むらさきのスカートの女
著者 今村 夏子
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとな...
むらさきのスカートの女
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商品説明
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
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語り手の新鮮さ
2022/06/10 00:15
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:帛門臣昂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々に存命作家のもので良い小説を読んだ。芥川賞を受賞した本作は表紙からしてそそるものがあったが、優先順位は低かったため文庫化とともに購入した。今では後悔している。
本作における語り手は「むらさきのスカートの女」に偏執狂的に関わろうとしている。それゆえか、語り手は自らを主軸に据えた語りを殆どしない。語り手の主観が希薄だ。基本は希薄なのだが、時々ぐっと前に出てきて、自身に関することをいきなり言い始める。これは相当不気味だ。新鮮な感じがした。
今村氏の作品はすらすら読めるけど、実は深くて怖い
2022/09/06 11:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の場面にハッとさせられた、本当にむらさきのスカートの女は実在したんだろうか、黄色いカーディガンの女だけが実在していたんだろうか、とも思ってしまった。色付きの二人の女以外の登場人物の反応を考えたらむらさきのスカートの女は実際にホテルの清掃員として働いていたことはたしかだとは思うけど・・・、それにしても奇妙な小説、ホテルの備品をかっぱらっているのは紫だけではなく、黄色にいたってはバザーで売り飛ばしてさえいる、おそらく他の従業員も五十歩百歩。どうして今村氏の小説がすらすらと読めるのかというと、本人が小川洋子氏との対談で「私はあまり難しい言葉を知らないので」と語っていたが(もちろん謙遜されているのだろう)、できるだけ平易な言葉でややこしい人間関係を描いてくれるからだろう
めちゃくちゃ面白かった!
2024/03/15 16:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:涼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ注意
表紙の絵がちょっと怖く、ミステリなのかなと思いましたが。
結局、何も起きませんでした。そこがまたいい。
黄色いカーディガンの女に狂気を感じるぐらいで、本当に何もない。
短いので、スラスラ読めました。おすすめです!
すらすら読めます
2022/07/26 23:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:erry - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初から最後まで、むらさきスカートの女が、謎
そして語り手の人も謎
全てが謎
だから面白い!
なんとも不思議な感覚になりました
2022/07/21 17:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこの町にでも居る、ちょっと変わった有名な人が「むらさきのスカートの女」なのかな?なんか不気味。そして存在感のない「黄色いカーディガンの女」最初は亡霊かと思った。変なストーリーだった。
なぜソコまで?
2022/07/09 20:10
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
何故、こんなに、むらさきのスカートの女にこだわるのか……そっちの方が、なんか違和感ありました。それよりも、芥川賞受賞のちの第一のエッセイが全文読めます。ファンの方はぜひ読んでみて下さい