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一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
開高健、アマゾン河、醍醐君、ピラルク、ドラド、ピラーニャ、カンジェロ、サンタレン、高橋君、モンテ・カルメロ号、森君、菊谷君、トクナレ、ピラルク、ライムンド、ファリーニャ、クイヤバ、ピンガ、ブラジリア
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開高健がブラジルで釣りをする本。表紙でもお分かりかとおもいますが、ピラーニャの恐ろしさを改めて知りました。それと、釣りは楽しそうだと素直に思いました。
作者については、今あまり見ないとてもおしゃれな言葉遣いをする方だと思う。雲塊とか。
当時のブラジルの様子も分かりますが、今またどうなっているのか、確認するためには自分で行ってみるしかないでしょうか?
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オヤジ臭が漂ってきそうな内容だけど、面白かった。
今となってはすっかり有名になったアマゾンの魚たちが、未知の生物として描かれていて、当時の興奮を感じる。今から20年前当時の時代に読んだら、驚愕だっただろう。むしろこの本で有名になったのかな。
つまらない時代になってしまったのかもしれない。
けれど、やはり聞くのと見るのでは大違いなんだろう、という期待を感じる。
「ピラニアは本当は臆病な魚で、人間なんか襲わない」というのがアクアリストの通説で、皆アマゾンに行ったことも無いのにドヤ顔で語る(私の事です)。でも、ここに描かれているピラニアは、恐ろしく、どこかひょうきん。カンディルとは違い愛されているのが伝わってくる。
都会にいると具合が悪いのが、大自然の中にいると吹っ飛ぶのは、とても共感できる。
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アマゾンを舞台に、自然の神秘と脅威を始め、そこで生きる人々の営みや自然を前に感じた想いなどをカラー写真と文章で綴る、釣り中心のブラジル紀行。
写真からも感じる蒸した空気、そこかしこに漂う生臭さ、照りつける日差し、四方から聞こえる動植物の音。まるでその場にいるような臨場感です。無茶できる時期にこの本を手に取っていたら、きっとブラジルの熱帯雨林に飛び立っていたと思います。自然への畏怖と、身体的に危険な面は重々承知の上でそれを越える好奇心に掻き立てられます。
衝撃的だったのは見開き2ページ使ったアラクーという魚の散々たる姿。針にかけて5分ほど川に付けていざ水からあげてみると、残っているのは頭と背骨と尾びれのみ。ピラーニャ(ピラニア)によって肉はきれいにはぎ取られています。当のアラクーは自分の身に何が起こったのがまだ理解できていない様子でぴくぴくと動く始末。恐ろしい光景ですがピラーニャの神業に感動すら覚えました。
30年以上前に書かれた本なので、当時と比べて海の生物について判明していることも多いだろうし、現地の文明も随分と進んでいるはずです。とは言え、自分の目の前に広がる世界は極々一部、世の中は未知に溢れている、という気付きとワクワクが同時に溢れてくる内容でした。
視野が狭くなっているなぁと感じた時にこの本を手に取って、時間に囚われない大らかな心を取り戻したい。
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30年以上前の本で、当時のアマゾン河体験記といったところ。ピラニヤやカンジェロ(肉食ドジョウ)の生々しい恐怖体験に行ってみたいような、でも行きたくないような気持ちを思い起こされる。
ことさら、ピラニヤについての記述はリアルで、思わずピラニヤの捕食シーンを動画で見てしまったが、牛や大蛇が数分で白骨化するのは鳥肌がたつ衝撃。
ただ、旅行記を読んでいるというだけで、本書から何かを得ようとしていた自分には肩透かしだった。
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豪華絢爛な文章の旅行記です。あまりにも豪華な文章は合わないという個人的趣向がはっきりわかった本です。写真が沢山でそれを眺めている方が好きでした。
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初開高健。面白い。軽妙なテーマと雰囲気、しかし密度の濃い硬骨な文体が妙にマッチしている。
作品のせいではないが文章と写真の構成が悪く読みづらい。また高橋曻氏の写真は迫力があり素晴らしいのだが気色の悪いエグい写真も多く、ライトな内容の本の割には喫茶店や電車など人混みのなかでは読みづらい。
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連載のために用意された旅行がベースとなっているため熱量はあまり感じないが、それでも十分に面白い。著者が限られた期間での旅行だと認めた上で書いているので、嫌味がないところもいい。活き活きと釣りを楽しむ一方、ブラジルの首都の成り立ちを冷静な目線で論じるところもあって全く侮れない。
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アマゾンでの釣果紀行。釣れないことを書いた文章がまたいいです。
各章には小説の作品名が付けられています。ページをくれば、愉快な体験がそこかしこに散りばめられています。篠山紀信門下の高橋曻さんの迫力ある写真は飽きされません。
開高健の密度の濃い文章とよくマッチしています
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世代の違いなのか、上手く言えませんが、沢木耕太郎の方が文体含めてスッと入ってくるのは否定できないけれども、まぁ何と言うか生命を感じるという意味ではこっちの方に分があるかな。
釣りが本題だったのかもしれないけれども、それはたまたまの手段で、まさに全てに「喰らいつく」感じ。写真がその猥雑さというか、生命力をさらに際立たせて、とにかく凄いの一言。
有名な本なんでしょうが、一読の価値ありです。ってほんと、当方レベルが言う話ではないんでしょうが。
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PLAY BOYで連載されていたためか写真の多い釣り紀行。開高健が書いているので、当然ながら活き活きとした臨場感で、自分もそこにいてその風景を見てきたかのような錯覚に陥る。”深夜特急”や"日本の川を旅する"を読んだときのように、あー旅に出たいと思わなかったのは多分に年をとってしまったせいかと自嘲的に思う。今の僕と同年代の頃にこんな旅をこんなに楽しそうにする作者を尊敬と憧憬の眼差しで、あるいは嫉妬に駆られた目で見てしまう。続編読むかなぁ、読んじゃうかなぁ。
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写真が大量で、非常に興味深く読む進めることができる。開高さんの文章は不思議と引き込まれる。魚に対する熱意は並大抵なるものを感じたが、虫に関する記載も、例えばムクインなんかはこっちもかゆくなってきそうな感じの書き方で、非常に印象深かった。1970年代のアマゾン(今も変わらないかもしれないが)には絶対行きたくないと思った…
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一大ドラマ。
旅行して、そこで暮らし、そこの飯を食べる。それだけで十分。
本当に幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。
その時の記憶を文字とともに残す。
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昭和53年2月号から半年間PLAYBOY誌に連載された、開高健の70日間アマゾン釣行旅行記。文庫化される前は3,000円近い価格にも関わらず10万部を超える売れ行きを記録。この文庫版も30刷を超える版を重ねている。
類義語を反芻する開高健ならではの独特の文体は健在。日本語を自在に操ると言い換えても良い、他に類を見ない文章は病みつきになる。
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川魚が好きで本書を読んたが、アマゾンの魚達は全く趣きを異にしている。ピラニア、ドラド、カショーロ、なんと個性的で魅力のあることか。