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- カテゴリ:一般
- 発売日:2024/01/10
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:20cm/406p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-12-005728-1
読割 50
紙の本
風に立つ
著者 柚月裕子 (著)
家庭裁判所に送られてきた少年を預かる補導委託の引受を突然申し出た、南部鉄器職人の父・孝雄。父の行動に戸惑う悟。少年と工房で共に働くうち、悟の心にも少しずつ変化が訪れて…。...
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商品説明
家庭裁判所に送られてきた少年を預かる補導委託の引受を突然申し出た、南部鉄器職人の父・孝雄。父の行動に戸惑う悟。少年と工房で共に働くうち、悟の心にも少しずつ変化が訪れて…。『読売新聞』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度ーー補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。南部鉄器の職人としては一目置いているが、仕事一筋で決して良い親とは言えなかった父の思いもよらない行動に戸惑う悟。納得いかぬまま迎え入れることになった少年と工房で共に働き、同じ屋根の下で暮らすうちに、悟の心にも少しずつ変化が訪れて……。家族だからこそ、届かない想いと語られない過去がある。岩手・盛岡を舞台に、揺れ動く心の機微を掬いとる、著者会心の新たな代表作!【商品解説】
著者紹介
柚月裕子
- 略歴
- 〈柚月裕子〉岩手県生まれ。「臨床真理」で「このミステリーがすごい!」大賞、「検事の本懐」で大藪春彦賞、「孤狼の血」で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。
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紙の本
補導委託
2024/01/10 00:08
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
非行少年を預かる「補導委託」を独断で始めた南部鉄器工房の親方。仕事一筋で家庭は後回しにしてきた父の突然の行動に、戸惑いと怒りを覚える息子。嫉妬に似た気持ちを抱えながらも少年を受け入れる事で、少しずつ様々な愛情の種類を知っていくヒューマンドラマ。
大切すぎて、近すぎて、気付けない想い。互いに歩み寄ってるつもりでも、タイミングが合わないまま蟠ってしまった関係が、新しい風が吹く事で徐々に足並みが揃っていく。決まった形のない「愛情」を、誰もが手探りで求めて手繰り寄せる。揺れ動く心模様を繊細に抄った作品。
大人も子供も関係なく、素直な気持ちをさらけ出すシーンがとても印象的だった。400ページと少し長めで、登場人物もイベントも少なく、淡々とした印象があったが、中弛み感もなく綺麗に纏まっていた。
ちょっとした仕草や言葉のひとつが、存在感を放っていた。
紙の本
人生の選択肢は、子が選ぶ
2024/02/19 21:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者らしいミステリー小説だと思う。補導委託という司法制度を軸に、親が子にかける思い、子が自らの人生を歩もうとする姿勢、それらが交錯するとき、それを描いている。登場人物たちの心の微妙なすれ違いの理由が、物語の進展とともに、明らかになる。自分で自分の人生を選ぶことができない環境に置かれれば辛い。それを親が子に味わわせたくないと思い、この行き先を決めてしまうことが親には多い。選択肢があることが豊かなことであるのには違いないが、親が子の人生を選んではいけない。子供の応援団ではなく、いつまでも味方であり続けたい。
紙の本
はじめて知った
2024/02/04 10:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
補導委託っていう制度を初めて知った。
受ける側は相当な覚悟が必要だよね。
親としては、子にはできれば苦労させたくないし、
心配事なく生きていってほしいからなあ。