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100ページくらいは、躓かず一気に読んでほしい。
「夢見通り」の人々は実際近所に住んでいたら…どうなんでしょう、なんて人ばかりです。けれど、とても皆が皆、強烈な個性を放って生きている!
実際の生活ではあまり突っ込んだ話は倦厭されるので表面上の付き合いが多くなるものだけど、人間の深い内面や人生の軌跡を知った時、嫌いだった人でもそう憎からず思えるようになることが主人公の春太を通して、とてもよく伝わってきた。
人が一人生きていけば色々あるもので、世間様には隠されている猥雑なものをただ拒否して終えるのではなく、受け入れ考えその上でどうするのかを、輝さんの物語はよくよく考えさせてくれる。
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住人たちの生活感にあふれているのに、それが物語に見えてくる。読んでいる間、近所の商店街のお話かと思えてくるのが不思議。
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一話ずつ主人公が入れ替わっていくオムニバス。少しずつ繋がっていく物語が映画のようで、おもしろく読めました。
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小さな商店街にて起こる出来事をオムニバス形式で収録した短編集。それぞれがどこかリンクしていて、他人の間にある気持ちが四方八方に飛散している様が読み取れる。
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ある小さな商店街の人々にスポットをあて,オムニバス形式でつづった短編集.短編集なのだが,少しずつ話が関連していて,最後にはその商店街の人々一人一人のことがよくわかったような気持ちになった.ちょっとした日々の日常を描いているだけなのが,なぜかそれが面白い.
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宮本輝。さすが。短編の長編小説。短編がいくつも入っているのだが、登場人物は夢見通りの人々。なんともあったかく、だけどシビアでほんと現実的なお話。とても面白い。もちろんこの「面白い」はThat's entertainment な面白さではなく、じんわり深い、面白さ。地味だけど、面白い。そしてものすごい人間らしい。本当にありそうな、人間味。中でもすきなのは、やくざあがりの竜一に関する物語。3つ。それからシャレードのママの話。全編を通して、なんとなく中心人物な一番「普通」な良識人春太の人間味も、また良い。なんだか、夢見通りの人々は本当に現実的な心の働きをして、とっても人間らしいのだけど、だけど何故かファンタジーの中の人々みたい。その中で唯一の人間。春太。って感じがする。やっぱり宮本輝はすごい。私の好きなほかの作品達よりも地味で、淡々とした物語だが、やはり味が。絶妙。
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080307
裏表紙に『ホモと噂されている・・・』とかいう紹介文があったので買った。
内容はうまいと思った。
因果っていうのは、こういう風に巡るんだなあってかんじ。
宮本のほかの本も読んでみたいと思った。
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商店街の人々のアレコレ物語が、
オムニバス形式にて綴られて、しかしどの章も少しずつ重なり合ってる。
人間模様は様々だが、
軽い気持ちで読める作品だった。
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商店街って、それぞれの人が看板をしょっていて、それにキャラクターを付け加えることですごくわかりやすい人物設定ができるので、小説の舞台設定としては恰好かもしれない。
タイトルが‘夢見通り‘であるように、それぞれ皆夢を持ち、破れ、葛藤する様がモチーフになっていて、少々詰め込みすぎという感がなくもないけど、楽しく読めます。
元やくざで肉屋の竜一をからめた最後のエピソードは、ほほえましくもあり、悲しくもあり?。。。
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大好きな作家です。小さな商店街の生活感溢れる日常を、キャラクター豊かに描くこの作品は、人間のあったかい内面を表現しています。
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タイトルから現実から一歩離れたフシギ世界の話かと思って読んだら、見事に裏切られました。
メルヘンではなく地に足がついた意味で、どこかにありそうな商店街のお話です。
登場する人々がいい意味でも悪い意味でも人間くさく、雰囲気がどこか薄暗い。
なんとなくざわざわと落ち着かない雰囲気が、自分にはちょっと合いませんでした。
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再読。
覚えてないな、、大分 前ってことだ。
読了 4/12
何となく読み終えた 読了感は こんなもんか。。。
再読して感じた事。
宮本氏も 若い頃は下半身ネタを書いていたんだ、、と。ちょっと嫌だった。
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廃れかけの商店街で繰り広げられる住人たちのドラマ。住人各々が強烈な個性を持ち、お互いにいがみ合い、ひがみあいっているのに、利害を共にし、付き合わなければ生活ができない。
既に心が荒んでお互いを信頼してないのに、少しだけ人情と優しさが混じったかかわり合いが、彼らを商店街に固執させている感じ。そこは、会社や部署やあるコミュニティに属している私たちの心の汚い寂しい部分が掘り起こされているようで少し寂しい気持ちになりました。。
以下引用。
『環境というのは、手ごわい敵です。環境なんか、簡単に変えられそうな気がするんやけど、とんでもない。そうすんなりとは変わってくれへん。環境が人間を変えます。人間も環境を変えられるんやけど、これには途轍もない力と努力が必要です。』
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面白い!いかにも若い頃の作品。エネルギーと勢いにあふれている。全ての作品を、あえてハッピーエンドにはしないところとか、若さゆえ、という感じがしました。でも、「骸骨ビル…」のような穏やかな作品もいいですが、若いころの作品も好きです。今の自分に合っているのかも、と思います。本は、時を違えて読むと、感じ方が違ったりするし。本はその時々の自分を映す鏡でもあるのだな。
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大坂の夢見通りという商店街の1軒に下宿する
里見春太とその商店街の一癖も二癖もある人々のお話
少しにがくって、生々しくって、おかしくて、悲しい
読んでいてすごく思ったのは、宮本輝さんの小説って
ストーリーも長短編かもテーマも時代も色々と違うけど
芯はずっとぶれていないんだなぁということ
やはりこの本も読み終わって元気が、勇気がもらえました
もう20年以上も前の小説、今読んでも輝いています