわいい百鬼夜行【商品解説】
著者紹介
くどう れいん
- 略歴
- 〈くどうれいん〉1994年生まれ。会社員。樹氷同人、コスモス短歌会所属。著書に「わたしを空腹にしないほうがいい」など。
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書店員レビュー
人がおばけになる瞬間
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
くどうさんは東北に住む歌人。歌人のひとのエッセイってどんなのかしら、と思っていましたが、人や自分を観察するくどうさんの目線がどこから出ているかなかなかわからず、何よりも怖くて、どこから見られているんだ、なぜこんな場面を切り取ってくるんだ、この怖い時間はいつまで続くんだ、と思って、一気に読んでしまいました。まさに、くどうさんというおばけに遭遇した気分です。
例えば、雷のきらめくある天気の悪い日、くどうさんは駅で女の子にナンパをしている男性に出会います。よくある光景だと思います。しかし、くどうさんは男性の口から出た『馬に乗ったことがある』という内容の言葉を切り取ります。そこに雷鳴がのって、くどうさんの目の前から男と女の子は消えてしまいます。
人がおばけになって、人間に釘付けになる瞬間ばかりが集まったようなエッセイ集です。
紙の本
中高生の頃に読みたかった
2021/07/20 18:58
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすいのでスイスイ読める。
面白くなくはないし、いいんだけど、評判がよくて期待しすぎたかなー。んー普通。
真面目な大学生が「エッセイ」を書きましたって感じ。社会人の方だけど。
中高生の頃に読みたかった。
追加
引っ掛かった部分を思い出したので、評価下げる。
ドーパン好きなので、ピコピコギャンギャンした曲を我慢して聴いているとっていう描写は残念。
くるりのCDは金髪の人が買うCDじゃないともあるけど、髪色と好きな曲は関係ないよ。
めぼしいものがなくて買ったというのも失礼だけどね。
ベボベ知ってて何でドーパン知らんのや。
紙の本
只今研磨中。
2022/01/01 15:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨宮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在、玲音さんの歌集を読んでいるところなのだが、ものすごく地元愛の強い人だという印象を持っている。それはこのエッセイでも変わらない。『私を空腹にしない方がいい』という著書があるらしいが、そちらはまだ読んでいない。愚かで、おっちょこちょいで、信じる力が強くて、自棄になってばかりで、そんな友人に囲まれて暮らす、豊かな生き方を実践している。おそらくは話の聞き役に徹するのが上手い人で、しかも面倒見のいい側面がある。だからこそ、話題が絶えないのだろう。その核となっているのが、地元に玲音さんがいるから大丈夫なんだと、周囲に思わせる性格なのだと思う。いいエッセイです。
紙の本
「生活は死ぬまで続く長い実話」というエッセイ
2023/07/06 16:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し前のことになるが、
散歩中の2人の女性を刺殺し、駆けつけた警官にも発砲し
4人の命を奪うという痛ましい事件が長野であった。
犯人の男は「(ひとり)ぼっちをからかわれた」と誤解したという。
そんな時、島田潤一郎さんの『電車のなかで本を読む』という本で、
こんな文章があるエッセイ本があることを教えられた。
「友達の多さが人間の価値だと思っているのでしょう。そんな安易なものさしでわたしを計らないで。」
「ひとりぼっち」という言葉が蔑みのように使われなければ、
あるいはそれをそう感じなければ、
その痛ましい事件は起きなかったはず。
そのことを「安易なものさし」と言いのけてしまう、
そんな素敵なエッセイ本を読みたくて
くどうれいんさんの『うたうおばけ』を手にした。
くどうれいんさんは1994年生まれの岩手県盛岡出身・在住の歌人でエッセイストで小説家。
小説『氷柱の声』は第165回芥川賞候補作にもなっている。
このエッセイ集は、その小説より前、2020年4月に刊行されたもので、
著者略歴にはまだ「作家」とは記されていない。
そんな作者のエッセイながら、とても面白い。
友達の多さを人間の価値の基準になどするな、と書くくどうさんながら、
そのエッセイに友達との話が多いのはどうしてだろう。
数ではなく、友達との交流の深さのようなものがいい。
そんなエッセイ集の「あとがき」に書かれているのが、こんな文章。
「生活は死ぬまで続く長い実話。」
他人の眼や口は気になることが多いけれど、それも含めて自分の生活。
誰も恨むな、誰も傷つけるな、と書いておく。
紙の本
誰しもが、ドラマの主人公のようにカッコ良くは生きられない
2023/04/23 19:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般の人びとの人生にもドラマはある。けれど誰しもが、ドラマの主人公のようにカッコ良くは生きられない。ほんのちょっとの勇気や、きっかけに欠けてしまうことがある。だから、そんなためらいを乗り越えている人の行為に、目を見張る。ああ、なんてこの人は。 でも、行為する人と、それを記す人がいるのかもしれない。行為はできなくとも、それを見つけて、拾い出して、書き記すのも悪くはない。くどうれいんはあやうい魅力。受け取ってはみたが、大事にしまい込めばいいのか、投げ捨てればいいのかわからずに、ただ掌に載せて見つめる。