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- カテゴリ:一般
- 発売日:2022/05/10
- 出版社: 日経BP日本経済新聞出版
- レーベル: 日経プレミアシリーズ
- サイズ:18cm/279p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-296-11337-8
読割 50
紙の本
『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか (日経プレミアシリーズ)
日本軍の敗因分析から様々な教訓を引き出し、勝てる組織になるための方法を提言した名著「失敗の本質」。筆者代表・野中郁次郎が戦史研究を俯瞰し、どのように研究を深め、自身の経営...
『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか (日経プレミアシリーズ)
『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか
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商品説明
日本軍の敗因分析から様々な教訓を引き出し、勝てる組織になるための方法を提言した名著「失敗の本質」。筆者代表・野中郁次郎が戦史研究を俯瞰し、どのように研究を深め、自身の経営理論とどうリンクしてきたのかを解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
【内容紹介】
『失敗の本質』は、日本が第2次世界大戦(同書では大東亜戦争という呼び方に統一しています)で敗戦を喫した原因を解明し、教訓を引き出した著作で、長く読み継がれている名著です。新型コロナウイルスの感染爆発、環境破壊や自然災害の拡大、世界各地での軍事的な緊張の高まりなど、「安心・安全」とはほど遠い世界の中で、日本政府や企業は国難に十分に対応できているでしょうか。
同書が浮き彫りにした日本軍の構造欠陥は、残念ながら、現代日本の様々な組織の中にも見受けられます。同書は日本軍の敗因分析から様々な教訓を引き出し、勝てる組織になるための方法を提言していますが、なお実行できていない組織が多いのが現実です。今こそ、同書を読み直し、混乱の時代を乗り切る知恵を吸収するときではないでしょうか。そこで、著者の一人で、完成に至るまでのプロセスを主導した野中郁次郎・一橋大学名誉教授に同書誕生の背景や、その後の戦史に関わる研究の軌跡について語ってもらったのが本書です。
野中郁次郎の研究は「知識創造理論」と戦史に関わる研究の2本柱からなります。本来は親和性が高いはずの経営理論研究と戦史に関わる研究ですが、日本では敗戦の反動から両者を隔てる壁は巨大なものがあり、戦史を研究すること自体がタブーでした。戦史の科学的な分析とはほど遠いのが、『失敗の本質』誕生前夜の日本だったのです。
『失敗の本質』は予想以上の長寿商品となり、野中氏の業績の代表作ですが、野中氏自身が戦史に関わる研究について語る機会はありませんでした。だが、2019年9月に日経新聞に連載された「私の履歴書」では『失敗の本質』について2回にわたって述べ、その誕生の背景などについて読者の反響も大きいものがありました。
本書は、戦争に関わる研究の出発点であり、ベストセラーとなった『失敗の本質』(1984年)が生み出された経緯からスタートし、『戦略の本質』(2005年)、『国家経営の本質』(2014年)、『知略の本質』(2019年)へと展開する戦史に関する研究の広がりを俯瞰するもの。既刊本の概略を紹介するにとどまらず、野中氏が何を考えながら、どのように戦史に関わる研究を深めていったのか、自身の経営理論とどのようにリンクしてきたのかを、野中氏自身の言葉で解説してもらいます。野中氏自身の「知識創造プロセス」を解明する試みでもあります。
【商品解説】
目次
- 序章 探索――失敗研究の題材を求めて
- 第1章 混沌――新しい戦争研究の型
- 第2章 実現――『失敗の本質』の要諦
- 第3章 展開――失敗から強さの解明へ
- 第4章 難航――20年を要した『戦略の本質』
著者紹介
野中 郁次郎
- 略歴
- 〈野中郁次郎〉1935年生まれ。一橋大学名誉教授。
〈前田裕之〉日本経済新聞社経済解説部編集委員等を経て、学習院大学客員研究員、川村学園女子大学非常勤講師、文筆家。
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電子書籍
著作のガイドにも
2022/08/14 08:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
「失敗の本質」に限らず、それ以降の経営学・軍事研究にまたがる各著作のガイドとしても読めます。経営学に関する著作については、あまり読んでないということ、海兵隊についての本が2冊書かれていることも知りました。海兵隊についての本も読んでみようと思っています。
紙の本
著者の研究史がぎっしり詰まっている
2022/08/01 10:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小市民 - この投稿者のレビュー一覧を見る
