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英語教師の四十八手 英語授業のアイデア集 2 テストの作り方 みんなのレビュー
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紙の本
48という数字に拘ったところに味噌と限界
2008/04/04 01:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の基本属性はオンライン検索しても一切不明。どうも東外大卒業で学芸大勤務みたいだが・・・。本書出版当時は東京外国語大学(助教授)。
第I部 テストのつくり方
PART1: 小テスト
PART2:語彙・文法
PART3:リスニング
PART4:スピーキング
PART5:リーディング
PART6:ライティング
第II部 テストの作成,処理
PART1:テストの作成と実施
PART2:テストの採点と管理など
本書は,金谷憲・谷口幸夫(編集)『英語教師の四十八手 英語授業のアイデア集』全8巻の第二巻。ページ数が実質的に100ページ足らず。第I部で,小テスト,語彙・文法,リスニング,スピーキング,リーディング,ライティング,第II部で,テストの作成と実施,テストの採点と管理など,のテーマごとに“四十八手”が振り分けられている。やっぱ48という数字に拘ったところに味噌があり,限界がある。
“味噌”とは,48種類の教授技術を提示していることである。「6.小テストの記録」は,基本的に小テストは,生徒に点を取らせる(もっと言うと満点が常態)のが狙いだから,テスト点数をグラフ化することは受験者である生徒の意欲を高める刺激として好適だと感じられた。また,本書の特徴は,類書最右翼=靜哲人『英語授業の大技・小技』にも欠落している,「テストの作成,処理」(第II部)がある。
しかし,残念なことに,本書には“限界”がある。48手の精粗が大きいということだ。どうでもよいような手,たとえば,「4.小テストの採点」などは噴飯ものだ。これは「6.」に比べ,48手に無理やり数合わせしようとする苦しい根岸の捻り出し。根岸が勧める「手」には,継続可能性に疑問符が付くものもある。たとえば,「16.筆記試験でない発音テストの方法」で,発音を生徒に各自で録音させて,テープ提出という“手”だが,まず21世紀の家庭内躾が行われていない生徒たちに,それを求められる教室を持っている教師が全国に何人いると根岸は考えているのだろうか? まず5割は期日までに提出をしないと思う。また,テープ管理も期待できない。“テープを買ってない/失くした”などの言い訳を,親子で怒鳴り込まれるのが落ちだ。「うちの子は発音は録音したんだが,失くしたんだ,なぜ生徒を信用しないんだ!?(校長/教育委員会に訴えるぞ!)」など。いまは給食費を払わない家族が公教育の教室に闖入しているのだ。情けないが,親子で公教育の足枷となっている。根岸は公教育体験がどこまであるんだろうか。それが限界だろう。その点,根岸の間接的な教え子=靜の作品のほうに軍配が上がる。(1030字)
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