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- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/01/08
- 出版社: 祥伝社
- サイズ:20cm/358p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-396-63603-6
読割 50
紙の本
羊は安らかに草を食み
著者 宇佐美まこと (著)
認知症を患い、日ごと記憶が失われてゆく老女には、それでも消せない「秘密の絆」があった−。86年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実とは。【「TRC ...
羊は安らかに草を食み
羊は安らかに草を食み
05/02まで通常1,870円
税込 1,122 円 10ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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商品説明
認知症を患い、日ごと記憶が失われてゆく老女には、それでも消せない「秘密の絆」があった−。86年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実とは。【「TRC MARC」の商品解説】
認知症を患い、日ごと記憶が失われゆく老女には、それでも消せない “秘密の絆” があった――
八十六年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実!
日本推理作家協会賞 『愚者の毒』 を超える、魂の戦慄!
過去の断片が、まあさんを苦しめている。それまで理性で抑えつけていたものが溢れ出してきているのだ。彼女の心のつかえを取り除いてあげたい――
アイと富士子は、二十年来の友人・益恵を “最後の旅” に連れ出すことにした。それは、益恵がかつて暮らした土地を巡る旅。大津、松山、五島列島……満州からの引揚者だった益恵は、いかにして敗戦の苛酷を生き延び、今日の平穏を得たのか。彼女が隠しつづけてきた秘密とは? 旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、老女たちの運命は急転する――。【商品解説】
著者紹介
宇佐美まこと
- 略歴
- 〈宇佐美まこと〉1957年愛媛県生まれ。「るんびにの子供」で『幽』怪談文学賞短編部門大賞、「愚者の毒」で日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。ほかの著書に「黒鳥の湖」など。
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紙の本
思わぬ展開
2024/02/02 16:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争の凄絶な話が読んでいても辛く苦しかったが、現代の話は夫や友人の心の広さ、豊かさを感じられて何とか読み進められた。
後半の展開には驚いた!そんな計画、実際やらないでしょうと最後まで疑っていた。
電子書籍
戦後の現実
2022/08/26 10:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ざらめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争を知らない世代にとってはとても衝撃的な描写が多いが、知ることは大切なことだと思う。ここに書かれていることは一部であり実際にはもっと残酷で悲惨な現実があったと思う。「流れる星は生きている」も衝撃的だったが、この本もずっとこの先も心に残る内容の本の一冊。
子供のころ戦争のことを祖父母に尋ねたが、言葉を濁して話していた意味が少しだけ分かった気がする。
電子書籍
フィクションだが
2021/10/10 07:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの頃の満州引き揚げの苦しさを……まるで、ノンフィクションのような前半の展開は、読んでいて苦しいものでした。後半が、それに比べると、いまいち、でしたけれど、あの時代を生きた人が、あとは死ぬだけと言うには……悲しすぎ……
紙の本
五分五分
2021/05/26 19:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:漂白 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争の悲惨な体験を描き出す表現方法は宇佐美まことならもってこいなんだけど、後半の安っぽさにより残念ながら台無し。前半は読むのが辛く、それでも希望を求めて読み続けられた。後半で著者がかわったのかというぐらいサッパリしていて中途半端だった。考えてみれば、著者らしいというか最後の甘さがいかにも。装丁が素晴らしいだけに余計残念。
紙の本
アカシアに込められた過去
2021/02/28 13:26
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州で孤児として生き残った益江と佳代。
二人は生き残り日本に帰って来られた。
70年後益江は認知症になり、彼女の過去が自分を苦しめる。ご主人は二人の友人に益江の過去に折り合いをつける旅をお願いする。
三人は大津、松山、長崎県國先島を旅しながら、さらにアカシアの句に歌われた満州の出来事も明らかにされ、二人の過去が徐々に明らかにされる。
俳句と旅による謎解きは、読者を戦後の満州の街中、大陸の線路を歩く二人の側、引き揚げ船の中へ放り込む。
逃げろ!と叫んだり、食べ物を分け与えたり、なんとか二人の力になりたいと思わされる。
生きるために必要だと選んで生き続けてきた二人。
そんな二人の未来は決して平安な人生ではなかったが、そんな危機から二人を守るために友人達が活躍する。
圀先島の教会で歌われる讃美歌に包まれ、益江と佳代が見つめ合って笑い合う姿がいつまでも心に残される。
紙の本
残された時間を生き抜く
2021/02/24 07:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
認知症となり、記憶がとぎれとぎれとなり、さらに過去の想いを窺わさせる言葉を発すようになった老女と、その親しい友人たちが、思い出が隠されているかもしれない土地を訪ね歩く。終戦後の満州からの引き上げ時の酷い記憶から、戦後の間もない時期の、戦争の後遺症のような影を人々に投げかけていた時期の、エピソードが、結末へと続いていく。自分が生きのびること、大事な者を生かすこと、それをしっかりと心に刻んで生き抜いてきた老女たちに、「後は死ぬだけ」と言い放つ、凛とした姿に、感動する。