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紙の本

伝承を通した古代インドにおける国家発生の過程

2001/11/29 22:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ケルレン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 古代インドでは、部族社会から国家制へ、どのように移行していったのだろうか。この問題について、人類学や社会学の分析理論を用い、さらに歴史研究者からは軽視されてきた叙事詩『マハーバーラタ』をはじめ数々の伝承などを検証しながら、独自の史論が述べられている。
 古代の伝承物語は、荒唐無稽で大袈裟な表現で飾りたてられた話が多いが、本書の著者ロミラ=ターパル教授の手にかかると、当時の社会構造を知る貴重な史料となる。けっして読みやすい本ではないが、『マハーバーラタ』を先に読んでおくと理解しやすく、そういうことだったのか、と発見することも多くて楽しく読める。例えば、『マハーバーラタ』の大戦争のきっかけとなるサイコロ賭博は、物語を読んだ時は、サイコロ賭博で領土を賭けるなど有り得ないと思ったが、部族社会の頃は土地の割当は賽投げで決めていたらしい。また、物語の中で悪魔のごときに扱われているアスラ(やがて阿修羅となって日本に伝わる)は、イランの文献にまで遡るイラン人の神であり、アスラが駆使する幻術の数々は、当時のイラン人が農作業に適した時期を熟知しており、ろくろを回して陶器を作っていたなど、より洗練された知識を持っていたが故になされた描写のようだ。理解しがたい技術や知識を幻術に例えても不思議はない。
 こうして叙事詩の世界に学術的な解説が重ねられると、神々が入り交じる混沌の中に、人間が生活する社会としての古代インドの姿が見えてくる。
 古代インドについて基本的なことが知りたければ、山崎元一著『古代インドの文明と社会』(中央公論社)がわかりやすい。

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