紙の本
着物を見直そう!
2001/07/24 22:06
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投稿者:しんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今日の生活では、服といったら洋服を着るのが当たり前だ。これは、夏が短く梅雨のないヨーロッパから衣服文化なのだ。それに対して、日本では日本の風土にあわせた服が生み出されてきた。梅雨・夏に対応できる衣服、着物が基本であった。だから、今、日本の多湿の風土に苦しんでいる。今こそ着物を見直すべきではないか? そんな着物を知るにはこの本だ。
私の母は、着物の学校に通っていたらしく、着物についての知識は人一倍もっていると自負している。が、この本を見せたら「へ〜っ」というものがたくさんあったらしい。そんな知識が盛りだくさんの本を読まない手はないだろう。
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社会学者として有名な鶴見和子さんのきものに携わる人たちとの対談や、
いろんな国の布地がきものといかに美しいハーモニーを奏でるか、
その作品の数々に私は魅了されてしまいました。
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■社会学者が着て、見て、語るキモノとは社会学者 鶴見和子氏が、グローバルな観点で、日本人として、キモノを着る立場の者として語った書。ここ数年エコロジーの観点での社会潮流が当然となるなか、1993年に発行された本書は冒頭から「きものは日本のエコロジー」と唱え、風土と心身の健康、経済性を指摘。きものが当たり前に生活にあって、育った年代の日本人として、海外での経験で、民族や文化、世界と日本のキモノの関り方を語っています。日本の産地とのエピソード、アジアの布、カンボジアの陣羽織。高齢の著者がこだわらず、肩肘はらず(「きものを着て脚を組みますよ」の個人的には何だか嬉しくなってしまったくだり)築く、キモノとの関係。一方「きものを着ると”きものを着た女”に変身して檻にいれららた気持ち」という「聞き手」の藤本和子氏との対談のやり取りは非常に面白い。「きものを”未来のふだん着”として人類の衣服に生かしたい”」という著者の想い。著者は2006年7月にお亡りになりました。【着物好き向け・一般向け】(と)
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いただきもの。
染め、織り、着物と帯の合わせ等、著者好みの語り。
1993年の本なので、対談側の「着物に縁遠い世代」は、おそらく現代の親世代くらいか。
着物をざっくり普段に着る、という動きが一部の若い世代に起こっている現在に読むと、着物を普段に着ていた時代への、反発やあこがれや気負いのような感情がなくなってからの、その動き方がおもしろくもあり、皮肉でもある。
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「やっぱり着物を着たい」と思ったのは、どこかで読んだ鶴見和子さんの言葉が気になっていたから。この本では、その言葉出てきた背景やどんな風に着物を楽しんでいるかが分かってきて、ますます私も日常にとりいれたい、と思うようになった。
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着物を日常着として着る人は着物というものに対して、とても自由な考え方をもっているなぁと感じる。なんでもオッケーという緩々した考えではなく、自分なりの信念がある。
自由とは自律すること。着物は自律した衣服である。着物はそれ自身のかたちがないため、ちゃんと着こなすには自分の体を訓練しなければならない。という部分が特に印象に残った。