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奇想、天を動かす みんなのレビュー

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みんなのレビュー74件

みんなの評価4.2

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2020/09/17 23:25

奇想を軸としたミステリとは何か? 島田奇想理論と言われるものを実作で表現して見せた空前の傑作

投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る

「消費税の十数円を払いたくない」が動機で起きた殺人事件。目撃者もおり、犯人がその人物であることは間違いない。しかし刑事・吉敷は動機が納得できず、周囲の反対に抗して犯人の過去を追う。
向かった北海道で吉敷が出合ったのは、死者が歩き、走る列車のトイレから死体が消え、白い巨人が列車を持ち上げて脱線させたという、前代未聞の事件だった。
御手洗シリーズもかくやという不可思議な謎と、その合理的解決。前例の無い魅力的な謎と、その論理的解決の落差こそがミステリーの魅力の本質だとした島田荘司の論を、実作を持って証明して見せた、吉敷シリーズの一大巨編。
本格ミステリーとしての完成度だけでなく、真実のために組織で孤立しても自分を貫く吉敷というドラマ、社会的なテーマへの言及など、様々な魅力が複合した傑作です。

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2002/04/16 14:57

本格と社会派の無意味な融合

投稿者:真  - この投稿者のレビュー一覧を見る

「本格推理と社会派推理が融合した傑作」と呼ばれ、世間でもかなり高く評価されている作品。でもそんなに面白いかなぁ。「本格推理と社会派推理の融合」って、なんで「融合」なんてしなきゃならないのかよくわからない。本格は本格のままでいいと思うんだけど…… 

この作品も、個々のトリック自体は良く出来てるのに、そこに著者お得意の「日本人論」みたいなのが出てくることによって、ただの説教くさい話で終わっている。それに、どこにリアリティの基盤があるのかが曖昧で、中途半端。たとえば、タイトル通り、天を動かすような奇跡の(つまり現実には起きないような)トリックが出てくるんだけど、これは明らかに「本格ミステリ」らしい虚構としてのリアリティ。しかし他方、「昭和の時代を象徴するような」事件であると読者に思わせるために、冤罪事件や、朝鮮で日本人が犯した罪などが問われている。これは現実に極めて近い「社会派推理」のリアリティ。この二つのリアリティが乖離しているため、本格ミステリの作り物めいた面白さは半減し、社会派のテーマは説得力をなくしている。

一番ひどいのは、「日本人が戦争で犯した罪を問う」という難業を、本格ミステリの面白さを際立たせるための「要素」として使っていること。戦争の哀れな被害者を犯人に仕立て上げ、「可哀想にねぇ」という読者の安易な感動を誘うために、「ついで」に書いてみました、というのがまるわかり。これじゃ現実の被害者に失礼だと思う。本格ミステリの付属品として使われるほど、そんな簡単な問題じゃないと思うんだけど……

島田さんには、「占星術殺人事件」「斜め屋敷の犯罪」の頃の、けれん味たっぷりの大トリック作品をもっと読ませてもらいたいなぁ。

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74 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

奇想を軸としたミステリとは何か? 島田奇想理論と言われるものを実作で表現して見せた空前の傑作

2020/09/17 23:25

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る

「消費税の十数円を払いたくない」が動機で起きた殺人事件。目撃者もおり、犯人がその人物であることは間違いない。しかし刑事・吉敷は動機が納得できず、周囲の反対に抗して犯人の過去を追う。
向かった北海道で吉敷が出合ったのは、死者が歩き、走る列車のトイレから死体が消え、白い巨人が列車を持ち上げて脱線させたという、前代未聞の事件だった。
御手洗シリーズもかくやという不可思議な謎と、その合理的解決。前例の無い魅力的な謎と、その論理的解決の落差こそがミステリーの魅力の本質だとした島田荘司の論を、実作を持って証明して見せた、吉敷シリーズの一大巨編。
本格ミステリーとしての完成度だけでなく、真実のために組織で孤立しても自分を貫く吉敷というドラマ、社会的なテーマへの言及など、様々な魅力が複合した傑作です。

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紙の本

【奇想】思いもよらない考え。

2001/03/30 15:36

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:春を愛する人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本格推理、社会派推理を理想的に融合したとされる作品。
 浅草で浮浪者風の老人が、消費税十二円を請求されたことに腹を立て、店の主婦をナイフで刺殺した、という市井の小さな発端から、社会・政治・国家を巻き込んでいく作家の想像力の広がりにはただ圧倒されるしかなく、まさしく奇想と呼ぶほかありません。さらに読了後振り返ると、小さな発端にみえていた冒頭の出来事に、国家スケール並みの奇想がこもっていることが実感されてきて、再び圧倒されるのです。

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紙の本

紐解かれる

2016/02/03 18:13

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おさる - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めはどこにでもあるような殺人事件が、
日本の高度経済成長時代の闇へとつながる。
戦時中のあまり知られていない事実を
に触れながら謎が解かれていく。
一見、幻想かと思われるような事象が
想像の産物ではないとわかった瞬間に戦慄を覚えました。
社会派ミステリーというジャンルになるかもしれないですが、
日本の歴史を改めて勉強しようと思った一冊です。
ゆっくり腰を落ち着けて読んで欲しい作品です。

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紙の本

本格と社会派の無意味な融合

2002/04/16 14:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:真  - この投稿者のレビュー一覧を見る

「本格推理と社会派推理が融合した傑作」と呼ばれ、世間でもかなり高く評価されている作品。でもそんなに面白いかなぁ。「本格推理と社会派推理の融合」って、なんで「融合」なんてしなきゃならないのかよくわからない。本格は本格のままでいいと思うんだけど…… 

この作品も、個々のトリック自体は良く出来てるのに、そこに著者お得意の「日本人論」みたいなのが出てくることによって、ただの説教くさい話で終わっている。それに、どこにリアリティの基盤があるのかが曖昧で、中途半端。たとえば、タイトル通り、天を動かすような奇跡の(つまり現実には起きないような)トリックが出てくるんだけど、これは明らかに「本格ミステリ」らしい虚構としてのリアリティ。しかし他方、「昭和の時代を象徴するような」事件であると読者に思わせるために、冤罪事件や、朝鮮で日本人が犯した罪などが問われている。これは現実に極めて近い「社会派推理」のリアリティ。この二つのリアリティが乖離しているため、本格ミステリの作り物めいた面白さは半減し、社会派のテーマは説得力をなくしている。

一番ひどいのは、「日本人が戦争で犯した罪を問う」という難業を、本格ミステリの面白さを際立たせるための「要素」として使っていること。戦争の哀れな被害者を犯人に仕立て上げ、「可哀想にねぇ」という読者の安易な感動を誘うために、「ついで」に書いてみました、というのがまるわかり。これじゃ現実の被害者に失礼だと思う。本格ミステリの付属品として使われるほど、そんな簡単な問題じゃないと思うんだけど……

島田さんには、「占星術殺人事件」「斜め屋敷の犯罪」の頃の、けれん味たっぷりの大トリック作品をもっと読ませてもらいたいなぁ。

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2004/09/25 02:48

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2004/10/09 03:03

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2005/11/24 18:24

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2006/07/06 03:01

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2007/01/16 17:26

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2007/02/03 22:49

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2007/06/09 16:34

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2008/07/03 23:08

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2008/08/03 11:27

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