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渥美清さんの事が書かれた本はかなり読みあさりましたが、個人的にこの本が一番のお気に入りです。描写にリアリティーを感じ、読み終わる頃には渥美清さんという存在が少し近くに感じるような、そんな気分になれました。
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渥美清という一人の役者の死が、松竹という元大手映画会社の存亡を左右したという事実がスゴイ……。
「寅さん」ではなく、渥美清という芸人・役者について語りつつ、同時期に活躍した同業者たちに対するポートレイト&分析・批評がスルドイ。
渥美清のような珍しい役者と「男はつらいよ」のような映画は、もう二度と現れないということに気づかされてしまう。
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車寅次郎(映画の主人公)、渥美清(芸名)、田所康雄(本名)という三人が本来的に持っている各々の世界が、いつの間にか、一人の人間の中に一体化してしまうことの大変さをうかがい知ることができます。改めて知る、渥美清の人となり、がとても魅力的でありますです。
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「男はつらいよ」公開当時、つまり最後の48作目公開の1995年迄、劇場では観たことは1度も無くその後BS放送で観て以来のファン。寅さん演じる渥美清の、あの顔あの表情、独特な用語センスと声色、可笑しさに惹かれた。
2019年の「お帰り寅さん」を劇場で観て残念だったけど、公開前宣伝かTVの特番の中での共演者の渥美さん評は、結構神格化され表面的なものだったんだろうと認識出来たのもこの本のおかげで読んで良かった。
まだ若く駆け出しの頃からたまたま家が近所だった事とウマがあったのか人嫌いの渥美さんと著者とは深く付き合う中、著者は常に冷静な批評眼を持って接している為、渥美清本名田所康男の本当の姿、人間性を描く事が出来ていると思う。
駆け出しの頃とか、藤山寛美、ハナ肇、フランキー堺、植木等など同時代のライバルのエピソード、男はつらいよシリーズ化時の松竹の裏事情とかも面白かった。