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紙の本
民主主義とは何か (講談社現代新書)
著者 宇野重規 (著)
【石橋湛山賞(第42回)】今や危機に瀕した民主主義に、まだ可能性はあるのか? 民主主義の歴史をたどり、その本質と「あるべき」姿を根本から考える。民主主義を巡る諸問題とその...
民主主義とは何か (講談社現代新書)
民主主義とは何か
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商品説明
【石橋湛山賞(第42回)】今や危機に瀕した民主主義に、まだ可能性はあるのか? 民主主義の歴史をたどり、その本質と「あるべき」姿を根本から考える。民主主義を巡る諸問題とその解決の方向性を凝縮した一冊。【「TRC MARC」の商品解説】
トランプ大統領をはじめとする「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭など、近年の世界の政治状況は、民主主義という制度の根幹を揺るがすかのような観を呈しています。日本の状況を見てみても、現行の政権が「民意」の正確な反映、すなわち「民主主義的な」政権だといわれると、頸をかしげる人も少なくないのではないでしょうか。はたして民主主義はもう時代遅れなのか? それとも、まだ活路はあるのか?
それを議論するためには、まず何よりも、民主主義とは、そもそもどのような制度なのかを「正しく」知らなければならないでしょう。今では自明視されている「民主主義」という制度ですが、人が創ったものである限りそれもまた歴史的な制度として、さまざまな紆余曲折を経て現在のようなものになったのであって、決して「自然」にこのようなになったわけでではないのです。
そこで本書では、ギリシア・アテナイにおける民主主義思想の「誕生」から、現代まで、民主主義という制度・思想の誕生以来、起こった様々な矛盾、それを巡って交わされた様々な思想家達の議論の跡をたどってゆきます。その中で、民主主義という「制度」の利点と弱点が人々にどのように認識され、またどのようにその問題点を「改良」しようとしたのか、あるいはその「改革」はなぜ失敗してしまったのかを辿ることにより、民主主義の「本質」とは何なのか、そしてその未来への可能性を考えてゆきます。
またあわせて、日本の民主主義の特質、その問題点についても分析してゆきます。
民主主義という思想・制度を知るための、平易な政治思想史の教科書としても最適です。
【商品解説】
目次
- 序 民主主義の危機 第1章 民主主義の「誕生」 第2章 ヨーロッパへの「継承」 第3章 自由主義との「結合」 第4章 民主主義の「実現」 終章 日本の民主主義 結び 民主主義の未来 あとがき
著者紹介
宇野重規
- 略歴
- 〈宇野重規〉1967年東京都生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。同大学社会科学研究所教授。博士(法学)。「政治哲学へ」で渋沢・クローデル賞LVJ特別賞受賞。
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紙の本
読みやすい
2021/01/27 13:55
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デスク - この投稿者のレビュー一覧を見る
やさしい文章で書かれていて、かたい内容ですがわかりやすく読みやすかったです。
民主主義の歴史の流れを知ることができ、勉強になりました。
民主主義を良い方に維持していくにはわたしたちの当事者意識が大切だと思いました。
紙の本
素晴らしい一冊
2022/01/14 15:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主主義とは何か。なぜ民主主義が必要なのか。
宇野さんがとても分かりやすく説いてくれている。では今の世の中は…。
心に重く響く一冊である。
学術会議の任命拒否問題で一気に、一般にも知られる先生になったが、こうした知性を私たちは大事にしなくてはいけない、学ばなくては行けないと思う。
紙の本
折に触れて読み返したい新書
2021/12/31 22:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:docuciaA - この投稿者のレビュー一覧を見る
知っているようで知っているつもりになっていただけだった「民主主義」。いま立ち止まって学び直したいと手にとりました。
とてもわかりやすかったです。でも一読だけでわかった気になるというのでなく、これからも折に触れて読み返したい一冊です。
紙の本
民主主義についての「過不足ない本」。なかなかスキのない本。
2021/12/06 10:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
選挙のとき以外、国民にとって政治が遠いものであるならば、それが本当に民主主義なのか疑問が残ります。選挙以外の日常的な市民の活動においてこそ、民主主義の真価が問われるはずです。個人は相互に自由かつ平等であり、それを可能にする政治・経済・社会の秩序を模索し続けるのが人間の存在理由です。民主主義をどこまで信じることができるのか、それがいま、問われています。財産所有制民主主義とか、最後には票の分割のこととか(液状民主主義)、なかなか「ラディカル」なことも書かれているのですが、意外に(?)そう思わせないように見えるのは、筆者の筆致ならではかもしれません。
紙の本
読者が考えることを促す
2022/02/05 20:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても勉強になり、考えさせられ、豊かな読書の時間だった。
ハミルトン、トクヴィル、ルソー、ダールら、思想家・学者らの論がやさしく解説されるとともに、
「人々が本当に政治に参加しているのか」
などと、読者に思考を促す。
紙の本
「民主主義とは何か」という問いはナンセンスだ!
2021/09/18 07:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主主義思想の歴史をたどる本。非常に手際よくまとめられており、参考になる。タイトルの問いに対する単純明快かつ包括的な回答は存在しないことが分かった。結局、手垢にまみれた「民主主義」という言葉にこだわるよりも、我々がどんな社会を築きたいかが大事だと思う。
電子書籍
民主主義の軌跡を振り返る本
2021/05/11 21:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:luce - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギリシャから現代までの2500年の民主主義を概観できる。
選挙があれば民主主義、という雑な理解しか持っていなかったので、市民が抽選で公職に選ばれたとか、党派とか派閥が嫌われていたとか、ためになる知識は多かったです。
本書は、民主主義に対する学者の見解を時系列でまとめたものなのですが、そもそも学者の選択が適切か(他の学者を紹介した方がいいのでは?)については、私は知識がないので判断できなかった。
紙の本
民主主義は根本的に不安定
2023/04/02 10:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者自身がわざわざ懐疑的なことを書いてはいるが、民主主義」という宗教への信仰宣言と思えた。かつてキリスト教の宣教師が信じたように、世界のみんなが「民主主義」を信じ、「参加と責任」をはたせば世の中は良くなる、と信じている と読めてしまった。グローバリズムの進展に伴い、民主主義を信じていない人たちと共同体を作らざるを得なくなる場合、どのようにすればいいのだろうか?異なる教えを信ずる者同士なので、宗教戦争のようになってしまうのだろうか?世の中の人を幸せにするのが目的であって、「民主主義」はそれを実現する手段の一つであるはずなのだが。
IT化AI化などの技術進歩により民主主義に必須の中間層は痩せ細り、一握りのエリート層と多数の無用階級に分かれてしまうと言われている。パンとサーカスを求める多数の無用階級を幸せにするための政治体制は、はたしてどのようなものなのだろうか?
アダム・スミスがとなえた単純な「レッセ・フェール」と比較すると、「参加と責任」を必要とする民主主義は根本的に不安定な制度であると感じた。むしろ専制政治を讃えた「鼓腹撃壌」のほうがわかりやすい。
紙の本
興味深い
2023/03/05 16:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主主義について、いろいろな角度から分析されていて、よかったです。発展の道筋が示されていて、参考になりました。
電子書籍
中高生にも
2023/05/21 02:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
わかりやすい文体なので、これは、中学生や高校生の民主主義についての入門書としては最適だと思いました。特に、中3のこうみんを習いはじめの頃は、こういうわかりやすい本から、はいると、社会が好きになると思いました