紙の本
ポワロ、貴方は素敵です
2002/03/24 19:24
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投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやー、参りました。さすがポワロ、さすがクリスティ。乗客たちの証言からまさかこんな解答が導き出されるなんてと、読後に拍手をしたくなったほど。
登場人物の描き分けも秀逸なのですが、中でもドラゴミロフ公爵夫人の魅力的な佇まいには圧倒されました。変な例えかもしれませんが、水戸黄門や大岡裁きを思い出してしまいました。
紙の本
トリックの凄み
2001/03/24 16:48
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投稿者:がくし - この投稿者のレビュー一覧を見る
独りクリスティにとってのみならず、推理小説界にとっても大・大傑作とされる作品です。そして古典でもあるため、単なる模倣から、ヴァリエーションまで多くの後続作品があり、読まずともどういうトリックが使われているかを、薄々感づいている方が多いようです。
一般に推理小説を、犯人を知って読む人は少数派です。推理小説にとって、犯人が誰かということが大きな興味の対象であることは否定できず、ましてクリスティは生涯に多くの作品を書いたために、人物描写が類型的という批判があるわけですから。トリックも知ってる、小説も読めない、としていっそう手をのばしにくくもなります。
それでも本書を、実際に読んで驚くのは、単にトリックが××だということでなく、それが作品全体を、すみずみまで支配している凄みのさまです。登場人物の心理や行動、殺人事件、犯行動機…オリエント急行という「器」を支配しつくして、単なる××という仕掛けにおさまらない、ひとつの感情めいたものを醸しているのです。類型的人物による類型的やりとりの前半は、例えばトリックを知らない読者にしても退屈を誘うように思うのですが、トリックをひとたび浸透させてみると、魅力のない人々が相変わらず魅力のないままにかかわらずも、とたん器にロマンを感じるものとなります。
トリックがあまりに独創的で、奇想であるがゆえ、実作者たちは想像力を刺激され、後に続くのでしょう。そして読者もまた、イマジネーションを膨らませるのです。それは、発案したこの作品に限って認められることです。
オリエント急行という作品舞台もノスタルジックで、ロマンに貢献しています。さまざまな出版社が訳出していますが、蕗沢忠枝の新潮文庫版が、ラストのポワロの台詞にセンスがあるように思います。
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ミステリの古典的名作。こちらも祖父に借りました。古典故今では珍しくないかもですが、犯人が相当衝撃的でした。
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私は映画のほうを先に観てしまったので、面白さが半減・・。でも、映画よりも原作の方がずっと面白くて感動しました。ポアロものの中では、特に好きな作品。
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クリスティーを初めとして古典海外はかなり抜けているんですが、オリエント急行はーネタがさーあれなんでしょーというのは知っていただけにあまり読む気がなかったものの一つ。
しかし「そういえば、その真相にいたるまでのプロセスはどうだったんだろう?」というのが気になって、読んでみたらこれがまぁ一気読みですよ。面白いー!証言の矛盾を突いて突いてあそこまでもっていくとは。やはり古典には古典と呼ばれる所以あり。女王に最敬礼。ネタを知ってても十分楽しめますよ。
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初読:不明。確か中学生の頃電車通学の時に読んでた記憶がある。さすが代表作。一気読みできるおもしろさ。
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たまにどーしようもなく、ちょい古めのミステリーが読みたくなります。人物描写とか、いい味わいだと思うんです。携帯電話が当たり前のように登場するのではない、トリックなんて単語が乱発されることもない。そんな文章がどうしてもほしくなるとき、ぴったりの一冊。
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面白かったー!探偵ものって、なんだか小説を読んでいるというより、よく出来たお芝居を観ているようですごく楽しいです。人物の個性の中に国の性格がよく描かれていて、ポアロと一緒にニヤニヤしてました。
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アガサ・クリスティの名探偵ポワロ物では「アクロイド」と双璧をなす傑作。また、ミステリ史にも燦然と輝くクリスティの代表作である。
高校生の頃に「アクロイド」に引き続き読み、クリスティにハマって試験勉強が疎かになった思い出がある。(笑)
今ではお約束かもしれないが、その重厚で華麗なプロットが秀逸で誰もクリスティに太刀打ちできないと思う。
本作はいくつかの出版社で出ていて、たまに好きな2場面を立ち読みすることがあるが(最初の方の士官との会話と、最終場面ポワロのセリフ)、やはり、この新潮文庫版の日本語訳が一番好きである。映画の一場面の表紙もなかなか良い。
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「では、わたしは、自分の回答を皆様方の前に残して、この事件から退場させていただくことを名誉といたします――」
と、ポワロが言った。(P.336)
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高校の頃に一度読み終えたのですが
課題ということもあって、あんまりゆっくり読んで無かったんですよね。
ただ、最近はミステリーに興味があるのと、あの「アガサクリスティ」の作品ということで、もう一度しっかり読み直す必要があるな、と思って読もうとしてます。
ただ、いかんせん古い本なので、(60年のもの)確か旧字体の漢字や、解らない単語が多く、過去に読むのに難儀した覚えがあります。先ほどめくってみたら、普通だったので僕の国語力に問題があったのかもですが。
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王道そうでいて異端という。確かにルール違反ギリギリの反則技だった。
純粋に読者を巻き込んで推理を展開していくという、王道をふまえつつ、最後には天を仰ぎたくなるような解決をもってくるという。
さすがミステリーの女王である。
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トルコから急ぎロンドンに戻ることとなったポワロ
雪で止まったオリエント急行内で起きた殺人事件。
事情聴取を試みるほど謎は深まるばかり…
ポワロ自身が評した「寄木細工のような」という表現、
事件の仕組まれ方を見事言い表していました。
ポワロが起きたことを時系列にまとめたり、疑問を列挙したりする部分にも注目。
あと紙がぱりっとしてたのが、なぜか印象に残っています。なぜだろ。
メモ:
ポワロが見抜き不思議な言動で切り拓いて行く
警察と違って「なにもかも理知に依る仕事です」(208)
嘘(295) イギリス人(304)
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探偵物、というかミステリーがちょっと苦手で長い間積んでいましたが、
映画のDVDを倍速で見るつもりでさらっと読みました。
そんな都合のいい話が~と中盤まで思いつつも、
解答のシーンにアッと驚かされました。
ある意味王道かも。
面白かったのですが、
ポワロさんは最後あれでいいんだ……と思ってしまいました。
相手が相手だからわからなくはないけど。
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アガサ・クリスティで一番好き
いや「ABC殺人事件」の方が好きかなー
矛盾を突いて突きまくるポワロさん;
いやしかし犯人が斬新だったなぁ
古典的名作です。
今読んでも面白いです。