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みんなのレビュー11件

みんなの評価4.2

評価内訳

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11 件中 1 件~ 11 件を表示

紙の本

この小説をぜひヨーロッパの人に読んでもらいたい。日本人作家観が変わる

2002/10/23 20:42

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて辻邦生の小説と塩野七生の評伝を読んだ時、日本人が西欧を舞台に歴史小説を書くことができるんだ、と驚いたけれど、佐藤賢一の小説に出会ったときは、それこそ「日本人はとうとうヨーロッパを自分のものにした」と感心し、喜んでしまった。この本も西洋歴史小説いったほうがぴったりだし、ゾンネバルト事件を解決する推理小説でもある。ちょっと違うけれど、西洋版『ぼんくら』とでもいったらいいのだろうか。
 
主人公ドニ・クルパンは人文主義者。パリ夜警隊長で、剣客でもあるが、ま、これが何とも言えぬお坊ちゃん。女性の体にいつもクラクラしているという設定のワトソン役。本当の主人公は、マギステルことミッシェル。貴族で美丈夫、頭がよくて優しい。おまけに姉のアンリエットも凄い美女、もしかすると弟を超える才能と魅力の持ち主。ここらは今のコミック風かもしれない。
 
ともかくミッシェルは、もてる。今は修道院にいるカトリーヌ、印刷屋の未亡人マルトをはじめ、評判の美女たちとどんどん関係する。その彼に憧れ、こぼれんばかりのマルトの胸の膨らみに気もそぞろなクルパンというのが、いかにも定石通りの配役だけれど、それが陳腐にならないのが佐藤の偉いところ。といって筆は柔らかく、読んでいて当時のパリに親しみを覚えてしまう。

当時の宗教界に輩出したカルヴァン、ロヨラ、ザビエル、それに絡む国王フランソワ。こういった歴史上の人物が、何の違和感も抱かせずに小説の中を生きていく。ノートルダム寺院での探索の楽しいことといったら。全部で40章、各章に「私ことドニ・クルパンがガーランド通りの印刷屋を訪ねること、ならびに生涯忘れられない恥をかくこと」という、あのドンキホーテばりの紹介がついている。主題は宗教だけど少しも堅苦しくない。日本人がこういった小説をどうして描けるのかと、本当に感心する。

『双頭の鷲』『カエサルを撃て』『王妃の離婚』など今まで作品が出るたびに佐藤賢一の奇跡を見てきたけれど、今回も脱帽。1968年生まれの佐藤は西洋中世史を専攻。衒学趣味に陥ることなく、該博な知識を誇ることなく、自然に小説の背景に溶け込ませることの上手さ、そして人間への洞察。辻邦生、塩野七生ですら果たせなかった自然体での西洋小説。多分、21世紀の日本で最も重要な作家の一人になるだろう作者に脱帽。

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紙の本

2000/6/25朝刊

2000/10/21 00:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人は神によって救われるのか——。『王妃の離婚』で直木賞に輝いた著者が、十六世紀のパリを舞台に宗教と人間という壮大なテーマに挑んだ。大船主の二男で夜警隊長のドニ・クルパンと、パリ大学神学部きっての秀才、ミシェルが様々な事件を解決。最初はばらばらに見える事件の陰から、やがて学生街、カルチェ・ラタンとパリを揺るがす陰謀が現れる。
 ミステリータッチの中に神学論争を織り込み、神や絶対を求める人間の悲喜劇を描き出す手並みは鮮やかだ。後に貴族に列せられたドニ・クルパンの回想録という形式が物語にリズムを与え、一気に読ませる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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2005/09/22 10:46

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2009/09/15 09:54

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2010/04/15 15:01

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2010/09/17 12:32

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2011/12/30 00:25

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2013/01/26 11:38

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2013/02/16 18:24

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2020/08/02 17:15

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2021/09/22 17:39

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