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紙の本
生かされて生きていること
2007/06/01 16:59
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イム十一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
浄土真宗の祖である親鸞上人の言行録『歎異抄』を著者が解りやすく現代語訳し解説した本です。
様々な祖録・語録等を引用して解説してあり、大変読解しやすく、そしてその文章の底辺にある、著者の『歎異抄』に抱く激しい情熱に惹き付けられ、圧倒されました。
浄土真宗の教え「他力本願」とは、私達一人一人の存在が自分一人の力で存在しているのではなく、様々な人やものの助けによって生かされている、と知識ではなく心で理解し感謝していくこと、その表れが「南無阿弥陀仏」なのである、と著者は切々と教えてくれているように感じました。
『歎異抄』は浄土真宗の書物ですが、他宗教・他宗派の方でも一読されれば(ほんのわずかではありますが他宗教・他宗派を否定・批判する部分があるので、やや違和感を感じる方もおられるかもしれませんが)仏教へのさらなる見識が得られるのではないかと思います。
紙の本
長らく「危険な書」として封じられていた『歎異抄』を再び公開し、我が国の社会、歴史の大きな影響を与えた書の現代語訳版です!
2020/04/09 10:52
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、鎌倉時代後期に著された我が国の仏教書である『歎異抄』についての内容解釈について教示してくれる貴重な書です。もともと『歎異抄』という書は、親鸞に師事した唯円によって記されたとされ、その内容は、親鸞滅後に浄土真宗の教団内に湧き上がった親鸞の真信に違う異義・異端を嘆いたものとなっています。実は、歴史の中で『歎異抄』は危険は書として封印されていた時代があったのですが、明治になって暁烏敏によって、再び一般の人々に公開され、本願他力の大慈悲に誰しもがあずかりうるという確信を私たちに与えてくれたのでした。その時の著が『歎異抄講話』であり、この一冊が我が国の社会、あるいは歴史に果たした役割は非常に大きなものがありました。同書は、それを現代語訳で読み易く編集し直したものです。
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