紙の本
精神病治療の貧困さ
2002/04/18 00:17
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投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神病に罹る人はどれぐらいの割合で居るか御存知だろうか。精神病と一口に言ってもいろんな症状、病名がある。うつ病などは現代病とも言われ、実に四人に一人の割合で患者が存在するらしい。
現在でもそうだが、社会の精神病に対する偏見には根強いものがある。前述した通り、精神病と言っても多くの症状があるのに病院の治療方針は画一的であり、しかも実は治療を考えていないのではないかと思えるケースが多いことを本書は記している。
情緒障害で他人へ危害を加える恐れのある人間と、引きこもり気味で他人に危害を加える恐れの無い人間とを同室にするという全く配慮がなされず、結果としておとなしい患者が殺されてしまうという、悲惨な結果も後を絶たないらしい。逃走できないように病棟が造られていることが皮肉にも患者の命を奪うことになっている。
しかし、本書が出版されてすでに二十年以上経過している。現在の精神病治療は当時に比較してどれだけ改善されているのだろうか。多少なりとも改善されていることを希望して止まない。
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学校の精神保健概論の授業の関係で読んだのですが、精神病院てこんなんなのかよ!と、驚くのと、精神病患者を装って自ら入院して体当たりでこの本を書いた著者の方がすごいと思いました。
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筆者自身が患者として、精神病院に入って
体験した現実を書くルポルタージュ
30年以上前の作品だが
精神病院の閉鎖性は何も変わっていない
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(未完)
(書誌情報)
タイトル ルポ・精神病棟
責任表示 大熊一夫著
出版地 東京
出版者 朝日新聞社
出版年 1981.8
形態 241p ; 15cm
入手条件・定価 340円
全国書誌番号 81041489
個人著者標目 大熊, 一夫 (1937-)‖オオクマ,カズオ
普通件名 精神科病院‖セイシンカビョウイン
→: 上位語: 病院‖ビョウイン
→: 関連語: 精神障害者‖セイシンショウガイシャ
→: 関連語: 精神医学‖セイシンイガク
NDLC EG64
NDC(8) 916
本文の言語コード jpn: 日本語
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昔の精神科が悲惨だったことはわかった。
だが、これを読んで現在の精神科医療にまで否定的印象を持たれそうで嫌な気持ちになる。
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著者がアルコール依存症と偽って精神病院に入院し、そこで体験したことを書かれている。ノンフィクション。
昔に書かれたものなので、今は違うと思いたい。と感じる程凄惨。過去だから良いというわけでもないけれど。
少し嫌な事があったくらいで落ち込んで軽々しく「精神病院に行きたい」なんてことを言う友人に読んで欲しい。
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1970年代の精神病棟に潜入取材したルポ
これではまるで動物園だ
打ちさらしのコンクリートの上での睡眠、トイレの水を飲む老人、残飯のような食事
しかしそれでも慣れてくれば、その一杯の飯の重みが違ってくるようだ
この筆者は入院から何日目かにgive upしているが、普通の患者は入ったら最後、出られるかどうかは病院側の裁量次第。
このルポを新聞に載せてからの反響はなかなか凄かったようだ
中でも、精神病棟関係者からの投稿はおもしろい
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ルポの金字塔。
ふとしたきっかけで知って以来、ずっと読みたかった本。アル中患者のフリをした朝日新聞記者が、精神病棟に潜り込む。
過酷な生活を強いられる精神病者たち。人権なんてまるでなし。実際の目で見た、描写は生々しい。こんな世界が日本にあったのかと衝撃を受ける。
後半は、ルポへの病院側の批判と対峙していく。
ジャーナリズムは中立であるべき、という立場に立つのなら、大熊氏の文章は中立的ではないかもしれない。しかし、病院という権力に虐げられる弱者としての患者という構図は明快だ。ただ医者の言い分も患者の言い分も互いに正しく見える。同じ事柄なのに、こんなにも立場が違うと見え方も違うのかと驚いた。
今、精神医療の現場はどうなっているのか物凄い気になる。改善しているのか、それとも隠されているだけなのか。
医療のようなアンタッチャブルな権力。医療以外にもきっとあると思う。たとえば、宗教とか。戒名が100万円。善意の金というが、どうみてもビジネスライク。しかし批判はできない。この構図って、精神医療と似ていると思った。
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映画や小説ではよく目にする精神病棟。
良い描写されてるのを殆ど見たことないので実際どうだったのか気になり読みました。
事実は小説より恐ろしい…
あまりに衝撃的すぎて中々信じられない内容でした。
医療という名目の下にそんなおぞましい場所が存在したなんてブルブル…
今の現場は地獄のような場所ではないと思いたい。
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一昔前の話だが、精神科医が患者を「社会に野放しにしては危険」と口にすることに驚き。よく知らない人が偏見を持つのを正すべき立場なのに、一番近くにいて理解してやれてない。
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精神病院に絶対入院したくないと思った。この本が書かれてから30年以上たってるけど今の精神病院はどんな感じなんだろう。