紙の本
原作を包み込んだ映画の小説化
2023/11/26 06:53
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
原作者が、原作のストーリーを大きく変更して映画化されたものをノベライズしてできた物語。もちろん原作は既に読んでいるが、映画は見ていなかった。そして映画を観たくなる面白さだ。映画への愛情が溢れ、創作することの難しさが伝わる。登場人物の心の揺らぎの伝え方がうまいなあ。
紙の本
映像と活字
2023/12/27 14:42
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハ氏の「キネマの神様」が山田洋次監督によって映画化され、その映画を基に今度は、原田氏が小説化。ややこしく、また珍しいパターン。前作の、ぞの後ともいえ、飲んだくれ、博打好きのゴウや周囲の人々が変わっていく様が描かれる。ただ、物語が調子よく運びすぎるきらいがあり、これは映画を意識しすぎた所為か。映像と活字が全く別物であることを再認識させられた。
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【原作者・原田マハが、山田洋次の映画を自らノベライズ! 奇跡のコラボ】山田監督が原作を大幅改稿し創り出した映画「キネマの神様」。その作品に感銘を受けた原田マハが、映画を元に再び紡いだ新しい物語。
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キネマの神様とはまた別物のお話だけど、やっぱり原作を思い出して読み始めで感動した、私。
私の中で原作は超えないけど、これはこれであり。
ただ、やっぱり映画監督ならではというか、
なんだか、んーーーと思うところもしばしば。
ただ、やっぱり泣く!!
そして映画は観てないけど、私の中では菅田将暉ではないから観ないです。すみません泣
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小説が映画化された、その映画の小説化という風変わりな作品。
もとの小説に比べ、ちょっと古臭く、わりと単調な感じになった。
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『まさかの続編⁉』と思って手に取ったんだけど、ただの映画ノベライズでした。原作は物凄く良かった記憶があるんだけど、今読み返すと、ひょっとしてイマイチに思えるんかな?とか考えてしまった。オリジナルの純粋な続編が読みたかった。ただ、映画と原作は別モノみたいだから、映画が単に自分の趣味じゃなかった、ってだけかもしらんけど。ちょうどこのタイミングで、映画のTV放送があるみたいだから、それ観てまた考えよう。
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マハさんの作品、32作品目の読了となりました。
本書は先日読み終えた「キネマの神様」を山田洋次監督が映像化した映画のノベライズ版です。
そうです、原作者であるマハさんがノベライズを手がけた作品なんです。
映画化にあたり、原作から大幅に脚色されたシナリオ。
原作を手にした読者には不思議な感覚で読み進めることになると思いますが、例えるなら「キネマの神様ver.2」といった感じ。
決して続編ではありません。
大酒飲みで博打打ちのゴウちゃんや淑子さん、歩、勇太にテラシン...
そうです、原作と同じ登場人物にテアトル銀幕ももちろん出てきます。
原作では描かれなかったゴウちゃん、淑子さん、テラシンの過去も含め、本書は新たなストーリーを見せてくれます。
山田洋次監督があとがきに記したように、全くと言っていい程に別物となった「キネマの神様(映画版)」、映像では描写しきれない心理描写をノベライズにて原作者であるマハさんが文章化。
映画版は観ていませんが、きっと素敵な作品に仕上がっているんだろうなぁ。
本の概要
「一晩で読んでしまった。魔術にかかったみたいだ。脱帽するしかない。」
――山田洋次監督
「人生で分からないことがあったら、映画を観ろ。答えはぜんぶ、映画の中にある。」
これは本書の中の、ゴウという主人公のセリフです。
壊れかけた小さな家族をつなぎとめたものは、映画だった――
映画人の熱い想いと挑戦を描いたヒューマンドラマ「キネマの神様」は、山田洋次監督の手で原作小説に大幅に手を加えられ、コロナ禍下で製作された渾身の名作。
人間や人生への愛が溢れたその映画に誰よりも心を動かされた原作者の原田マハが、映画をみずからノベライズ。
映画を愛する全ての人に捧げる物語。
【目次】
まえがき「歓び」原田マハ
二〇一九年(令和元年)十月 東京 武蔵野
一九六九年(昭和四十四年)五月 鎌倉 大船
二〇一九年(令和元年)十一月 東京 武蔵野
あとがき「驚き」山田洋次
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まえがき [歓び]原田マハ
二○一九年(令和元年)十月 東京 武蔵野
一九六九年(昭和四十四年)五月 鎌倉 大船
二○一九年(令和元年)十一月 東京 武蔵野
あとがき [驚き] ヤマダ洋次
「お帰りキネマの神様」の生まれ
そして 原作者の愛が溢れている。
読めて本当に嬉しかった。
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私は器の小さい人間なので「原作を大幅に変更〜?それは困る〜」とかきっと言いそう。
その変更をドーンと受け止め、それでさらに作品を書いてしまうマハさんってすごい。流石。
前作「キネマの神様」を思い出してしまうと、この世界に入りきれない。違う話と思わなければ。最初は寅さんがチラチラ浮かび、難しかったー。
最後がね、え?これってそういうこと?!ちょっとどういうこと?!って感じでした。
ええ、この説明、分かる人だけ分かって下さい。
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キネマの神様とは全く異なるストーリー。山田洋次監督という映画人だからこそ見える絵をベースに、小説家の原田マハだからこそできる文字を重ねた共同作品。やはり映画はいいな、と感じた。
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私の中では、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』('88)と小説『キネマの神様』('08)は、セットになっています。
トルナトーレの上記名作映画は、モリコーネの哀愁漂うメロディとともに、不動のマイベストです。その後、原田マハさんの上記小説を読んだ際、映画がオーバーラップし、心揺さぶられたのでした。
個人的には、原作からの映画化では「映画は観ない派」で、映画『キネマの神様』も観ていません。
加えて、①原田マハ原作小説→②山田洋次監督で同名映画化→③原田マハさんが同名映画のノベライズ化‥、冷静に考えると変ですよね?
