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紙の本
そうか「故郷」って、ただの場所じゃないんだ
2004/02/02 22:46
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投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「そうか「故郷」って、ただの場所じゃないんだ。」
もちろん、それはただの場所であり、いわゆる生まれたふるさとである。現実的には今も昔もそうである、それで正しい。
でも、この本に書かれた文章を読んでいくと、それだけではない、目に見えない様々なはたらきをしていることが分かってくる。われわれの多くは、「故郷」という言葉であるイメージを喚起され、あるいは遠隔地で郷愁に駆られもするだろう。また、さまざまな故郷を歌った歌や演歌に、つよく故郷にまつわる情念を思い出すこともあるだろう。
そしてさらに重要なのは、そうした機制(上に述べてきた働きを自然に起こさせる目に見えない仕組み)は、近代日本社会という、非常に大きな政治的な権力とも不可分のものではなかったということだ。また、そんなきな臭い話でなくとも、われわれが「故郷」をイメージして多くのことを喚起されるのは、われわれが日常的な社会生活において獲得してきたリアリティの感じ方とも結びついているのだ。
もちろん、こうしたことは、「故郷」だけに言えることではないが、グローバリゼーションが叫ばれる中、ナショナリズムの勢いも増す今日において、改めて考えておいてよい問題の1つには違いない。
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