組織研究の碩学の壮大な研究史がコンパクトにまとめられている。研究の成果と新たな課題のガイドブックでもある。研究テーマそのものはもちろん、著者の折々の問題意識や他の研究者との邂逅が記されており、一つの道を追求し絶えず洗練化する姿勢が、広い読者に示唆を与えると思う。
紙の本
著作を読んでいないと難しい。
2023/02/24 16:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
野中先生のこれまでの研究がどう展開されてきたのかをご自身で語る形でまとめた本。
なので、著作を読んでいないと難しい。
私も全く読んだことがなかったので、大層時間がかかった。
しかし、最後まで頑張って読んだ。
経営学、哲学、歴史、政治学、心理学などいろんな分野にまたがる論考の中で導き出されていくモデルが興味深かった。
海兵隊の歴史が長いことに驚いたが、今に至るにはその存在価値を常に意識し、変革していったことにあるのにも納得。
大きな組織でありながらそれが可能であったのは、その組織の一員として訓練された各人が己のなすべきことを考え、理解して行動するということができているからなのだと思う。
その核となるのは、企業で言うなら、ミッションとか言われるものと同義ではないだろうか。
そういう団結した組織が運営できているのもひとつの強みだと感じた。
あと、海兵隊のOODAモデル、鳥内監督も絶賛していたアレだなと思う。
戦争についての振り返りと言うか検討がなぜ必要なのか、本書の始めと終盤で語られている。
勝負がはっきりしているから、その戦略を検討しやすい。
なるほど。
だけど、戦争を通じて発展してきたことごとについても検討しておかなければ、その経験を未来に活かすことはできない。
確かにしんどいことだけれども大事なことでもあるなと納得できた。
そういえば、中国は王朝が新しくなるたびに史をまとめている。
そういう蓄積をこうした視点で捉え直してみると新たな知見が得られるかもしれないって、もうすでに取り組んでいる方がおられるでしょうが…。
戦略というと、経営学的には課題が何かを分析して最適フレームワークに当てはめてどうするか、みたいなのが現在の隆盛だけれども、野中先生はなんでもそうした計算ではかれるものではないと警鐘を鳴らす。
私もそう思う。
結局、組織といえども、構成員である人がどう考えて、動くかなんて数字やモデルにあてはめてぴったりくることなんてまずないはず。
確実でない未来に向かっていくには、何を最適とするかが共有され、それに向けて刻一刻と変化する現状を的確に捉え、瞬時に判断できるように準備をして、行動するにあたっては分かりやすく伝えて動かす。
そういう文化が形成されるように促すといったことが求められると読んだ。
あと、二項対立ではなく、二項動態という考え方が素敵だと思った。
善に関しての記述はサンデル教授を思い出した。
共感と同感の捉え方については、西洋政治思想史の授業を思い出した。
当時は全く意味がわからなかったが、勉強不足であったなと思う。
ベースとして読んでおくべき本を知らなかったからな。
また、この考え方は心理学的にも興味深かった。
野中先生は組織論が専門なのかと思うが、人のキャリア形成に置き換えても十分参考になった。
それで言うなら、プロティアンキャリア理論が近いように思った。
読みながらいろいろ考えたり、思い出したりして刺激が多かったが、難しかった。
紙の本
「失敗の本質」を知るにはこれも読まないと
2022/09/18 20:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「失敗の本質」の筆者を代表する野中郁次郎氏に対し、聞き手となる前田裕之氏が入り、戦史研究に入った経過から、どう俯瞰していくのか、研究を深めて、その後、本来?の経営理論とどうリンクさせてきたのかを明らかにする。対話形式と言えないので、野中氏の本と言ってもいいくらい。
そもそも、「失敗の本質」は、日本が第2次世界大戦に突入し、敗戦を喫した原因を解明し、教訓を引き出したもので、現代に通じる著作である。もともと、経営論の立場から、企業の成功、失敗の事例研究に取り組んだものの、失敗事例を取り扱うことに抵抗があり、戦争事例(戦争全般でない)に取り組んだという。日本軍の構造欠陥は、現代日本の様々な組織の中にも見受けられ、いくつかの敗因分析から様々な教訓を引き出し、活路を見出してほしいということです。
同書では、「失敗の本質」だけでなく、「知識創造理論」と戦史に関わる研究に入っていく。「戦略の本質」、「国家経営の本質」、「知略の本質」へと展開する。そのため、戦争研究だけでなく、経営理論の話が随所に出てくる。コンティジェンシー理論や組織の環境適応を分析する基本概念、日本的経営と言われていたものの分析、日本企業の高度成長期に出てきた強み(経営陣ではない)、製品開発のスピード感のあった時のことなどが出てくる。経営理論を振り回すのではなく、哲学的な思索も出てくる。
少々、これほど勉強したという感や戦争賛美にとられかねないところもないわけではないが、読み継がれる本ができる、さらに発展させることができることを示す本である。