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農業の現場において、労働力の機械化によって働き手としての立場を追われた農民たちが、行き場を求めて移動していく様を描いた大作。アメリカにこういう歴史があったのか・・・と興味深く読めた。以前NHKで、中国の老麦客(ロウマイカ)と呼ばれる労働者たちの特集があったが、彼らも機械にとってかわられる自分の働く場所を求めて、移動を余儀なくされていた。著者のスタインベックは記者時代に、写真家ロバート・キャパと従軍していたとか。
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1930年代のアメリカ西部を舞台に飢饉と闘う人々を描いたスタインベックの代表作です。原作は長い。そして起承転結がないが為にさりげなく重い。簡潔にまとめられた映画を観た方が物語のニュアンスや舞台背景等は掴み易いかもしれないですね。
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力強い社会派小説。時代の大きな流れに飲み込まれる無力感、ふんばって立ち向かう家族の崇高さに涙。産業主義の矛盾に対する批判、というテーマが、小説だからこそ伝わりやすく、普遍的になっているのだなあ。「小説」という形式のパワーを再認識。ちなみにカテゴリは「旅」。「行楽」要素のまったくない、苦難の旅。
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大切な人に借りた本。結局もらうことになってしまったけれど。その人から紹介されなければ決して読まなかったと思う。その人に感謝。
「オクラホマの大平原を猛烈な砂嵐が吹き荒れ、耕地は一夜にして荒野と化す。血と汗で開墾した土地を、天才と大資本とに奪われた農民たちは、カリフォルニアを目指して、死活を賭けた大行進を開始する・・・・・・。ジョード一家に焦点をすえて、30年代アメリカの歴史的状況と、その中に生きる民衆の姿とを描き、旧約聖書の「出エジプト記」にも比べられる格調高い一大叙事詩である。(紹介文より)」
第3章までは慣れない文章に戸惑いつまらないと感じる人も多いかも。私にこの本を貸してくれた人も、つまらないから先に読んでいいよと言っていた。第6章までいくと話が見えてくるのでかなり読みやすくなると思う。
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農業の現場において、労働力の機械化によって働き手としての立場を追われた農民たちが、行き場を求めて移動していく様を描いた大作。アメリカにこういう歴史があったのか・・・と興味深く読めた。以前NHKで、中国の老麦客(ロウマイカ)と呼ばれる労働者たちの特集があったが、彼らも機械にとってかわられる自分の働く場所を求めて、移動を余儀なくされていた。著者のスタインベックは記者時代に、写真家ロバート・キャパと従軍していたとか。
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一夜にして畑を砂丘にしてしまう自然の猛威と、耕作会社のトラクターによって父祖伝来の地を追われた農民一家の不屈の人生を描く。
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スタインベックがノーベル賞を受賞した理由になった作品
機械化や産業構造の変化、環境の変化など
社会の変化に翻弄される弱者を描いた作品と言ってしまえばそれだけだが
それだけでは言い表せないものがこの作品にはある
グローバル化の進む今の世界とも重ね合わせられるものを感じる
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オクラホマの大平原を猛烈な砂嵐が吹き荒れ、耕地は一夜にして荒野と化した。血と汗で開墾した土地を天災と大資本とに奪われた農民たちは、遠い憧れの地カリフォルニアを目指して、死活を賭けた大行進を開始する。
ジョード一家を焦点に据え、彼らを取り巻く様々な人々との交流、衝突が、細やかな心の動きまで繊細に描かれている。鍬と鋤しか持たぬ農民たち──けれども彼らは強く、たくましく生きようとする。夢と希望を求めて遠いカリフォルニアへと進む彼らの足取りは、重さの中にも軽やかさが感じられて、人間として大切なことを思い出させてくれる。
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4年間の刑期を終えて出所したトム・ジョードは、乾燥地帯で営々と農業を続けてきた一家が大規模化の波をまともに受け、オクラホマ州からカリフォルニア州に移ることを知る。説教師ジム・ケイシーと行動を共にし、家族と合流。様々な苦難を乗り越えてカリフォルニア州にたどり着く。
希望の天地であるはずのカリフォルニアでジョード家族を待ち受けていたものは...
【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】
http://www.prosecute.jp/keikan/056.htm
【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】
http://prosecute.way-nifty.com/blog/2009/12/56-0e08.html
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物語としては暗いが、登場人物たちの人間としての強さと優しさが光る。そこかしこで真理が語られているので、話をただ追うのだけではなく、後で繰り返し読み返したくなるだろう。
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上巻168p第8章まで読了。
10年かもっと前に買って、途中まで読んでいたけど、また最近最初から読んでみた。がんばって読んだけど全然おもしろみが分からなくて読み進められない。
もうケリをつけよう。手放そう。
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干ばつと資本主義の嵐に土地を奪われ、オクラホマから西部カリフォルニア州に移動する家族の物語。 アメリカの乾いた大地と共に生きてきた人々の強さ、そして無情な資本主義、拝金主義の恐ろしさを感じる。持つものが持たぬ者から搾取し、格差が広がる。この問題は未解決のまま現代まで至っているような気がする。
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かなり前に購入していたのだが、上下巻合わせて900ページを越えるので、
時間を見つけた時に…と後回しにしていた。
しかし、オーストラリアで誕生した初の女性首相、ジュリア・ギラートがある日の日経新聞で紹介されていて、彼女が最も感銘を受けた本として本作を挙げていた。
そんなきっかけで、ぼちぼちと読み始めた。
米カリフォルニア出身のスタインベックは、
1930年代の大恐慌後の荒んだ農民の姿に憤りを抱いていた。
オクラホマを襲った深刻な砂嵐と、冷徹に進む農業の機械化により、
農業しか生きる術のなかった人々は仕事を求めてカリフォルニアに移住する。
しかし…。
本作はそんな、政府の役人が見向きもしなかったような現状を描き、
ベストセラーとなることによって、その窮状を広く訴えた。
1940年にピューリッツアー賞、1962年にノーベル賞。
農家で大家族な主人公一家の毎日を、極めてリアルに、
あたかも自分の体験であるように描く。
そのためか、描写の移動が捉えづらい部分が見受けられるが、
物語の筋は極めてシンプルなので、それを意識しながら読めば問題ない。
ボリュームはあるものの、そこまで時間はかからないと思います。
感想は(下)の方で。
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本当は文庫ではなくて母が実家から持ってきたという世界文学全集の中にあった黄ばんだ本で読んだ。 白人同士の中にもある差別・家族のつながりなど、生き生きと描かれていて引き込まれた。
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出エジプトに似た大移動。果てはどこ?何から逃げているのか。
彼らは――何のために、何を見るために歩いたのか。
すべてを知っているのは神のみ。