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紙の本
バラエティー豊かな、サスペンス風味の短編集
2004/04/15 07:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風(KAZE) - この投稿者のレビュー一覧を見る
バラエティーに富んだ短編の数々。今回再読して感じたのは、
アイリッシュの短編に通じるサスペンス風味の作品が意外に多いんだな
ということでした。
また、「世界がおしまいになった夜」「メリー・ゴー・ラウンド」
といった作品には、レイ・ブラッドベリの風味を感じましたし、
「闇の女」にウッドハウスの短編の妙味を思ったりしました。
そんなこんなで、この作品集はとってもバラエティーに富んでいたんだ
けれど、通奏低音のように流れていたのはサスペンスのぞくぞくする、
しばしばぎょっとさせられる味わいでした。
印象的な作品を今の気分で三つだけ選ぶとしたら、
「叫べ、沈黙よ」「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」
「カイン」を挙げます。
なかでも、「叫べ、沈黙よ」に戦慄させられました。
「聞く人の誰もいない森で木が倒れたら、それは無音なのか否か」
という議論からはじまる話。登場人物がある動作をする一行に、
オーマイガッ! と言わされました。心臓によくないです。
震え上がりました。
「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」。
ある症状に陥って苦しむ男が体験する出来事。
ぞくぞくしながら読みました。
ラストの映像としての見事さと切れ味の鋭さ。
恐ろしかった話では「カイン」。
これがまた何ともぞっとする話でした。
文章の脇に振られていた傍点はなくてもいいんじゃないかと
思いましたが、何にせよ、このオチにはぞっとさせられました。
紙の本
アイディア勝負
2023/05/30 16:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:R - この投稿者のレビュー一覧を見る
すべてがミステリの範囲内かは分からない。楽しんで読めた。
「カイン」は語り手が真実を言っているとは限らないというお話。
状況証拠だけでは真実かどうかわからないという表題作もなかなか。
紙の本
ほぼ50年前
2020/09/29 16:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほぼ50年前に書かれた短編集なんですね。
全然古さがないです。
良いものは時代を感じさせないんだなと思いました。
紙の本
短編ながら
2018/11/11 18:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編ながら、どの作品も読みごたえがあって、とてもお得感がありました。
本の題名にもなっているまっ白な嘘は青髭を彷彿とさせ、ハラハラさせられました。
紙の本
いろんな語り口の。
2002/07/25 00:01
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投稿者:みら - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集である。しかも、いろんな語り口の。なので、雰囲気がどれもちがい、いろんなタイプの話が楽しめる。どうしようもないせつない話などもあり、しかし、それでも最後には無情にも謎が解かれるのだ。そのせつない話『後ろで声が』がいちばん心に残った。