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紙の本
存在のすべてを
著者 塩田 武士 (著)
平成3年に発生した誘拐事件から30年。新聞記者の門田は旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上が...
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商品説明
平成3年に発生した誘拐事件から30年。新聞記者の門田は旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がり…。『週刊朝日』掲載を改題・加筆修正。【「TRC MARC」の商品解説】
2024年本屋大賞ノミネート
平成3年に発生した誘拐事件から30年。
当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。
異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。
質感なき時代に「実」を見つめる、著者渾身、圧巻の最新作。
【ご注意】
「帯」の種類が複数あり、どのデザインがお手元に届くか分からない状態です。
大変恐縮ですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
【本の内容】
著者紹介
塩田 武士
- 略歴
- 〈塩田武士〉兵庫県生まれ。関西学院大学卒業。「盤上のアルファ」で小説現代長編新人賞、将棋ペンクラブ大賞、「罪の声」で山田風太郎賞、「歪んだ波紋」で吉川英治文学新人賞を受賞。
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紙の本
ミステリであり、愛の物語でもある
2023/10/31 07:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黒足袋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビ番組での紹介で興味をもち、ミステリと思って読み始めました。
真相究明だけでなく、事件に関わる人々にぐいぐい引き込まれていきます。
これは事件ミステリが背景にある多様な愛の物語なのかもしれません。何度か落涙しました。
また読み直しています。何度も読みたいと思います。
紙の本
物語は、登場人物の人生が何層にも折り重なり、深く豊か。読了後の満足感が高い。
2024/02/29 13:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
序章ではじまる誘拐事件。その解決のため動く刑事たち...そんな物語ではじまるもので、本作は刑事小説、あるいはミステリィー小説なのかな?と読み始め...。
しかし、一章は、その20年後にして、序章で活躍した刑事の葬儀にシーンで始まった。
物語は、作品ジャンルの枠を超え、時にアート世界の功罪。序章で語られた誘拐事件の謎を追う、刑事と記者のやりとりなどを織り交ぜて、終盤は、血縁のない家族の愛情の話にまで編まれていった...うーむ。
途中、物語についてゆけずに、一度読んだページに戻って確認したりして、私の読書力ではなかなかに歯ごたえがあった。しかし、読み切ってよかったぁ~とココロから思える読後感です。
電子書籍
タイトルそのもの心を打たれました
2024/02/25 11:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
30年前の未解決誘拐事件が動き出した所からはじまる。ひとりひとりが丁寧に描写してあり、『写実画」が導いてくれる展開が素晴らしかった。感動しました。
紙の本
存在を考える
2024/02/11 14:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
未解決なまま時効を迎えた愉快事件のウィン層を覆う新聞記者が到達した結末は、圧巻であり、読む者の心を震わせる。刑事たちが時効により武器を奪われたとき、報道陣が未解決の未の字を剥がしていく時だった。報道人は、事実に基づかない面白さや心地よさに決して与してはいけないと肝に銘じて、主人公は真実を追い求める。当事者であったと思われるせいねっは写実画家へと成長し、ありのままを受け入れていた。実を見るという共通の指標に導かれて、人それぞれの事情を抱えて、異なる道筋で、結末は。質感なき時代に実を見つめる姿勢が大切だと気づかされる。
電子書籍
誘拐2つ
2024/03/13 12:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
誘拐事件が2つ発生し、一つは4歳児が帰ってこない。しかし、3年後、無事、成長し、帰宅します。ミステリーなのですが、泣かせるところもあったり、それぞれの事情とか、不自然な感じはしなかったです。
紙の本
誘拐コールドケース
2023/09/06 05:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
30年前の未解決誘拐事件。解放までの被害男児の「空白の三年」の謎。当時の担当刑事の死をきっかけに、無念と使命感を抱えた新聞記者が再取材を重ね、真相に迫る社会派ミステリ。
現在進行形の難しい局面に喘ぐ警察組織、ルールを逸脱する報道、ゴシップ好きの外野、ひたすら孫の無事を祈る夫婦。適宜、最善と思う決断を模索する緊迫感が伝わってくる作品。
これほどまでに年齢による体感時間の重みを巧く表したものはない。結局、正しさとは「自分以外の誰かの幸せを願う」事なのかもしれない。とても重く、でもその重さが心地好い。