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紙の本
人と歌と竜の物語
2003/01/30 12:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少女メノリは音楽が好きな少女だ。けれども周囲の大人は、彼女が歌を歌ったり、作曲することを良く思わない。押しつぶされそうな日々の中、メノリはふとしたことからその才能を認めてくれる師に巡り会い、音楽学校に入学する。頭のカタイ教師や意地悪なお金持ちの同級生らのイジメに遭いながらも、理解ある師やステキな先輩、親切な友人たちに助けられ、少しづつ成功への階段を昇っていくのであった……
……という要約の仕方をすると、まるで一昔前の少女マンガのようだ。だが、実際そのとおりの内容なんだから仕方がない。むしろ政治的な駆け引きや人類移民の謎などを交えながら展開する「パーンの竜騎士」シリーズ本編に比べると、この<竪琴師ノ工舎>三部作はジュヴナイル調で内容も判りやすく、しかも薄くて読みやすい。それでいて、本編同様に惑星パーンの特異な世界や竜の騎士の活躍も堪能できるから、つい二度三度と読み返してしまう本だ(本編は分厚すぎるからね)。
「竜と人との交感」というテーマに惹かれ、このシリーズに初めて触れようという読者におすすめの作品だ。この三部作を堪能し、さらにメノリやロビントン師の出てくる話が読みたくなったら、あるいは竜騎士たちの活躍をちゃんと知りたかったら、あらためて第1作「竜の戦士」から読み始めるといいだろう。
紙の本
不遇な少女のサクセス・ストーリー前編
2005/09/29 10:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
竜と生きる人々の中世的な世界を描いたSFファンタジーシリーズの4巻目。4,5,6巻は1,2,3巻のと重なる時間を、少し立場の異なる人の目線で描いていきます。1,2,3がアダルト版というなら、4,5,6はジュブナイル版として出版されました。しかし、すっきりとまとまって大人にも充分楽しい。同じ登場人物、おなじ出来事が違う角度から描かれているので、読めばこの巻の主題だけでなく、1,2,3の世界に厚みを加えてくれる面白さも味わえます。作者は上手ですね。
この巻「竜の歌」は、2巻「竜の探索」にほぼ重なった時間を描きます。竜と共に戦う竜騎士と言う猛々しいものが中心だった前者とは違い、こちらは庶民が中心。主人公は漁師の子として育った「不遇な」少女です。「男には認められるが、女には許されない」ものがある、という状況は現代でもまだ引きずっている問題ですね。その少女が認められていくまで、のサクセス・ストーリーでしょうか。これでもか、というぐらい理不尽な親ですが、それもジュブナイルという設定上、極端に描かれてしまったのでしょう。この少女は3巻でも登場、それぞれの中での描かれ方を比較してみてみるのも楽しいです。
竜が飛び回り、大いに戦うという場面はあまりなく、小型版の竜、火蜥蜴が普通の人間の「かしこいペット」として飛び回ることが多くなる4,5,6巻です。
カバーのイラストが日本の方の手に変わっているのは、原作本のイメージが合わなかったのかもしれませんね。柔らかな歌声の聞こえてきそうなこの絵の方が私は好きです。
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