どうもこの変な流れ、原作と映画が全く別物のような違いがあり、マハさんが映画に惚れ込んだためのとのこと。ほうほう‥(まえがき・あとがき参照)
じゃあ読んでみるか! という次第です、ハイ。
上記のセット2作品には強い思い入れがあり、イメージを壊されるのが怖いしイヤでしたが‥、大丈夫でした! 全く別の物語でも、どちらも家族の再生と映画の素晴らしさを描いています。
原作→映画化→ノベライズ化と、原田マハさんと山田洋次監督の才能・想像力が融合して、進化を繰り返した感があります。映画の神様って、いるんですね。これは両方読むしかありません。
単行本では『キネマの神様 ディレクターズ・カット』の表題が、文庫化で『お帰り キネマの神様』へ。原田マハさんの想いが伝わります。
あぁそういえば、中島みゆきさんのセルフカバーアルバム名も『おかえりなさい』だったなぁ‥。え、関係ないか?
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ノベライズって何?と分からずに、とりあえずマハさんの作品ならもちろん読みます。
映画版を小説にしたんですね。デレスターズカット版も読んで良かったし、これも良かったけど、やっぱり原作が1番いいな。ゴウ、テラシンにもまた会えて良かった。
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これが『キネマの神様ディレクターズ・カット』の文庫なんですね〜!
単行本を読もう読もうと思っていたのですがね
間の映画を観ずに、二つの小説『キネマの神様』と『お帰り キネマの神様』を読みました
話は全く別物でした
初めはそう思っていました
しかしどちらも登場人物はほぼ同じで、内容も前作同様「映画愛」と「家族愛」を謳っています
そしてゴウがもたらす奇跡によって、家族の絆が再び結ばれていく様は、どちらの小説も感動的でした
もちろん読んだあとも心温まるものでした
小説が映画化されて、映画が小説化されて、全く別の話が生まれるなんてと驚きですが、両作のテーマがぶれていない所が素晴らしいなと思いました
そして、自分が手掛けた可愛い我が子に〝お帰り”と言いたくなるマハさんの気持ちが少しだけわかる様な気がします
最後に一言
ゴウの人たらし振りは相変わらずなのですが、奥さんがこれまた可愛いこと可愛いこと(≧∀≦)
若き日の二人の結ばれ方は、まさしく映画のワンシーンでも観ているような気分デシタ♡
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お帰り、キネマの神様というのだから、第二弾かと思ったら、原作者が映画化した原作を書きませんか?と言われて書いたものであるとわかって、ややこしいwwwと思った。まあ、映画化されたものには原作とだいぶ違うものもあるので、こういう事もあるんだなあと思い一気に読んでしまった。中々良い本であった。
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ブクログの諸先輩方が既にレビューに書かれている通り、オリジナルとは全く異なる小説になっていました。映画は観ていないのですが山田洋次監督の人間、そして家族を温かく見守る雰囲気が、原田さんの筆致によって上手く醸し出されている様に感じました。
映画でこの「キネマの神様」を観るときっとじんわりと涙腺が緩んでくる作品になるのだろうと思います。映画は見ていないのだけれど、この原作とは全く異なる新解釈「キネマの神様」も良かった。
ちょうど今、日経新聞の「私の履歴書」で倍賞千恵子さんがその生き様を連載されています。倍賞さんの履歴書を読んだ後でこの作品を読むと戦後の映画文化、特に大船を起点とした映画製作の背景が目にみえるようです。その当時の映画文化が身に沁みますね。
大船へは行ったことも見たこともないのだけれど、映画を作る側の人たちの熱意と観る側の感動。新解釈「キネマの神様」を読むとそれが伝わったきました。残念ながら今では「シネコン」でしか映画を観ることはありませんが。
あくまでも個人的には原作の「キネマの神様」の方が小説として心に染み入るのは事実だと思うのだけれど、確かにこの原作を映像化するのは難しいでしょう。
その意味では、映像化された後の新解釈も面白い試みだったと思います。原作→脚本→映像→そして新解釈。原田さんの様々な試みに感動してしまいます。