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紙の本
マキャベリに先立つこと1,800年のマキャベリスト
2001/11/09 13:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Snake Hole - この投稿者のレビュー一覧を見る
買った時は宮城谷昌光「晏子」とか,先月読んだ酒見賢一「周公旦」みたいな,歴史上実在の人物を主人公に作者の解釈想像邪推に脚色を加えた伝記風小説かと思っていたのだ。……でも考えてみたら安能先生は奇書「封神演義」こそ翻訳してらっしゃるが,その他の著書はみんな評論,論文なのであった。
そしてこの韓非子こそ,先生驚嘆してやまない「マキャベリに先立つこと1,800年のマキャベリスト」,「紀元前の『現代政治学者』」,韓非子の残した55章10万余言の書物を,原文に当たり直して解説して行くというまさに安能先生しかなし得ない偉業だったんである。うう,実は読了して少しくコーフンしているので,若干浮ついた調子になってしまうがすげぇ本なのである。およそ政治を学ぼうと思うもの,行政の職に就こうとするもの,市民運動に参加しようと思うもの,代議士になって裏金を掴もうと思うものはすべからくこの書を読むべきだ。
と,オレの興奮だけではその気にならないヒトのためにひとつクイズを出そう,誰でも知ってる「矛盾」という話があるでしょ? 実はあれの出典はこの「韓非子」なんであるが,あの話はある特定の一派の,ある特徴的な主張を論破しバカにするために書かれているのである。さて,韓非子がバカにしたのは諸子百家のウチのどの一派のどんな主張でしょうか? 答えは当然この本の中にある。そしてその答えに得心した時,あなたもワタシと同じように,みんながこれを読むべきだ,と思うはずである。
カヴァー折り返しの著者紹介によれば安能務先生,今年4月に御逝去されている。冥福をお祈りしたい。
紙の本
韓非子の独自解釈、読んで韓非子への理解が進む
2003/06/01 17:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間が二人以上集まれば組織ができ、組織の運営のために権力が行使される。権力の行使に関する研究は、マキュアッベリの君主論とこの韓非子が古来よりの双璧であるが、毒が含まれているということで、表面的には忌避されてきた面もある。人間社会で生きていく為には、ここに書かれている人間社会の一面も理解しておく必要があろう。これまでも韓非子を読んで理解することは難しいとされてきている。作者の漢文すなわち中国古典への造詣はかなり深いらしく、これまでの作品も面白く読めた。今回も理解できない部分はあったが、韓非子への理解は進歩したと思う。
紙の本
帝王学ではあるのだが…
2001/05/11 14:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藍桐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
つまりは帝王学の本である。著者はあの「封神演義」で知られている人物なだけに韓非子の一生でも描いてくれたのかとそう思って手にとったこの一冊。内容はつまり韓非子の帝王学をその発言と記録を元に詳しく解説してくれている。
物語ではないから、その点は多少読みにくい。原文と訳文、解説の三つが同居していて見づらい、というのも私がたまたま今まで見やすいものを手にとっていただけで、これが実は普通なのかもしれない。
思想全体はまあ、法治主義者といってしまえば一言。ただし、韓非子の人間らしさが見え隠れするのが面白い。思想家だが、少しずつ年をとるにつれて思想が変わっていくあたりが。
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