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紙の本
「脱・自前」の日本成長戦略 (新潮新書)
著者 松江 英夫 (著)
変革を恐れ、外部との連携を妨げるタコツボ社会、その根底に宿る「自前主義」こそが日本の低成長の根本原因。日本を成長へと導く戦略と方法論を、豊富な具体例をもとに提言する。【「...
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商品説明
変革を恐れ、外部との連携を妨げるタコツボ社会、その根底に宿る「自前主義」こそが日本の低成長の根本原因。日本を成長へと導く戦略と方法論を、豊富な具体例をもとに提言する。【「TRC MARC」の商品解説】
「失われた30年」と呼ばれて久しい日本の低成長。その根本原因は一体どこにあるのか? 変革を恐れ、外部との連携を妨げるタコツボ社会、その根底に宿る「自前主義」こそが問題だ。これからの日本に必要なのは「脱・自前」。デジタルを活かし、他と連携しながら、自らの強みを再発見し、それを磨き上げることで社会全体としての最適を目指す。豊富な具体例をもとに、日本を成長へと導く戦略と方法論を提言する。【商品解説】
著者紹介
松江 英夫
- 略歴
- 〈松江英夫〉1971年生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。デロイトトーマツグループ執行役。中央大学ビジネススクール、事業構想大学院大学客員教授。著書に「自己変革の経営戦略」など。
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基本的な趣旨には賛同します
2022/06/27 13:14
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投稿者:しおかぜ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の認識は、日本社会全体が「自前主義に裏打ちされたタコツボ化」が変革の妨げとなり、停滞した昨今の現況であると指摘し、とくに「自前主義」に問題の本質があるとしている。その上での「3つの視点」であるとか、「選択と集中、資源の再配分」「外と組む」等の分類は、著者らしく分かりやすい。
本書は、この「自前主義」という観点から社会全般の問題を掘り下げている点が特徴であり、これに基づく処方箋的な部分については、著者の他の著作(自己変革、M&A)に基づいているため、既視・重複感はあるかもしれない。
しかし、そうだとしても、著者が指摘する問題点はその通りだと思うし、「社会益」や「新しい公(おおやけ)」といった新しい概念は、昨今のSDGs等の流れにも合っており、私は、基本的な趣旨には強く賛同する。また、著者のこれまでの研究実績を概観的に知りたい方にとっては、体系的な教科書としても推薦したい。
本筋ではないが、最後の方の「評価は相対、成長は絶対」というフレーズが印象に残る。国や社会、あるいは会社が「変わる」ためには、まず自らが変わらなければならない。そのためにも、地位等の評価はあくまでも相対的な存在として受け止めて、むしろ自分自身が納得できる絶対的な「成長」を重視すべきという点には、生き方として強く共感する。(その結果、評価にもつながれば、言うことなしだが)