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08/7/16 ★★★☆
厚い上下巻を一夜で読みきる。
面白いんだけど、アメリカ人が独立宣言を奪還してイラクかどっかから脱出する際に、
アメリカ人を助けて犠牲になる村の人々の報われなさが切ない。
それでいて「国の名誉は守られた」とか、
しれっと言うアメリカは面の皮が厚いというかなんというーか
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イラクが破格の報酬で、アメリカマフィアに独立宣言の盗みを依頼し、マフィアが各分野のプロを雇い、実行していく。
マフィアの非合法的に実行していくやり方が実に見事でおもしろい。
それと同時にCIAが動き出し、独立宣言を取り戻そうとする。
メインのストーリーは盗まれた独立宣言を取り戻すという単純な話なのだが、だまし合いの様子がよかった。
独立宣言のミスの箇所など初めて知った
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「そして徒党を組んでわたしに敵対した指導者たちはだれか? サッチャーとゴルバチョフとブッシュだ。あれからまだ三年もたっていない。その後彼らはどうなったか? サッチャーはみずからの支持者たちによるクーデターで首相の座から追われた。ゴルバチョフはわずか一年前に自分でくびにした男に地位を奪われ、その男の地位もまた今や風前の灯だ。ブッシュはアメリカ国民の手によって屈辱的な敗北を喫した。ところがわたしは今もわが国の最高指導者および大統領の地位にとどまっている」
――原題の”HONOUR AMONG THIEVES”は、『盗人にも仁義あり』と意訳。引用は、作中のサダム・フセインの台詞。確かに湾岸戦争の後では、フセインは健在だったが、更に十年後、イラク戦争で遂に吊るされる事になる……嗚呼、諸行無常。